Ciao,マリィナです。DOLの全天走査計画MDSS(マリィナ・デジタル・スカイ・サーベイ)。本日の話題は南天の星空がテーマです。
星座はもともと、その大半がギリシャやアラビアの人達によって培われた知識を現代にも使っています。南半球の星座は、ヨーロッパ人たちが大航海時代に航海したことが設定の発端となっています。もちろん現地にいる人によって名付けられた星座もあったかもしれませんけれど、現在ではヨーロッパ人の設定した星座が全てとなっています。
私は南天の星空が見える地に旅したことはありませんし、そっちの星座は名前くらいしか知りませんので星座の同定には結構時間がかかりました。カタチと名前があまりにもかけ離れててなんだかよく分かんないし…。
コレをお読みくださっている方々にも、今回の星空はいつにも増してわかりにくいと思いますけれど、どうぞおつきあいください。
◎天の南極方向がみえる今回の星空は複雑怪奇
GIFの画像を使って見やすく工夫しようとしたんですけれど…なんとGIFがアップロードできないのです;><)oムキー
なんかPNGになっちゃうんですよねー…んー…。わかんないのでいつも通りの画像を並べただけになっちゃいました。ごめんなさい。
それでは本日の星空をご紹介していこうと思います。聞き慣れない星座ばかりかと思いますw
【南天の星座…地球は丸い】
今回の星空はカリブなどの緯度での沖合を写し取っています。そして、北極星ならぬ南極星を捕らえることに成功しましたので、画像としては地球の真下のほうを見ているカタチとなっています。
星座線の画像をご覧いただくと分かるのですけれど、「はちぶんぎ座」の星座領域を緑色の線で表しています。星座線の横にある星が天の南極に当たる星です。ここを中心にして、南の夜空はゆっくり回っていることになります。
◆ほ座(Vela)
空の巨大な星船『アルゴ船』の帆です。かなり斜めに傾いています。帆全体でいえば左下のほうが見えている感じですね。
ほ座と、その下に見えているりゅうこつ座には『ニセ十字』と呼ばれる、みなみじゅうじ座によく似た星の並びがあります。アルゴ座復元計画~予告編(MDSS13-1)をご覧下さいませ。
◆ケンタウルス座(Centaurus)
後ろ足の部分だけが見えていて、みなみじゅうじ座をすっぽり覆うかたちになっているのがわかります。もともとみなみじゅうじ座はケンタウルス座の一部だったのも、この配置からうなずけますね。
◆みなみじゅうじ座(Crux)
アルジェの沖で見つけて以来、春の終わりに見えてくる明るい星の並びは、DOLの星空でもポピュラーな星座として私の中で位置づけられています。真横になっていますので、一瞬だけ「ん?」となるかも知れませんね。
◆りゅうこつ座(Carina)
プトレマイオスによって設定された壮大な船の星座『アルゴ座』は、この星座を含めて現在四つに分割されています。ほ座の項で紹介した参照先と併せてアルゴノーツの休日…アルゴ座復元計画(MDSS13-2)をご覧下さい。巨大なアルゴ船を発見しようという苦心の作ですw
◆はえ座(Musca)
私が物心ついた頃には「はい座」でしたので、星座絵を見るまで「灰座」だと思っていました。灰座ってなんのこっちゃw とかおもっていました。十数年前には「はえ」に変わっています。
「はい」といっても「はえ」といっても同じですけれど、発音上ちょっとした口の開き方で変わってしまうので、どちらでもいいことになるのでしょう。書いたときに初めて違いが見えるので、今では「はえ」のほうが一般的だというだけかも。
はえ座ってムスカなんですよね。特務の青二才は遺物にしがみつく蝿ですかー…ムスカ好きにはなんだか切ないw
◆とびうお座(Volans)
水面すれすれ、高くて3mくらいをものすごいスピードで飛ぶ魚。フェリーの甲板で見たことがありますけれど、背の低い船であれば飛び込んで来ちゃうこともあるとか。
肉食の大きな魚から逃げるのに飛ぶらしいですけれど、大型の魚はそれを追いかけて水の中を猛スピードで泳ぐような気もします。
星座線はおそらく、翼のような胸びれを広げた姿を表現していると思います。
◆カメレオン座(Chamaeleon)
星空ではさっぱり分かりませんでしたが、資料とじっと見比べるうちにわかってきました。全体このあたりの星は目立たない暗い星が多くて、配置も特徴がみられず、バイエルも設定に苦労したでしょうね。後から見る私たちも苦労しています。
カメレオンは目を別々に動かせますけれど、その代わり距離感をつかめなくなりますから獲物を見つけたら両目で見ますし、視界に入ったときに動いていなければ無視するらしいです。動体が近くに止まったとき、じっくりと狙いを定めて舌で捕まえるそうです。捕獲率は100%らしいですからすごいですね。
