Ciao,マリィナです。DOLの星空、全天走査計画MDSS(マリィナ・デジタル・スカイ・サーベイ)。今回の空は東ではなく西です。なんだか夏の星座が上がってくる頃に縁がないというかー…。なかなかありつけませんので、仕方なく西の空に沈みかけた夏の大三角形をご覧いただこうと思います。
したがって、撮影時期は秋-晩秋といったところだと思います。おうし座のすばるが東に見え始めた頃のお話です。
スーパーメガスターIIみたいな星空だったらどうなっちゃってますでしょうねー…2,200万の星を映し出すそうですよ? 専用の双眼鏡でプラネタリウムをみると、星雲や銀河などがきちんとみられるそうです。どんだけ…w
さて、ということで東に冬の星座が昇る頃、夏の星座は西に沈んでいきます。もう季節は夏の終わりに近づいてきましたけれど、まだまだ綺麗に夏の星座が見えていますので、いまのうちに解説しちゃいます。
◆わし座(Aquila)
一等星アルタイル(Altair)
一等星アルタイルは彦星とも呼ばれていますね。ちなみに牽牛、織女は中国の伝説ですのでご注意を。
明るい星が三つ並んでいるのはちょっとオリオン座の三つ星を思わせますね。
◆いるか座(Delphinus)
菱形の形は特徴的で解りやすいです。明るい星があるというわけではありませんが、暗くもないし密集しているので見つけやすいです。
◆はくちょう座(Cygnus)
北十字とも呼ばれる夏の代表的な星座の一つ、はくちょう座です。『銀河鉄道の夜』で停車する最初の駅にもなっています。「アルビレオの観測所」はくちばしの部分の星アルビレオです。金色の星、青い星の二重星になっています。物語中では次のように描写されています。青空文庫からの引用です。
「眼(め)もさめるような、青宝玉(サファイア)と黄玉(トパース)の大きな二つのすきとおった球が、輪になってしずかにくるくるとまわっていました。」
一等星デネブ(Deneb)
デネブは尻尾のことですが、尻尾の星を持つ星座は実は他にもあります。春の大三角形を形作るしし座の尻尾の星はデネボラといいますが、これも尻尾の意味です。
この星座の一番の話題ははくちょう座X-1というX線が強く観測される何だかよく分からない天体です。ブラックホールの可能性が最初に示唆された星です。
◆こぎつね座(Vulpecula)
アレイ星雲という、鉄アレイに形も色もよく似た星雲があります。暗い星の集まりなのでわかりにくいです。
◆や座(Sagitta)
全天で一番小さな星座はみなみじゅうじ座ですが、や座は三番目に小さい星座です。ほんとに矢の形をしていますので見たらすぐに解ります。私の一番好きな星座ですねー。
◆こと座(Lyra)
一等星ベガ(Vega)
小さくまとまっていて、しかも一つずつの星が比較的明るいので見えやすい星座と思います。ペルシャのほうでは落ちるハゲタカを意味する星座だったそうです。
◆りゅう座(Draco)
北天の星座の中にいる星座ですが、こぐま座や北斗七星、それにカシオペア座などがあるせいで目立ちにくい星座となっています。
ただ、りゅうの頭の部分の四つの星は解りやすい目印になっています。この四つの星々は明るさがそれぞれ違っているので、配列とあいまってかなり特徴的ですからすぐみつけられると思います。
余談ですが、この四つの星。国立天文台 水沢観測所で仕事をしていた祖父の友人のかたから明るさの指標に使っていたことを教えてもらった記憶があります。
◆こぐま座(Ursa Minor)
図では見えていませんが北極星をもつ星座ですね。
北極星は何千年かで星が変わっていくんですが、その説明「歳差」については『星の雑談』をご覧下さい。こぐま座の一等星が北極星になる前はりゅう座の一等星ツバンでした。この図ではツバンは水平線の下ですが…。1万2千年後にはベガが北極星になるそうです。
◇夏の大三角形
こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブを結んだ三角形は結構壮大です。夏の大三角形はすごく明るい星が三つなので見やすいですね。
こと座のベガとわし座のアルタイルは織り姫星、彦星などと呼ばれていますが、これも結構面白いのです。
太陽からのそれぞれの星の距離は
・ベガ 25光年
・アルタイル 17光年
だそうです。
太陽からの距離がそれだけで、空を見上げると大三角形の一角を作るくらいに見えていますから、それはつまりベガとアルタイルの間の距離も比較的短いといえます。
で、計算すると
・ベガ-アルタイル間 14光年
だそうです。案外近いのですねー。近いと言っても光の速さで14年もかかりますが…。もう一個のデネブが1000光年以上の遠くにあると言われているのに比べたらよっぽど近距離ですよね。
彦星と織り姫星の太陽からの距離とお互いの星の距離の図(星は便宜的な配置)。蒼い円は地球から見えると思われる天の川の部分
星までの距離のはかり方はいずれ解説します。カメラで写真撮影なんかをするヒトにとっては割と解りやすい(?)「視差」のお話ですから…。
