Ciao,マリィナです。DOLの全天走査計画MDSS(マリィナ・デジタル・スカイ・サーベイ)。
今回は「やぎ」「みずがめ」「みなみのかんむり」「いて」を処理すれば終わるかなーと思って今回の空を選んだのに、じっと見てたらなんだかすごいことに…南天の星座はそれでなくても分からないのに断片ばかりで大変でした。
一部しか見えていないものが今回も多いですので、全容については後日すこしずつお伝えします。
今回もまた、ルクレッツァ・ロッソさんのブログ『ヴェネツィア海洋大学 海洋史学部 附属図書館』のエントリと関わりあう星座がありますので、合わせてお読みになると面白いと思います。
それでは、今週のスクリーンショットをご覧下さい。
◎旅路は全て海の上である
◆ペガスス座(Pegasus)
見えているのは首の部分のみです。今回のスクリーンショットはやぎ座を中心にしたやや南よりの視点にしています。ここからもう少し上がってくるとペガススの四辺形が完全に姿を現します。
画面端に来るほどにズームされて大きい姿に写るのが画面の特徴です(これは航行中の船にも同じことがいえます)。なので、船のある真ん中が、DOLの画面に映る星座としてもっとも適当かな、と思います。
◆こうま座(Equuleus)
画面端では大きく引き延ばされていますけれど、星座の大きさは全天で二番目、みなみじゅうじ座のつぎに小さい星座です。
◆みずがめ座(Aquarius)宝瓶宮
「我が師カミュよ…!」*TωT)ノ ァゥー
みずがめ座は全体的に暗い星が多くてたどりにくさでは一、二を争いますけれど、特徴がないでもないです。
それはみずがめ座の星座線をご覧いただくと分かります。三ツ矢のマークがありますよね。これ、やぎ座の近くなので、場所さえ分かればけっこう目立ちます。そういえばいま三ツ矢サイダーって売ってるのでしょうか…むしろ三ツ矢を知ってる人がいないとか…うー。
後は画面上に現れていませんけれど、秋で唯一の一等星、フォーマルハウトですね。水瓶から流れる水が魚の口(フォーマルハウト)に流れ込む星座絵は有名です。
ちなみに私は「三ツ矢サイダー」を飲んだことがありません。
◆やぎ座(Capricornus)磨羯宮
綺麗な三角形が見られます。特徴的な星の並びが角の二つの明るい星でよりわかりやすくなっています。
初秋の星座の代表とはいえ、星座占いのやぎ座生まれの人は12/22から1/19となっていて、ちょうど冬至の頃ですね。
冬至が訪れたときの、天球上の太陽の位置は「冬至点」といいます。ほかにも「春分点」「秋分点」「夏至点」がありますが、冬至点を占星術に言う磨羯宮の名を取って『the first point of Capricorn』と言ったりもしました。
黄道十二宮が生まれた時代は紀元前1,000年以上前、また太陽が冬至の頃このやぎ座のあたりに位置して時代は、計算上やはり紀元前1,000年以前になります。
つまりやぎ座というのは南天の星座が大航海時代以降作られたのに比べて2,000年以上古いことが明らかな星座であるといえるのです。
ちなみにどうして冬至がどんどんずれていくのかは…何度か書いていますけれど「歳差運動」のエントリを気長にお待ち下さい。
◆みなみのうお座(Piscis Austrinus)
秋一番の一等星といえばこの星座のα星フォーマルハウトですけれど、まだ見えません。もうちょっと待てばみられますね。ご覧のように一個しか星が見えていませんので形がぜんぜん分かりませんw またご報告します。
◆つる座(Grus)
くちばしの星が見えています。南天にしては明るい星とその並びが特徴的なんですけれど…昇りかけ、というより場所がもう少し南、カナリア沖くらいであれば満足に姿が見られるものとおもわれます。
南天ですからWikiにあるように鶴でなくフラミンゴのほうが合っていると思います。
◆けんびきょう座(Microscopium)
星座を設定するというのは想像力の他に自然への畏怖といった信仰心も現れていると思いますけれど、南天の新しい星座にはそれがあまり感じられないところは、時代の移り変わりが表れているのかな?とか思ったりします。
一度ご紹介した星座ですけれど、しっかり形を見せてくれました。
◆いて座(Sagittarius)人馬宮
みなみのかんむり座が見えている付近はいての脚に当たっています。
いて座はケンタウルスの賢人ケイロン(ケイローン、キロン)といわれています。父親はクロノスという説があって、それならゼウスとは異母兄弟になりますね。
