うりぼうのシネ煉獄

映画・ゲーム・テレビ・本の感想をまったり書きます。

2012

2011年11月25日 | 日記
 ご存知エメリッヒ監督のディザスタームービー「2012」。
 マヤ暦の一区切りが2012年になっているという話を基点に太陽系の惑星が直列するとかなんとかもっともらしい出だしはともかく地球が大変なことになって人類は滅亡しますよって話。


 たまに観たくなります。
 実は158分もあるのになんでたまに観たくなるのか?それは「内容が薄い」から。な~んにも考えずに観ることができるからでしょう。逆にいろいろ考えされられたり、テーマが重い中身が詰まった映画ってのはそうそう見返せるもんじゃありません。

 エメリッヒはもともといかにもなハリウッドディレクターで見た目重視のど派手で旬を取り入れた娯楽作が得意で、本作でももちろん科学的な考証だとかは全然無視しているし、映画としての作りにもそれほど工夫はありません。
 ストーリーは「ノアの箱舟」の話を踏襲しているかのような展開になります。主人公の一人であるジョン・キューザックの息子はそのもの”ノア”って名前ですが、別にこの子が一番早く異状に気づくわけじゃないし、箱舟までの冒険の中心になってるわけでもない。とかね。一応それっぽく登場人物の一人にノアの名前を付けてみただけ、みたいなね。


 聖書の出来事を科学的に考えてみるような本でもしばしば言われていますが、果たしてヒマラヤ山脈の上の方しか出ないほど水位が上昇することがありえるのか(たとえ北極・南極の氷がすべて解けたとしても)と謎は残りますが、そんなことはどうでもいい!後半のお涙頂戴は面白くなくなっていくんですが、前半のひたすら陸地が崩壊していく様(そして主人公たちはつねにギリギリで脱出!)は現代のCG表現とも相まって映像の快楽に満ちています。
 ぜひとも映画館でリバイバル上映とかしてほしいな~これは家のテレビで観るのと映画館の大画面で見るのとでは迫力が違うからな

 レンタルしたブルーレイ版には「もうひとつのエンディング」というのがあり、そちらの方がよりご都合主義的なラストになっているのですが、さすがに監督もくどいと思ったのか結局はあっさりめのラストになっていてよかったです。

 冷静に見るといろいろ不満もある映画ですが、なにも考えずただ映像のすごさに観惚れるための映画として観てほしい。そんなオススメ映画です。


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