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源氏物語モニュメント

2007年06月02日 | 平安時代

源氏物語モニュメント

 久しぶりに宇治橋に来ました。去年源氏物語ミュージアムを訪れて以来で、そのときには宇治十帖に因んだモニュメントを巡る時間がなかったため、今回辿ってみました。この場所は宇治橋から川沿いに少しはいったところで道標のとおりです。

 

宇治十帖モニュメントと朝霧橋

 

朝霧橋と五重塔

 「八の宮」とは、桐壷帝の第八皇子で、光源氏の父である桐壷帝の皇子でありながら、不遇な人生を送っていた宇治での十帖物語が綴られており、「宇治十帖」とも呼ばれています。二人の娘「大君(おおいぎみ)」「中の君」と、その異母妹「浮舟」に、「匂宮」「薫」とが、複雑にからんで多彩な関係を展開します。

源氏物語 橋姫の巻

 八の宮の留守中に訪れた薫は、有明けの月光の下で、姫君たちが琴と琵琶を合奏する姿を見て、その美しさに心惹かれます。そして、「大君」に思慕の情を抱きます。 その後、弁という老女房が、柏木の遺言を薫に伝えたいといいます。薫はかねがね胸にわだかまっていた、わが出生の秘事を感じます。 帰京した薫から、八の宮の姫君たちの話しを聞いた匂宮は、持ち前の好色心を騒がします。十月、薫は再び宇治を訪れました。喜び迎えた八の宮は、薫に姫君たちの後見を依頼します。その明け方、弁という女房から、自分の出生の秘密を聞かされ、柏木の遺書を手渡されます。亡き実父柏木の遺書を見、母女三の宮の何心ない姿に、薫は苦悩するのです。

源氏物語 椎本の巻

 

 匂宮は、薫が八の宮を訪れ、宇治の姫君たちと過ごした話を聞くと、心躍るのを感じるのでした。匂宮は以前に願をかけたことのある長谷観音に参詣し、その帰途、宇治の八の宮邸の対岸にある、夕霧の別荘に中宿りします。八の宮の姫君たちとの出会いを期待するのです。 八の宮は、このところ健康がすぐれず、死期の近いことを知り、姫君たちの行く末を案じておりました。一方薫は、出生の秘密を知ってからというもの、はかなく亡くなった実の父の罪ほろぼしのためにもと、出家の意を強くしています。 7月、久しぶりに宇治を訪れますと、待ち構えた八の宮は、姫君たちの行末を薫に託します。 死期を感じた八の宮は、姫君たちに、なまじ宇治の地を捨て京に出て、親の面目をつぶすような結婚などしてはならぬと戒めます。 薫は姫君のことを託されますが、その真意が気がかりです。八の宮は、そのまま山寺にこもり、8月20日ごろ帰らぬ人となります。 年末のある雪の日、宇治を訪れた薫は、胸中をそれとなく大君に訴えますが、取り合わない大君に、薫はかえって心ひかれていきます。 一方匂宮は、周囲から夕霧の娘六の宮との縁談を勧められますが関心を示さず、宇治の姫君への思いを燃やし、薫に姫君との間を取り持つようにと頼むのです。 

源氏物語 総角の巻

 

 八月、八の宮の一周忌も近いころ、薫は宇治を訪れて大君に意中を訴えますが、大君は父宮の遺言を守り独身を通す意思が強くなびきません。亡き父宮も信頼を寄せ、人柄も身分も申し分ない薫だけに、大君の内心は揺れ動くのですが、姉として我が身はさておき、妹の中の君を薫と結婚させようと考えていました。 薫は再び宇治を訪れました。女房たちは、薫が大君に惹かれていることを知り、「大君と薫」「中の君と匂宮」の縁を望みます。ある夜、女房の弁は、薫を大君のもとへ導きます。気配を察した大君は、中の君を残して、ひとり逃れ、薫はむなしい思いで中の君と語り明かすのでした。 薫は、大君の心中を察し、中の君を匂宮と結婚させ、幸せになるのを見れば、自分になびく、と考えます。薫は、匂宮を宇治に導き、彼女のもとに忍ばせ、匂宮は、長い間の望みを遂げます。しかし、かえって大君の態度を硬化させることとなってしまいます。大君は、こうなった以上匂宮と中の君の結婚を正式なものとすべく、匂宮を迎える準備をします。 しかし、匂宮は今上帝の第三皇子。父帝や母中宮の目は厳しく、中の君のもとへの通い足は遠のきがちとなります。十月、匂宮は紅葉狩りを口実に宇治を訪れますが、母中宮が差し向けた御伴の人にかこまれ、中の君の邸を目の前にしても会うができません。中の君や大君には、それが誠意のない薄情と映るのは無理のないことでした。二人の落胆は大きく、大君は病に臥す身となってしまいます。 薫は、大君の病を聞き宇治を見舞いますが、その折り、大君は匂宮と夕霧の娘(六の宮)との縁談が進んでいるとの話しを聞き、絶望します。父宮の遺言に背いた自分を責めつつ、病勢もいちだんとつのっていきます。宇治を見舞った薫は、そのまま宇治に滞留して大君の看病にあたりますが、もう彼女の命を引き止めることはできず、薫に、大君は中の君の行末を託し、物の枯れるように息絶えました。 薫はそのまま喪にこもって49日の間大君を偲びます。匂宮は、雪の中宇治を訪れますが、中の君は逢おうとはしません。年の暮れ、匂宮は中の君を京の二条院に引取ろうと決意します。一方薫も、中の君の後見として世話をしようと決心します。それは亡き八の宮との約束であり、大君の遺言でもあるのです。