星の話題がちっともないのは仕様です。
◆ふうちょう座(Apus)
ふうちょうとは風鳥と書きますが、これは極楽鳥のことです。鳥の和名においてゴクラクチョウはあくまで俗称で、フウチョウが使われます。
そのわりには花の名前にゴクラクチョウカがあったりしてよく分かりませんw たぶん日本に知られた順番のせいかもしれませけれど。
英語名では「the bird of paradise(楽園の鳥)」です。
三角のカタチのところがちょっと特徴的ですね。撮影したそのスクリーンショットで、私は撮影当初ケンタウルス、みなみじゅうじ、ほ、りゅうこつしか認識していませんでしたので、こんなところに星座があるとは思っても見ませんでした。アングルをちょっと変えていたら隠れてよく分からなかったでしょう。
この星座を設定したバイエルという人は、もう一人南半球の星座を設定したラカーユとちがって研究者ではありません。ラカーユはケープで観測を実施した天文学者で、これからご紹介するケープにある山「テーブルさん座」や、科学の発展に伴う器具の星座を設定していますが、バイエルの設定した南半球の星座はすべて器具以外のものになっています。
フウチョウはオセアニアに生息する生き物だそうで、しかもバイエルは実際に南半球に出かけたわけではありません。この星座だけではありませんけれど、航海者達が使っていた星の並び、名前を星図に載せたと考えても差し支えないといえるかも知れません。
◆テーブルさん座(Mensa)
星座の名前に触れたのは小学生の頃でした。この星座の記憶は「テーブルさんって誰?」が最初です。
…テーブル山です。
そういう架空の山があるものとばかり思って……年。
昨夜星座をたどっていて、ひらめきました。
「はっ…まさかエアーズロックのこと?」
※私の態度は決して南の星座を馬鹿にしたものではないことをご了承下さい
じゃなくて。
調べたらホントに「Table Mountain」というのがあるのです。ケープに。
こないだケープいったときダイヤモンド安かったから購入しましたけれど…ふーん。テーブル山っていうのがあるのですね。
ふうちょう座のところで書きましたように、ケープで観測をしていたラカーユがこの星座を設定しました。
天の南極に二番目に近い星座です。
またこの星座には大マゼラン雲が存在しています。マゼランによって日誌に記録された雲ですね。雲といってもその正体は銀河です。アンドロメダ銀河が230万光年の距離にあると言われていますけれど、マゼラン雲は16万光年と銀河の中ではもっとも近い距離にあります。
◆はちぶんぎ座(Octans)
ろくぶんぎ座というのがおとめ座やうみへび座の近くにありますが、こちらは天の南極に存在します。また、なくなった星座にしぶんぎ座というのもあります。いずれも測量の道具です。
天の南極には、天の北極にある北極星のような明るい星がありませんので目印には向かず、みなみじゅうじ座がもっぱら用いられたと聴いています。
星座線の周りの緑の枠は、はちぶんぎ座の区画を表しています。他の星座もちょっと試してみようとは思ったのですけれど、大変すぎてやめましたw
◆みずへび座(Hydrus)
ミズヘビ…ってどこから来たんでしょう? 水棲の蛇はいますけれど、それがどうして南天の星座に…。んー。よく分かりません。でも星をたどるとちょっとくねっていて、うみへび座やりゅう座を彷彿とさせます。
Petrus Plancius
ふうちょう座と同じくバイエルの設定からとられていますけれど、実は彼が星図を発行するにあたって、南天の星座は別の人物によって作成された天球儀からとったことが分かっています。
その天球儀を作成した人が、オランダの東インド会社設立者のひとりであるペトルス・プランシウス(天文学者・地図職人)です。彼が航海者に依頼して、詳細な星の観測結果から天球儀を作成しました。星図も作成していて、バイエルはこれを取り入れて自身の星図を発表しています。
◆とけい座(Horologium)
一つしか星が見えていません。この時計は振り子時計です。英語名はGrandfather Clock。「大きなのっぽの古時計♪」のことです。床におくタイプの大きな振り子時計は、この歌からGrandfather Clockと呼ばれるようになったそうです。
◆きょしちょう座(Tucana)
またよくわかんない名前が出てきました。ひらがなだと意味が分かりませんが、巨嘴鳥と書きます。オオハシのことです。
小マゼラン雲を抱えています。
熱帯というとオオハシかな、っておもうのはテレビの刷り込みでしょうか。
