Cogitatum qua cogitatum

ちょこちょこっと載せています。

flexaret Ⅳのレストアへ向けて

2008年01月26日 01時16分37秒 | flexaret Ⅳ レストア
※この記事は途中経過です。flexaret Ⅳのレストアしている方や、しようとしている方で特に初心者の方は必ずflexaret Ⅳのレストア、まとめを先にご覧下さい。

 初めて買ったフィルムカメラにしてマニュアルフォーカスのカメラがflexaretⅣでした。何も知らずに委託品を買ったんです。店の人は、大丈夫だといった感じで売ってくれました。しかし、ヘリコイドは滅茶苦茶重い。シャッターは低速で動かないし、高速でも感覚で言って、ちょっと遅い。だから分解してレストアしようと思い立ちました。

 でも、素人がいきなり直したいカメラを分解するもんじゃないようです。本やネットで調べてからやってみたけれど、シャッターチャージしたときにチャージレバーを止める金具をぶち壊してしまいました。凄く落ち込みました。50年も一つのカメラとしてあり続けたカメラをぶち壊したのですから。カメラに対して、申し訳ない。心からそう思いました。写真撮るのやめようか。カメラ全部売って忘れようかなんて頭に浮かびました。

 しかし、今回の経験を無駄にして、このまますますわけにはいかないって思いました。レンズは綺麗だし、ボディーだって全然綺麗です。ニコイチ(二つのジャンクカメラから一台のカメラを組み立てること)になってもいいから、ぼろぼろのジャンクを買って、それと合わせて直せたらって思い立ったんです。そこで、早速、あそこならあるだろうと直感的に思った新宿の中古カメラ屋で外見はそこそこだけれど、中身はぼろぼろなflexaretⅣを買いました。シャッターは、シャッター速度が1-1/300,BのPRONTOR-SVS搭載のものです。買った時点でシャッター不動でボディぼろぼろ油まみれです。ちなみに、一昨日行ったのですが、他にシャッター速度が1/400まであるMETAX搭載のflexaretⅣが一台ジャンクでありました。

 現在、シャッターユニットをベンジンで洗浄したところまでで止めています。今回の日記では、シャッターユニットを取り出し、洗浄したところまでを詳細にお伝えしたいと思います。他に、前に直そうとして壊したflexaretⅣのシャッターユニットで研究した部分を示したいと思います。もしflexaretⅣを持っていてレストアしたいと思っている人がいて、その人が不要なところで失敗しないためにも。

 先ずは前板の外し方からです。シャッターユニットだけを直すなら、前板を外さず、フィルム室の側から、後で挙げるかに目を回せばシャッターユニットが取り出せます。



 皮を剥いだ状態です。皮を剥ぐのは簡単で、四隅にマイナスドライバーを食い込ませてテコの原理でぐいぐい剥いで行けば剥げます。



 前板を外すには、シャッターレバーの止め具を外さなければなりません。先ずは、レンズ側の方を矢印の方向に向けて回します。ペンチの山と止め具の山をきっちり合わせて、山が潰れないようにします。と考えて回しているのに、多少、潰れました。



 外れたら、今度は外側の止め具です。矢印の方向に回します。外れにくい時は、レンズの側から指の爪の平らな部分等で外側に押し出しながらペンチで回すと取れます。その後、前板についているネジを外します。下半分についている径の大きいネジ4本はボディと前板とを締めていて、上半分にある径の小さな4本のネジはファインダーのブロックと前板を締めています。必要に合わせて外すネジを決めるとよいと思います。ちなにみ、今分解中のflexaretⅣの前板のネジは上からパテで埋められていました。パテの掘削に時間がかかった次第です。しかし、パテでネジを埋めるなんてことをしているのに、後玉が油まみれなのは何でなのかな。



 ボディと前板を締めているネジを外したら、前板を外します。今回は、名板が邪魔になっているような気がしたので、名板を外した状態になっています。名板は両脇のネジを外すと取れます。前板を外すには、○で囲った隙間にマイナスドライバーを差し込んで、後はテコの原理で取り外します。



 前板を外したら、後玉の周囲にある○で囲ったカニ目を回すとシャッターユニットが取り外せます。前の持ち主が、カニ目を外そうとしたときの跡がくっきり残っていました。前に分解したflexaretⅣも同じく、前の持ち主が取り外そうとした後を持っていました。

ちなみに、無限遠の位置だとヘリコイドは、次のような状態になっています。



 逆に最短距離だと次のようになります。


 この辺に関しては、いずれ完成したときに、また報告します。



 取り出したシャッターユニットを後玉の方から見ると、このようになってます。紫の太い輪を外した後に銀色の輪が入っているのですが、今回のものは厚い輪が2本に薄い輪が1本入っていました。以前分解したものやネットで探してみたものには、輪が一つしか入っていなかったのでした。この輪で微調整をしているのかな?



 後玉は、カニ目を回すと簡単に取れます。外したところでシャッターユニットを見ると、シャッター羽、絞り羽、共に、意図的に油を塗ったのではないかと思えてしまう状態でした。





 この油を洗浄したものが、最初に載せた写真です。先に書いた目標に達していないけれど、今日はこの辺までに。。。洗浄等については、また明日以降に。。。