源氏物語 早蕨の巻

 

 大君の死で悲嘆にくれていた宇治の山里にも春が訪れ、山寺の僧から中の君のもとに、初蕨が届けられ、それを匂宮からの便りよりもうれしく受け取ります。大君の喪もあけた二月初旬、中の君は、京の二条院の匂宮邸へひきとられることになりました。 薫は、中の君の後見役として細かな心配りをしますが、中の君を匂宮に譲ったことに後悔の念を抱きます。大君を失った悲しさに身の置き所もない薫は、匂宮と中の君との幸せを願ってはいるものの、しだいに中の君に心が傾き、未練がましい思慕の情を断ち切れないのです。 中の君は、京へ上ることで浮き立つ女房たちをよそに、出家して宇治に残る女房の弁と別れを惜しみ、不安を抱きつつ上京します。京の二条院に移った中の君に、匂宮はこまやかな愛情をしめしますが、一方で匂宮と六の君との結婚が、この月に予定されているのです。 薫と大君、匂宮と中の君、の四角関係は、大君の死によって崩壊し、中の君をめぐっての危険な三角関係に陥ろうとしています。そして、そこから物語はまた新たな局面を迎えます。

 このモニュメントは「さわらびの道」にありますが、源氏物語の翻訳で有名な与謝野晶子の碑もここにありました。

 

 

源氏物語 宿木の巻

 

 今上帝は、最愛の娘「女二の宮」の将来を、薫にと考えていました。しかし薫は気がすすみません。 一方夕霧は、娘の六の君の婿を匂宮に決め、中宮の口添えもあり、匂宮は承知します。中の君の嘆きは深く、今更ながら父の意に反して京に出てきたことを悔やみ、姉君の宇治での生き方を思うのでした。 そのころ、中の君は、すでに懐妊していたのです。いまだに大君を慕う薫は、中の君を見舞い、彼女に大君の面影を感じ、心惹かれます。しぶしぶ夕霧の婿となった匂宮ですが、六の君とあってみるとまんざらでもありません。中の君を忘れないものの、しだいに夜離れを重ねるようになり、中の君の嘆きは日に日に深まるばかりです。 思い余った中の君は、薫に手紙を出し、宇治へ連れていって欲しいと頼みます。中の君と会って話しをしているうちに、つのる思いを抑えかね、その袖をとらえて我が心を訴えるのでした。 帰ってきた匂宮は、中の君の衣に薫の芳香が移っていることをあやしみ、責めますが、彼女はなにもなかったように、匂宮をもてなします。薫は、大君の供養に宇治の邸をなおし、そこに大君の人形(ひとかた)を作りたいと、中の君に願いでます。薫の恋慕に悩むようになっていた中の君は、彼の接近を避けるべく、異母妹に亡き大君によく似た人がいると、「浮舟」の存在を告げます。早速薫は宇治に出向き、弁の尼に浮舟への仲介をたのみます。 翌年二月、中の君が男児を出産、彼女は匂宮の妻として、だれからも重んじられるようになります。同じ頃、女二の宮と結婚した薫は、帝の婿として世人からねたみを買うほど羨望されますが、当の本人の胸中は憂うつです。大君を思うその心は、宇治の邸の造営にばかりに熱心なのです。その後宇治におもむいた薫は、偶然初瀬詣でからの帰りの浮舟を垣間見ます。それは、彼が探し求めていた、大君の面影を宿す、形代(身代わり)そのものでした。

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