◆エリダヌス座(Eridanus)
明るい星が一つありますが、これがオリオン座の膝元から流れを発するエリダヌス川の南端、一等星アケルナル(川の果ての意味)です。明るさで言うとトップ10に入ります。
んー。これを観測するにはどうしたらよいか…ちょっと考えてみなくてはいけませんね。くねった流れで、かつわりと南方でみられる星座ですから、普通に航海しているだけではちょっと全体像をつかむのは難しいかも知れません。
オリオン座に近い場所にあるのをご覧いただいたことはありますので、引き続き観測を続けていきたいと思います。
◆つる座(Grus)
画面端に位置しているのでだいぶカタチが引き延ばされてしまっています。みずがめの南、南天大さじ一杯…秋、みずがめ座(MDSS11)にあるつる座と見比べていただくとよく分かるかと思います。ただしリンク先の図と、本エントリの図とではお互い逆さになっている点で注意が必要です。
この星座の右下の方に、逆さまになってみなみのうお座があります。こちらは秋の星座の方向というわけですね。
◆ほうおう座(Phoenix)
何だかよく分からないカタチになっていますけれど、画面端になって大きさは二倍以上になっている感じがします。
丁度α星が画面右の外にはみ出て見えない状態になっていますね。もうちょっとアングル右でスクリーンショットとれば良かったですけれど…わからん;><)o
鳳凰と名前がついていますけれど、英語ではPhoenixになっています。不死鳥ですね。鳳凰と不死鳥って同一とみることは出来ないと思いますけれど、瑞祥と言う意味においては非常に近い間柄なのかな、と言う気がします。
この星座の東にずっと行くとくじら座があります。
◇天の川(Milky Way)
案外天の南極近くまで通っています。南北にとうとうと流れていることを表していますね。このあたりはかなり濃いのでいろんな星雲や星団がみられます。
【おわりに】
いかがでしたか? 南天の星座のみというのは初めてですので、何だかよくわからんっっってかたがほとんどだったのではないかと思います。
こういう空だと南半球に移住したくはないですねー…みなみじゅうじが見えるだけではちょっと。
今回の紹介で大幅に未紹介の星座が減りました。あとちょっとですねー。がんばって観察を続けたいと思います。
来週はまだ全然未定なので、なにがでるかお楽しみにー。
でわ~☆
星座はもともと、その大半がギリシャやアラビアの人達によって培われた知識を現代にも使っています。南半球の星座は、ヨーロッパ人たちが大航海時代に航海したことが設定の発端となっています。もちろん現地にいる人によって名付けられた星座もあったかもしれませんけれど、現在ではヨーロッパ人の設定した星座が全てとなっています。
私は南天の星空が見える地に旅したことはありませんし、そっちの星座は名前くらいしか知りませんので星座の同定には結構時間がかかりました。カタチと名前があまりにもかけ離れててなんだかよく分かんないし…。
コレをお読みくださっている方々にも、今回の星空はいつにも増してわかりにくいと思いますけれど、どうぞおつきあいください。
◎天の南極方向がみえる今回の星空は複雑怪奇
GIFの画像を使って見やすく工夫しようとしたんですけれど…なんとGIFがアップロードできないのです;><)oムキー
なんかPNGになっちゃうんですよねー…んー…。わかんないのでいつも通りの画像を並べただけになっちゃいました。ごめんなさい。
それでは本日の星空をご紹介していこうと思います。聞き慣れない星座ばかりかと思いますw
【南天の星座…地球は丸い】
今回の星空はカリブなどの緯度での沖合を写し取っています。そして、北極星ならぬ南極星を捕らえることに成功しましたので、画像としては地球の真下のほうを見ているカタチとなっています。
星座線の画像をご覧いただくと分かるのですけれど、「はちぶんぎ座」の星座領域を緑色の線で表しています。星座線の横にある星が天の南極に当たる星です。ここを中心にして、南の夜空はゆっくり回っていることになります。
◆ほ座(Vela)
空の巨大な星船『アルゴ船』の帆です。かなり斜めに傾いています。帆全体でいえば左下のほうが見えている感じですね。
ほ座と、その下に見えているりゅうこつ座には『ニセ十字』と呼ばれる、みなみじゅうじ座によく似た星の並びがあります。アルゴ座復元計画~予告編(MDSS13-1)をご覧下さいませ。
◆ケンタウルス座(Centaurus)
後ろ足の部分だけが見えていて、みなみじゅうじ座をすっぽり覆うかたちになっているのがわかります。もともとみなみじゅうじ座はケンタウルス座の一部だったのも、この配置からうなずけますね。