父のクロノスは生まれた子供に倒されるという予言を恐れて、子供が生まれるたびに食べてしまったといいます。結局倒されるのですが(笑)、この話を元にしたのがゴヤの『我が子を食らうサトゥルヌス』の絵です。サトゥルヌスはクロノスと同一視されたローマ神話の神です。
◆インディアン座(Indus)
インド航海のオランダ人航海士が設定したといわれています。インド航海とはいうものの、インディアンはアメリカのインディアンです。
こちらも一個しか星が見えていないのでいずれ全容をご紹介します。
◆みなみのかんむり座(Corona Austrina)
このブログではおなじみになりつつあるみなみのかんむり座です。いつも結んでいる星座線より若干増やしています。かんむり座よりも明らかにわかりやすいのですけれど、かんむり座よりカタチがいびつです。
ふだん星を見るときはあまり南のほうを低い位置まで見ることができませんので、いて座の足下付近はあまり記憶にないのか…リアルで見た記憶がないです。
◆ぼうえんきょう座(Telescopium)
この星座のななめ上にさそり座のしっぽが見えるはずです。さそり座は南のかなり低い位置に見えます。黄道もさそり座ですと一番底辺の辺りに当たっていますし、つまりこの星座は日本からだとほとんど見えません。
暗い星ばかりですけれど、みなみのかんむり座に隣接しているため、カギ括弧のような形の部分などの特徴を手がかりに見つけられるかも知れません。
◆くじゃく座(Pavo)
Peacock
ご覧いただいて分かるとおり、かなり明るい星が一個、見えています。これはα星のピーコックという名前の星です。なんと英語で星の名が付けられています。そんなのがあるなんて初めて知りました(笑)
Pavoというクジャクを意味する言葉からうまれたといわれている16世紀のゆったりした優雅な踊りが「Pavane」パヴァーヌだということです(語源は諸説あります)。
それからよくご紹介する「銀河鉄道の夜」には、つる座、インディアン座、くじゃく座とおもわれる描写がされている箇所があります。
◆さいだん座(Ara)
南天の新しい星座かと思っていましたけれど、プトレマイオスの48星座に入っています。
見えているのは底辺の部分です。逆さまになっている祭壇の姿ですね。ここに生け贄を捧げたのでしょうか…神話的な由来はよく分からないそうです。
Wikiによるといて座のケイロンの祭壇とされたらしく、もとは「Ara Centauri」という名前だったそうです。
ところで、以前かみのけ座でおもしろいお話をお書きになっていたルクレッツァ・ロッソさんのブログ『ヴェネツィア海洋大学 海洋史学部 附属図書館』の新しいエントリ『「紙」の文化史 (7)』に、「祭壇」のことが書かれています。
それによるとギリシャ語で祭壇のことは「ティシュアステリーオン」である、と書かれています。「Ara」とだいぶ違いますね。Araはラテン語ですから違うのは当たり前ですけれど、大きく違うなら祭壇としての役割も違ってくるのでは…? と気になったのでちょっと調べてみました。
――ギリシャ語でさいだん座はなんというか――
Araはラテン語ですのでギリシャ語ではどう書くかをまず調べました。よみかたも分かりませんので発音記号を調べてカタカナ表記にしましたが、あくまで独自の見解ですのでご参考まで。また、機種依存文字がありますので、全部画像にしています。
ギリシャ語で言うさいだん座は
←だそうです。ボーモス、と読むと近いかと。最後の文字はシグマらしいです。
Araのギリシャ語訳にはこれが使われています。
――ティシュアステリーオン――
さいだん座の項目をギリシャ語のWikiでどうにかこうにか眺めていたら、ルクレさんの書いていた発音に近い単語を見つけました。
←テューシアーステーリオン
この祭壇のことですね、生け贄の祭壇て。最後の文字は「ブイ」ではなくて「ニュー」です。
――プトレマイオスやエラトステネスがなんといったか――
さらにWikiにはプトレマイオスのほか、エラトステネスという天文学者がどう表現していたかも掲載されていました。Wikiってすごーいですね。おおだすかりですw
それによるとプトレマイオスは
←テューミアーテーリオン
といっているらしいです。テューミアーはテューミアーマ、お香のことだそうです。お香を供物とする祭壇がこれに当たるとか。聖書にも用例が一カ所だけ出てくるみたいですが、実際どんなものかよく分からないみたいです。寺院にある大きな香炉を想像すると近いのかも…?
