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flexaret Ⅳのレストア、実験失敗だったということですか?

2008年01月29日 01時23分31秒 | flexaret Ⅳ レストア
※この記事は途中経過です。flexaret Ⅳのレストアしている方や、しようとしている方で特に初心者の方は必ずflexaret Ⅳのレストア、まとめを先にご覧下さい。

前回の続きで、今回は、1.セルフタイマーのブロックの取り出し方 2.スローガバナーの取り出し方 3.ちょっと失敗 の3点にわけてお伝えします。シャッターユニットごとベンジンで洗浄し、いざ注油!といった感じだったのが前回までです。今回は、各所取り出して裏と表の両面から注油したのですが、シャッターユニットごと洗浄したのが多分今回の失敗のもとでした。




1.セルフタイマーのブロックの取り出し方

セルフタイマーを取り出すために外すネジは次の写真の赤丸で囲ったネジです。ふってある数字の順番にネジを外しました。「1」と書いてあるところのネジは、バネの下にあります。



まず、バネの下にある「1」を外すためにバネを外します。バネの一方ははめ込まれていて上手く取り外せるかわかりません。もう一方は引っ掛けてあるだけなので、こちらをピンセットで外しました。



シャッターを切った後の状態で、最も収縮した状態になっています。写真のものはこの状態になっています。チャージするとこのバネは引き伸ばされるので、ピンセットで引っ張っても問題ないだろうと考えました。このバネは結構強いので慎重にゆっくりと、ピンセットに引っ掛けるようにして軽く引っ張り、外しました。

下に出てきたネジを外すためは、軽くドライバーで中心の方にバネをよけながら回せば大丈夫です。

「2」のネジは難なくとれます。「3」のネジは、長いネジです。



写真のように浮いた状態で空回りするところまで回してネジを抜かずに、そのままセルフタイマーのブロックをシャッターユニットから取り出しました。取り出しにくいのは確かで、動くところを慎重に動かしながら何とか取り出した感じです。



取り出したセルフターマーのブロックが、これ。何かの形に似ているけれど、なんだったかな。。。バハムートラグーンのドラゴンか、タツノオトシゴか。。。



裏から見るとこのようになっています。先程の写真で長くのびていたアームは、ただはめてあるだけです。この状態でギアの軸に注油しました。爪楊枝の先に油をつけてちょんちょんと数回。

表の面は動かすと一番大きいギアの軸が出てきます。



何個かのギアは、表の板を取り外さないと表側の軸に注油できない構造になっているのですが、しかし、板をあけるとバネやギアが落ちたりして難しいことになるんじゃないかと思い、やめておきました。




2.スローガバナーの取り外し方

スローガバナーを取り外すには、次の写真の円で囲ってあるネジを外します。そのうち一本は、またまた下に隠れています。



隠れているネジは、シャッターチャージした状態にすると外せるようになります。二本ともネジを外したら取り出します。今回セルフタイマーのブロックに注油して取り付け直してからスローガバナーを何とか外したのですが、セルフタイマーのブロックは取り外したままの状態にしてスローガバナーを外したほうが断然楽です



狭い場所から取り出すので、そのままでは取り出せません。動かせられる爪があるので、スローガバナーを持ち上げつつ矢印の方向にこれらの爪を動かしながらやるとある程度楽に取り出せます。



裏から見るとこのようになっています。表裏の両面から軸に注油して注油終了。




3.ちょっと失敗

注油を終えて、取り付けなおし、いざシャッターを切ってみました。セルフタイマーはちゃんと動いていますが、しかし、シャッターが開いたまま閉まりません。何回かシャッターを切りながら、いろいろ考えてみました。セルフタイマーのブロックだけ外した状態でシャッターを切ってみたりもしました。しかし、シャッターちゃんと閉まりません。

そこで、動作を確認して安全を確かめてからスローガバナーも外してシャッターを切ってみました。すると、どうもチャージレバーの回転する力がシャッターを開くことで、尽きかけている様でした。セルフタイマーとスローガバナーを外した状態にするとバルブの状態になっているのですが、チャージレバーが回転しているところに指で軽く抵抗をかけると、その場で動きが止まってしまいます。こんな軽い抵抗で止まるとなると。。でも、ただスローガバナーのどっかが引っかかっていて、このくらいの回転力で正常なのではないかとも思っていろいろ試してみましたがやっぱりだめ。あれこ考えて、結論としては、シャッターユニットごと洗浄したために油が落ちずに、さらに解けた油が溜まってシャッター羽を回している輪の抵抗しているのだろうと。

そこで、シャッター羽のある面を開けることにしました。念のため、邪魔になりそうな部品で後であまり困難なことにならずに取り付けなおせそうなものを外しました。

まず、次のバネです。バネを上から押さえているネジを外して取り外します。



他に次の写真の矢印で示しているバネも外しました。円で囲ってあるネジを外し、後は、それに伴って外せるものを順々に外せば取れます。ただ、何処まで外す必要があったかは、また後で考える余地があります。



チャージレバーからシャッターレバーまでの辺りの部品は、取り外す必要もないし、取り外すとバネを元の通りにするのが難しいだろうと思うので、手をつけていません。

ここまで来て、シャッター羽のある面へと向かいます。まず、シャッターユニット裏にあるネジ4本を取り外します。



ネジを取り外し状た態で、表から真ん中の筒を持ち上げるだけでシャッター羽のある面に到達できます。裏返してネジを外すとぽろっと一番上の面が取れて羽がばらばらになるかもしれないと考えていたので、慎重にやりました。取り出すときの動き次第では、シャッター羽が中でずれたり、元の状態がわからない状態になりえます。念のため、絞りを最小絞り(22)にしておくと、いざ、シャッタ羽が中でずれても絞り羽が下から支えてくれるので安心です。

出来るだけ分解したくないからシャッターユニットごと洗浄したけれど、結局、シャッター羽まで開けることになったわけです。シャッター羽の配置は一番上に載せた写真で。



シャッター羽は今外した面の裏についている輪によって動いています。その輪と上の面との間が、一番気になっていた部分でした。畢竟、油がついているだろうと。この輪を外します。外したばかりの面の裏側の5本のネジを外すと取れます。



思ったとおり、油で曇っていたり、黒ずんだりしています。



ちなみに、試しに綿棒でこすってみたら、綿棒が黒くなりました。



シャッター羽にも油が残っていました。



ちなみに、シャッター羽は、一番上になっている羽から重なっている順に一枚ずつ取り出し番号を書いた付箋をつけて管理していますが、後で確認したら全て同じ形状でした。まぁ、念には念をということで。

シャッターユニットごとベンジンにつけても油が残り、そのためにシャッターが上手く動かない。これがわかっただけでも、収穫だったと思っています。ただ、これから洗浄して組み立てなおしてちゃんと動くようになるかは、まだわかりませんが。ベンジンの中ではちゃんと動いていたから、大丈夫かな。

長いこと作業していると、そのうちにいい加減になってくるので、今日はこの辺でやめておきました。次回、ゆっくりと洗浄して、元気に動くシャッターを見たいと思います。