◆みなみじゅうじ座(Crux)
アルジェの沖で見つけて以来、春の終わりに見えてくる明るい星の並びは、DOLの星空でもポピュラーな星座として私の中で位置づけられています。真横になっていますので、一瞬だけ「ん?」となるかも知れませんね。
◆りゅうこつ座(Carina)
プトレマイオスによって設定された壮大な船の星座『アルゴ座』は、この星座を含めて現在四つに分割されています。ほ座の項で紹介した参照先と併せてアルゴノーツの休日…アルゴ座復元計画(MDSS13-2)をご覧下さい。巨大なアルゴ船を発見しようという苦心の作ですw
◆はえ座(Musca)
私が物心ついた頃には「はい座」でしたので、星座絵を見るまで「灰座」だと思っていました。灰座ってなんのこっちゃw とかおもっていました。十数年前には「はえ」に変わっています。
「はい」といっても「はえ」といっても同じですけれど、発音上ちょっとした口の開き方で変わってしまうので、どちらでもいいことになるのでしょう。書いたときに初めて違いが見えるので、今では「はえ」のほうが一般的だというだけかも。
はえ座ってムスカなんですよね。特務の青二才は遺物にしがみつく蝿ですかー…ムスカ好きにはなんだか切ないw
◆とびうお座(Volans)
水面すれすれ、高くて3mくらいをものすごいスピードで飛ぶ魚。フェリーの甲板で見たことがありますけれど、背の低い船であれば飛び込んで来ちゃうこともあるとか。
肉食の大きな魚から逃げるのに飛ぶらしいですけれど、大型の魚はそれを追いかけて水の中を猛スピードで泳ぐような気もします。
星座線はおそらく、翼のような胸びれを広げた姿を表現していると思います。
◆カメレオン座(Chamaeleon)
星空ではさっぱり分かりませんでしたが、資料とじっと見比べるうちにわかってきました。全体このあたりの星は目立たない暗い星が多くて、配置も特徴がみられず、バイエルも設定に苦労したでしょうね。後から見る私たちも苦労しています。
カメレオンは目を別々に動かせますけれど、その代わり距離感をつかめなくなりますから獲物を見つけたら両目で見ますし、視界に入ったときに動いていなければ無視するらしいです。動体が近くに止まったとき、じっくりと狙いを定めて舌で捕まえるそうです。捕獲率は100%らしいですからすごいですね。
星の話題がちっともないのは仕様です。
◆ふうちょう座(Apus)
ふうちょうとは風鳥と書きますが、これは極楽鳥のことです。鳥の和名においてゴクラクチョウはあくまで俗称で、フウチョウが使われます。
そのわりには花の名前にゴクラクチョウカがあったりしてよく分かりませんw たぶん日本に知られた順番のせいかもしれませけれど。
英語名では「the bird of paradise(楽園の鳥)」です。
三角のカタチのところがちょっと特徴的ですね。撮影したそのスクリーンショットで、私は撮影当初ケンタウルス、みなみじゅうじ、ほ、りゅうこつしか認識していませんでしたので、こんなところに星座があるとは思っても見ませんでした。アングルをちょっと変えていたら隠れてよく分からなかったでしょう。
この星座を設定したバイエルという人は、もう一人南半球の星座を設定したラカーユとちがって研究者ではありません。ラカーユはケープで観測を実施した天文学者で、これからご紹介するケープにある山「テーブルさん座」や、科学の発展に伴う器具の星座を設定していますが、バイエルの設定した南半球の星座はすべて器具以外のものになっています。
フウチョウはオセアニアに生息する生き物だそうで、しかもバイエルは実際に南半球に出かけたわけではありません。この星座だけではありませんけれど、航海者達が使っていた星の並び、名前を星図に載せたと考えても差し支えないといえるかも知れません。
◆テーブルさん座(Mensa)
星座の名前に触れたのは小学生の頃でした。この星座の記憶は「テーブルさんって誰?」が最初です。
…テーブル山です。
そういう架空の山があるものとばかり思って……年。
昨夜星座をたどっていて、ひらめきました。
「はっ…まさかエアーズロックのこと?」
※私の態度は決して南の星座を馬鹿にしたものではないことをご了承下さい
じゃなくて。
調べたらホントに「Table Mountain」というのがあるのです。ケープに。
こないだケープいったときダイヤモンド安かったから購入しましたけれど…ふーん。テーブル山っていうのがあるのですね。
ふうちょう座のところで書きましたように、ケープで観測をしていたラカーユがこの星座を設定しました。
天の南極に二番目に近い星座です。