エラトステネスはプトレマイオスが48星座を書き残した年代からさかのぼること300年以上前の人です。彼は
←テューテーリオン
と記したそうです。これは供物壇、生け贄の壇そのものです。
一覧。
語源というか、どういう言葉から生まれているかが明確で、意味はとりやすいですね。もしかしたら現代ギリシャ語と古典ギリシャ語で違っているかも分かりませんけれど…。
興味深いのはテーリオン(獣)という言葉です。MDSSでよく登場する「ケンタウルス座」「おおかみ座」ですけれど、おおかみ座のほうはヒッパルコス(エラトステネスが生まれる数年前になくなっています)という人によって「テーリオン」という名が付けられました。つまりおおかみになる前は単なる「獣」であって、具体的な動物をさす言葉ではなかったのですね。
今回の調べ物では、子供のころ、星についているギリシャ文字の読み方と順番をおぼえていたので、それがほんの少し役に立ちましたー。
◇黄道(Ecliptic)
人馬宮、磨羯宮、宝瓶宮です。人馬宮の前は天秤宮、宝瓶宮の後は双魚宮です。
◆おわりに
いかがでしたか? エントリするたびに長くなっていく解説でごめんなさい*>ω<)ノ
秋の星座は暗い星ばかり。でも形の良いやぎ座を筆頭に、ペガスス座やペルセウスの神話に登場する星座が目白押しとなりますので、物語と絡めた空の観望はなかなか見応えがありますよー。
んで、ハロウィーンのイベントが行われていますので、私もずっと北海にいます。北ヨーロッパの空は地中海と違ってくすんだ紺色をしていますので、星がはっきり見えます。夜に入ったら見上げてみてはいかがでしょう。星座はなかなか探すのが大変ですけれど、このブログがお役に立てばさいわいです。
来週は…また予定が変わるかも知れませんので、謎のままお楽しみにー。たぶんうしかい座とかやるの。
おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんにTrick and Trick
でわ~☆
今回は「やぎ」「みずがめ」「みなみのかんむり」「いて」を処理すれば終わるかなーと思って今回の空を選んだのに、じっと見てたらなんだかすごいことに…南天の星座はそれでなくても分からないのに断片ばかりで大変でした。
一部しか見えていないものが今回も多いですので、全容については後日すこしずつお伝えします。
今回もまた、ルクレッツァ・ロッソさんのブログ『ヴェネツィア海洋大学 海洋史学部 附属図書館』のエントリと関わりあう星座がありますので、合わせてお読みになると面白いと思います。
それでは、今週のスクリーンショットをご覧下さい。
◎旅路は全て海の上である
◆ペガスス座(Pegasus)
見えているのは首の部分のみです。今回のスクリーンショットはやぎ座を中心にしたやや南よりの視点にしています。ここからもう少し上がってくるとペガススの四辺形が完全に姿を現します。
画面端に来るほどにズームされて大きい姿に写るのが画面の特徴です(これは航行中の船にも同じことがいえます)。なので、船のある真ん中が、DOLの画面に映る星座としてもっとも適当かな、と思います。
◆こうま座(Equuleus)
画面端では大きく引き延ばされていますけれど、星座の大きさは全天で二番目、みなみじゅうじ座のつぎに小さい星座です。
◆みずがめ座(Aquarius)宝瓶宮
「我が師カミュよ…!」*TωT)ノ ァゥー
みずがめ座は全体的に暗い星が多くてたどりにくさでは一、二を争いますけれど、特徴がないでもないです。
それはみずがめ座の星座線をご覧いただくと分かります。三ツ矢のマークがありますよね。これ、やぎ座の近くなので、場所さえ分かればけっこう目立ちます。そういえばいま三ツ矢サイダーって売ってるのでしょうか…むしろ三ツ矢を知ってる人がいないとか…うー。
後は画面上に現れていませんけれど、秋で唯一の一等星、フォーマルハウトですね。水瓶から流れる水が魚の口(フォーマルハウト)に流れ込む星座絵は有名です。
ちなみに私は「三ツ矢サイダー」を飲んだことがありません。
◆やぎ座(Capricornus)磨羯宮
綺麗な三角形が見られます。特徴的な星の並びが角の二つの明るい星でよりわかりやすくなっています。
初秋の星座の代表とはいえ、星座占いのやぎ座生まれの人は12/22から1/19となっていて、ちょうど冬至の頃ですね。
