今月の課題本
南木佳士「阿弥陀堂だより」
作家として行き詰まった夫・孝夫と医者である妻・美智子が心の病に罹り
夫の故郷 信州へ戻るところから物語が始まります。
そこで出会った阿弥陀堂の堂守をしているおうめ婆さんや村の広報紙コラム
「阿弥陀堂だより」を書き綴っている小百合さんらに出会い
人間の生きる基本に感じ入り、孝夫は新たな抱負を持つのだった。
その中でおうめ婆さんの言葉が実に良い。
「目先のことにとらわれるなと世間では言われていますが・・
よそ見をして心配事を増やさなかったのが良かったのでしょうか。
それが長寿の秘訣かも知れません」
南木佳士「阿弥陀堂だより」
作家として行き詰まった夫・孝夫と医者である妻・美智子が心の病に罹り
夫の故郷 信州へ戻るところから物語が始まります。
そこで出会った阿弥陀堂の堂守をしているおうめ婆さんや村の広報紙コラム
「阿弥陀堂だより」を書き綴っている小百合さんらに出会い
人間の生きる基本に感じ入り、孝夫は新たな抱負を持つのだった。
その中でおうめ婆さんの言葉が実に良い。
「目先のことにとらわれるなと世間では言われていますが・・
よそ見をして心配事を増やさなかったのが良かったのでしょうか。
それが長寿の秘訣かも知れません」
「体の具合の悪いときもありました。そんな時はなるようにしかならないと
考えていましたので気を病んだりはしませんでした。
なるようにしかならないそう思っていればなるようになります」
「耳に余ることを聞いても余計な心配が増えるだけなのですから器に合った分の
それもなるたけいい話を聞いていたいのです」 等々です。
多分医者である作者が診療をしていたことから聞き取った患者の言葉が
そういう人生に対する素直で共感できるものがあったからなのではないかなぁ・・
と思ったのだった。
考えていましたので気を病んだりはしませんでした。
なるようにしかならないそう思っていればなるようになります」
「耳に余ることを聞いても余計な心配が増えるだけなのですから器に合った分の
それもなるたけいい話を聞いていたいのです」 等々です。
多分医者である作者が診療をしていたことから聞き取った患者の言葉が
そういう人生に対する素直で共感できるものがあったからなのではないかなぁ・・
と思ったのだった。