Cogitatum qua cogitatum

ちょこちょこっと載せています。

flexaret Ⅳのレストア、洗浄まで

2008年01月28日 01時56分14秒 | flexaret Ⅳ レストア
※この記事は途中経過です。flexaret Ⅳのレストアしている方や、しようとしている方で特に初心者の方は必ずflexaret Ⅳのレストア、まとめを先にご覧下さい。

 まだ、シャッターユニットをベンジンで洗浄したところで止めていますが、各所の動き方や、取り外す方法は理解できたと思うので、明日は、スローガバナーやセルフタイマーを取り外して注油するつもりです。

 一応、前回の続きで、前玉を取りはずして、シャッターユニットをあけるところまでをお伝えします。

 前玉は、カニ目を回せば取れます。しかし、このカニ目のある輪は、前玉の入っている筒を蓋する役目も負っています。前玉の入っている筒の奥にはもう一枚レンズがあります。今回、カニ目を回して筒の蓋が開いてしまいました。一度カニ目を締めなおして、再度カニ目を回したら、筒ごと取れてくれました。



 前玉の入っている筒を取り外すと、この写真のようになっています。内側にある半円形の波の形をした輪を取り外します。赤○で囲ってあるネジは、この輪が回るのを止める役目をしています。ネジの半分弱が欠けているので、ドライバーでネジを回して、欠けている方を輪に向かせます。これで、輪が回るようになります。輪は、マイナスドラーバー等で東京競馬場と同じ左回りに丁寧に押していくと板を傷つけずに回ります。前の人が、開けようとして付けた傷が生々しく残っていました。

 ところで、前に分解したflexaretⅣもそうだったんですが、前板を外した時に、ボディに砂が入り込んでいました。



 写真だとわかりづらいかも知れませんが、相当入っています。二台開けて、二台とも砂が入っているし、ネットで探したflexaretのレストア報告でもヘリコイドが砂を噛んでいたって話が載っていました。flexaretを持っていると海に行きたくなるのでしょうか??でもどうやって使えば、こんなに砂が入るんでしょう??子供見たく砂場で、遊びながら写真を撮らない限り、こんなに砂が入ることはないと思うのだけれど。。。謎です;;

 さて、話を戻します。半円形の波型のついている輪を外すと、「VXM」の表記がある板が外せます。その下には、シャッター速度等を調節する板がついています。



 どのようにシャッター速度を操っているかは、また今度にするとします。ただ、一言だけ。表記されているシャッター速度以外に中間速があるもんだと思って、例えば以前、1/100と1/300の間でを使って、多分、この辺で1/150だろうなんてやっていましたが、そんな器用なことが出来るようには出来ていません、このシャッター。でも簡単に中間速を創れそうな気がするんですけどね。。。ただ、逆に言えば、表示にあわせて、速度を決める場合に、シャッター速度の目盛りと少しずれていても、思った通りのシャッター速度で切れる様になっているので、実用重視で、カメラは設計されているんだなぁとも思ったり。

 シャッター速度を調節している板を外すのですが、シャッターユニット裏側の四本のネジがちゃんとしまっていることを確認してから外したほうがよいと思います。この四本が締まっていないと、スローガバナーやチャージレバーが載っている面がシャッター羽の面から浮き上がることがあります。そして、浮き上がるとそれだけで、シャッター羽がばらばらになります。ストロボを差し込むシンクロプラグが止め具の役目をしていて、そう簡単に浮き上がらない構造にはなっていますが。次の写真の矢印で差している突起がシンクロプラグです。



 さて、このシャッター速度等を操っている板を外すと、次の写真の状態になります。これで、スローガバナーやセルフタイマーに手が出せる状態になります。ただし、これは洗浄後の写真ですが。。。



 次に洗浄についてですが、ほんとなら、更に分解して、シャッター羽や絞り羽を単体で洗浄できればいいのでしょうけれど、今の自分にとって、それはリスクが大きすぎます。そのため、今回は、シャッターユニットごとベンジンにつけて、油を落とす行為を何回か繰り返しました。



 以前、工作用に買った植木鉢の皿が数枚あり、それがちょうどいい深さだったので、そこでベンジんに沈めました。最初は水で5%くらいに希釈したベンジンを使いましたが、それを二回やった後で、ベンジンを希釈せずに何回かかけました。換気をきちんとしていても、気化したベンジンで頭がほんの少し痛くなります。煙草を吸うと、鼻についたベンジンの味がして、鳥肌たちます。いいのか悪いのか知りませんが、シャッター羽や絞り羽、さらにその周辺の油が落ちるようにと思って、ベンジンに沈めた状態で、何回かシャッターを切ったしました。セルフタイマーつきでやってみると、面白いぐらいよく動くこともありました。最も滑らかに動いた時の様子をデジカメの動画で撮影し、時間のわかるプレイヤーで再生して調べたらシャッター速度1"の状態で、1"3位でした。あまり細かい時間は計測できないけれど、動画もなかなかやるなぁと。

 希釈していないベンジンで洗浄した後、注射を使って勢いよくベンジンを吹きかけ、さらに、ブロアーを使って、シャッター羽に残っていたベンジンを外側に吹き飛ばしたり、ガバナー等の隙間に入り込んでいるベンジンを吹き飛ばしたりしました。揮発性が高いのは確かで、ほっておいてもすぐに乾きますが、でも、まぁ、なんだかベンジンごと残っている微細な油がどうでもいいところに飛んでいかないかなぁと思って、やってみました。

 結果、吉と出るか凶と出るかは、注油して、様子を見た後で、わかるだろうし、その時に報告するとして、途中経過として、今日はこの辺までに。