冬至が訪れたときの、天球上の太陽の位置は「冬至点」といいます。ほかにも「春分点」「秋分点」「夏至点」がありますが、冬至点を占星術に言う磨羯宮の名を取って『the first point of Capricorn』と言ったりもしました。
黄道十二宮が生まれた時代は紀元前1,000年以上前、また太陽が冬至の頃このやぎ座のあたりに位置して時代は、計算上やはり紀元前1,000年以前になります。
つまりやぎ座というのは南天の星座が大航海時代以降作られたのに比べて2,000年以上古いことが明らかな星座であるといえるのです。
ちなみにどうして冬至がどんどんずれていくのかは…何度か書いていますけれど「歳差運動」のエントリを気長にお待ち下さい。
◆みなみのうお座(Piscis Austrinus)
秋一番の一等星といえばこの星座のα星フォーマルハウトですけれど、まだ見えません。もうちょっと待てばみられますね。ご覧のように一個しか星が見えていませんので形がぜんぜん分かりませんw またご報告します。
◆つる座(Grus)
くちばしの星が見えています。南天にしては明るい星とその並びが特徴的なんですけれど…昇りかけ、というより場所がもう少し南、カナリア沖くらいであれば満足に姿が見られるものとおもわれます。
南天ですからWikiにあるように鶴でなくフラミンゴのほうが合っていると思います。
◆けんびきょう座(Microscopium)
星座を設定するというのは想像力の他に自然への畏怖といった信仰心も現れていると思いますけれど、南天の新しい星座にはそれがあまり感じられないところは、時代の移り変わりが表れているのかな?とか思ったりします。
一度ご紹介した星座ですけれど、しっかり形を見せてくれました。
◆いて座(Sagittarius)人馬宮
みなみのかんむり座が見えている付近はいての脚に当たっています。
いて座はケンタウルスの賢人ケイロン(ケイローン、キロン)といわれています。父親はクロノスという説があって、それならゼウスとは異母兄弟になりますね。
父のクロノスは生まれた子供に倒されるという予言を恐れて、子供が生まれるたびに食べてしまったといいます。結局倒されるのですが(笑)、この話を元にしたのがゴヤの『我が子を食らうサトゥルヌス』の絵です。サトゥルヌスはクロノスと同一視されたローマ神話の神です。
◆インディアン座(Indus)
インド航海のオランダ人航海士が設定したといわれています。インド航海とはいうものの、インディアンはアメリカのインディアンです。
こちらも一個しか星が見えていないのでいずれ全容をご紹介します。
◆みなみのかんむり座(Corona Austrina)
このブログではおなじみになりつつあるみなみのかんむり座です。いつも結んでいる星座線より若干増やしています。かんむり座よりも明らかにわかりやすいのですけれど、かんむり座よりカタチがいびつです。
ふだん星を見るときはあまり南のほうを低い位置まで見ることができませんので、いて座の足下付近はあまり記憶にないのか…リアルで見た記憶がないです。
◆ぼうえんきょう座(Telescopium)
この星座のななめ上にさそり座のしっぽが見えるはずです。さそり座は南のかなり低い位置に見えます。黄道もさそり座ですと一番底辺の辺りに当たっていますし、つまりこの星座は日本からだとほとんど見えません。
暗い星ばかりですけれど、みなみのかんむり座に隣接しているため、カギ括弧のような形の部分などの特徴を手がかりに見つけられるかも知れません。
◆くじゃく座(Pavo)
Peacock
ご覧いただいて分かるとおり、かなり明るい星が一個、見えています。これはα星のピーコックという名前の星です。なんと英語で星の名が付けられています。そんなのがあるなんて初めて知りました(笑)
Pavoというクジャクを意味する言葉からうまれたといわれている16世紀のゆったりした優雅な踊りが「Pavane」パヴァーヌだということです(語源は諸説あります)。
それからよくご紹介する「銀河鉄道の夜」には、つる座、インディアン座、くじゃく座とおもわれる描写がされている箇所があります。
◆さいだん座(Ara)
南天の新しい星座かと思っていましたけれど、プトレマイオスの48星座に入っています。
