セール。

夫がセールに行くというので、
子どもたちの洋服を見てくれるように頼んだ。

すると途中で何度も夫から
「たびたびごめんね」と電話がかかって来た。
子どもの洋服のサイズの確認だ。

その夜、夫は子どもたちに洋服を買って、帰宅した。
子どもたちは試着して大喜び。
下の子どもはみんなに「かわいい！」
と言われたのが嬉しかったようで、
お風呂の時間になっても洋服を脱がないと言って、
ひっくり返って泣いていた。

夫は、自分用にはジーンズとジャージの上着を買って来た。
ジーンズは履いてみると、腰回りがキツそうで、
しゃがむとお尻の割れ目が見えてしまいそうだ。
きっと外には履いて行けないだろう。

期待していたジャージは羽織っただけで
「あれ～！？」
もう、どこもここもぱつんぱつんだ。
まるでタイツ男のようだ。
昔、全身タイツを来て、
身体で文字を表すテレビ番組があったなあ。

結局どちらも小さくて着られず、夫は
虚しい気持ちだけが残ったようだったが、
私は大声でものすごく笑って、楽しかった。