来週の話題は考えておりませんが、夏の夜空に浮かぶ星座をもう少し紹介しようかな、と思っています。
でわ~☆
したがって、撮影時期は秋-晩秋といったところだと思います。おうし座のすばるが東に見え始めた頃のお話です。
スーパーメガスターIIみたいな星空だったらどうなっちゃってますでしょうねー…2,200万の星を映し出すそうですよ? 専用の双眼鏡でプラネタリウムをみると、星雲や銀河などがきちんとみられるそうです。どんだけ…w
さて、ということで東に冬の星座が昇る頃、夏の星座は西に沈んでいきます。もう季節は夏の終わりに近づいてきましたけれど、まだまだ綺麗に夏の星座が見えていますので、いまのうちに解説しちゃいます。
◆わし座(Aquila)
一等星アルタイル(Altair)
一等星アルタイルは彦星とも呼ばれていますね。ちなみに牽牛、織女は中国の伝説ですのでご注意を。
明るい星が三つ並んでいるのはちょっとオリオン座の三つ星を思わせますね。
◆いるか座(Delphinus)
菱形の形は特徴的で解りやすいです。明るい星があるというわけではありませんが、暗くもないし密集しているので見つけやすいです。
◆はくちょう座(Cygnus)
北十字とも呼ばれる夏の代表的な星座の一つ、はくちょう座です。『銀河鉄道の夜』で停車する最初の駅にもなっています。「アルビレオの観測所」はくちばしの部分の星アルビレオです。金色の星、青い星の二重星になっています。物語中では次のように描写されています。青空文庫からの引用です。
「眼(め)もさめるような、青宝玉(サファイア)と黄玉(トパース)の大きな二つのすきとおった球が、輪になってしずかにくるくるとまわっていました。」
一等星デネブ(Deneb)
デネブは尻尾のことですが、尻尾の星を持つ星座は実は他にもあります。春の大三角形を形作るしし座の尻尾の星はデネボラといいますが、これも尻尾の意味です。
この星座の一番の話題ははくちょう座X-1というX線が強く観測される何だかよく分からない天体です。ブラックホールの可能性が最初に示唆された星です。
◆こぎつね座(Vulpecula)
アレイ星雲という、鉄アレイに形も色もよく似た星雲があります。暗い星の集まりなのでわかりにくいです。
◆や座(Sagitta)
全天で一番小さな星座はみなみじゅうじ座ですが、や座は三番目に小さい星座です。ほんとに矢の形をしていますので見たらすぐに解ります。私の一番好きな星座ですねー。
◆こと座(Lyra)
一等星ベガ(Vega)
小さくまとまっていて、しかも一つずつの星が比較的明るいので見えやすい星座と思います。ペルシャのほうでは落ちるハゲタカを意味する星座だったそうです。
◆りゅう座(Draco)
北天の星座の中にいる星座ですが、こぐま座や北斗七星、それにカシオペア座などがあるせいで目立ちにくい星座となっています。
ただ、りゅうの頭の部分の四つの星は解りやすい目印になっています。この四つの星々は明るさがそれぞれ違っているので、配列とあいまってかなり特徴的ですからすぐみつけられると思います。
余談ですが、この四つの星。国立天文台 水沢観測所で仕事をしていた祖父の友人のかたから明るさの指標に使っていたことを教えてもらった記憶があります。
◆こぐま座(Ursa Minor)
図では見えていませんが北極星をもつ星座ですね。
北極星は何千年かで星が変わっていくんですが、その説明「歳差」については『星の雑談』をご覧下さい。こぐま座の一等星が北極星になる前はりゅう座の一等星ツバンでした。この図ではツバンは水平線の下ですが…。1万2千年後にはベガが北極星になるそうです。
◇夏の大三角形
こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブを結んだ三角形は結構壮大です。夏の大三角形はすごく明るい星が三つなので見やすいですね。
こと座のベガとわし座のアルタイルは織り姫星、彦星などと呼ばれていますが、これも結構面白いのです。
太陽からのそれぞれの星の距離は
・ベガ 25光年
・アルタイル 17光年
だそうです。
太陽からの距離がそれだけで、空を見上げると大三角形の一角を作るくらいに見えていますから、それはつまりベガとアルタイルの間の距離も比較的短いといえます。
で、計算すると
・ベガ-アルタイル間 14光年
だそうです。案外近いのですねー。近いと言っても光の速さで14年もかかりますが…。もう一個のデネブが1000光年以上の遠くにあると言われているのに比べたらよっぽど近距離ですよね。
彦星と織り姫星の太陽からの距離とお互いの星の距離の図(星は便宜的な配置)。蒼い円は地球から見えると思われる天の川の部分
星までの距離のはかり方はいずれ解説します。カメラで写真撮影なんかをするヒトにとっては割と解りやすい(?)「視差」のお話ですから…。
来週の話題は考えておりませんが、夏の夜空に浮かぶ星座をもう少し紹介しようかな、と思っています。
でわ~☆