見えているのは底辺の部分です。逆さまになっている祭壇の姿ですね。ここに生け贄を捧げたのでしょうか…神話的な由来はよく分からないそうです。
Wikiによるといて座のケイロンの祭壇とされたらしく、もとは「Ara Centauri」という名前だったそうです。
ところで、以前かみのけ座でおもしろいお話をお書きになっていたルクレッツァ・ロッソさんのブログ『ヴェネツィア海洋大学 海洋史学部 附属図書館』の新しいエントリ『「紙」の文化史 (7)』に、「祭壇」のことが書かれています。
それによるとギリシャ語で祭壇のことは「ティシュアステリーオン」である、と書かれています。「Ara」とだいぶ違いますね。Araはラテン語ですから違うのは当たり前ですけれど、大きく違うなら祭壇としての役割も違ってくるのでは…? と気になったのでちょっと調べてみました。
――ギリシャ語でさいだん座はなんというか――
Araはラテン語ですのでギリシャ語ではどう書くかをまず調べました。よみかたも分かりませんので発音記号を調べてカタカナ表記にしましたが、あくまで独自の見解ですのでご参考まで。また、機種依存文字がありますので、全部画像にしています。
ギリシャ語で言うさいだん座は
←だそうです。ボーモス、と読むと近いかと。最後の文字はシグマらしいです。
Araのギリシャ語訳にはこれが使われています。
――ティシュアステリーオン――
さいだん座の項目をギリシャ語のWikiでどうにかこうにか眺めていたら、ルクレさんの書いていた発音に近い単語を見つけました。
←テューシアーステーリオン
この祭壇のことですね、生け贄の祭壇て。最後の文字は「ブイ」ではなくて「ニュー」です。
――プトレマイオスやエラトステネスがなんといったか――
さらにWikiにはプトレマイオスのほか、エラトステネスという天文学者がどう表現していたかも掲載されていました。Wikiってすごーいですね。おおだすかりですw
それによるとプトレマイオスは
←テューミアーテーリオン
といっているらしいです。テューミアーはテューミアーマ、お香のことだそうです。お香を供物とする祭壇がこれに当たるとか。聖書にも用例が一カ所だけ出てくるみたいですが、実際どんなものかよく分からないみたいです。寺院にある大きな香炉を想像すると近いのかも…?
エラトステネスはプトレマイオスが48星座を書き残した年代からさかのぼること300年以上前の人です。彼は
←テューテーリオン
と記したそうです。これは供物壇、生け贄の壇そのものです。
一覧。
語源というか、どういう言葉から生まれているかが明確で、意味はとりやすいですね。もしかしたら現代ギリシャ語と古典ギリシャ語で違っているかも分かりませんけれど…。
興味深いのはテーリオン(獣)という言葉です。MDSSでよく登場する「ケンタウルス座」「おおかみ座」ですけれど、おおかみ座のほうはヒッパルコス(エラトステネスが生まれる数年前になくなっています)という人によって「テーリオン」という名が付けられました。つまりおおかみになる前は単なる「獣」であって、具体的な動物をさす言葉ではなかったのですね。
今回の調べ物では、子供のころ、星についているギリシャ文字の読み方と順番をおぼえていたので、それがほんの少し役に立ちましたー。
◇黄道(Ecliptic)
人馬宮、磨羯宮、宝瓶宮です。人馬宮の前は天秤宮、宝瓶宮の後は双魚宮です。
◆おわりに
いかがでしたか? エントリするたびに長くなっていく解説でごめんなさい*>ω<)ノ
秋の星座は暗い星ばかり。でも形の良いやぎ座を筆頭に、ペガスス座やペルセウスの神話に登場する星座が目白押しとなりますので、物語と絡めた空の観望はなかなか見応えがありますよー。
んで、ハロウィーンのイベントが行われていますので、私もずっと北海にいます。北ヨーロッパの空は地中海と違ってくすんだ紺色をしていますので、星がはっきり見えます。夜に入ったら見上げてみてはいかがでしょう。星座はなかなか探すのが大変ですけれど、このブログがお役に立てばさいわいです。
来週は…また予定が変わるかも知れませんので、謎のままお楽しみにー。たぶんうしかい座とかやるの。
おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんにTrick and Trick
でわ~☆