またこの星座には大マゼラン雲が存在しています。マゼランによって日誌に記録された雲ですね。雲といってもその正体は銀河です。アンドロメダ銀河が230万光年の距離にあると言われていますけれど、マゼラン雲は16万光年と銀河の中ではもっとも近い距離にあります。
◆はちぶんぎ座(Octans)
ろくぶんぎ座というのがおとめ座やうみへび座の近くにありますが、こちらは天の南極に存在します。また、なくなった星座にしぶんぎ座というのもあります。いずれも測量の道具です。
天の南極には、天の北極にある北極星のような明るい星がありませんので目印には向かず、みなみじゅうじ座がもっぱら用いられたと聴いています。
星座線の周りの緑の枠は、はちぶんぎ座の区画を表しています。他の星座もちょっと試してみようとは思ったのですけれど、大変すぎてやめましたw
◆みずへび座(Hydrus)
ミズヘビ…ってどこから来たんでしょう? 水棲の蛇はいますけれど、それがどうして南天の星座に…。んー。よく分かりません。でも星をたどるとちょっとくねっていて、うみへび座やりゅう座を彷彿とさせます。
Petrus Plancius
ふうちょう座と同じくバイエルの設定からとられていますけれど、実は彼が星図を発行するにあたって、南天の星座は別の人物によって作成された天球儀からとったことが分かっています。
その天球儀を作成した人が、オランダの東インド会社設立者のひとりであるペトルス・プランシウス(天文学者・地図職人)です。彼が航海者に依頼して、詳細な星の観測結果から天球儀を作成しました。星図も作成していて、バイエルはこれを取り入れて自身の星図を発表しています。
◆とけい座(Horologium)
一つしか星が見えていません。この時計は振り子時計です。英語名はGrandfather Clock。「大きなのっぽの古時計♪」のことです。床におくタイプの大きな振り子時計は、この歌からGrandfather Clockと呼ばれるようになったそうです。
◆きょしちょう座(Tucana)
またよくわかんない名前が出てきました。ひらがなだと意味が分かりませんが、巨嘴鳥と書きます。オオハシのことです。
小マゼラン雲を抱えています。
熱帯というとオオハシかな、っておもうのはテレビの刷り込みでしょうか。
◆エリダヌス座(Eridanus)
明るい星が一つありますが、これがオリオン座の膝元から流れを発するエリダヌス川の南端、一等星アケルナル(川の果ての意味)です。明るさで言うとトップ10に入ります。
んー。これを観測するにはどうしたらよいか…ちょっと考えてみなくてはいけませんね。くねった流れで、かつわりと南方でみられる星座ですから、普通に航海しているだけではちょっと全体像をつかむのは難しいかも知れません。
オリオン座に近い場所にあるのをご覧いただいたことはありますので、引き続き観測を続けていきたいと思います。
◆つる座(Grus)
画面端に位置しているのでだいぶカタチが引き延ばされてしまっています。みずがめの南、南天大さじ一杯…秋、みずがめ座(MDSS11)にあるつる座と見比べていただくとよく分かるかと思います。ただしリンク先の図と、本エントリの図とではお互い逆さになっている点で注意が必要です。
この星座の右下の方に、逆さまになってみなみのうお座があります。こちらは秋の星座の方向というわけですね。
◆ほうおう座(Phoenix)
何だかよく分からないカタチになっていますけれど、画面端になって大きさは二倍以上になっている感じがします。
丁度α星が画面右の外にはみ出て見えない状態になっていますね。もうちょっとアングル右でスクリーンショットとれば良かったですけれど…わからん;><)o
鳳凰と名前がついていますけれど、英語ではPhoenixになっています。不死鳥ですね。鳳凰と不死鳥って同一とみることは出来ないと思いますけれど、瑞祥と言う意味においては非常に近い間柄なのかな、と言う気がします。
この星座の東にずっと行くとくじら座があります。
◇天の川(Milky Way)
案外天の南極近くまで通っています。南北にとうとうと流れていることを表していますね。このあたりはかなり濃いのでいろんな星雲や星団がみられます。
【おわりに】
いかがでしたか? 南天の星座のみというのは初めてですので、何だかよくわからんっっってかたがほとんどだったのではないかと思います。
こういう空だと南半球に移住したくはないですねー…みなみじゅうじが見えるだけではちょっと。
今回の紹介で大幅に未紹介の星座が減りました。あとちょっとですねー。がんばって観察を続けたいと思います。
来週はまだ全然未定なので、なにがでるかお楽しみにー。
でわ~☆