お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

ギビングツリー

2009-12-08 | about 英語の絵本

The Giving Tree

つややかな緑色の背景に、1本の木と小さな男の子、そして一粒だけの林檎のポップな赤が映える、明るくて印象的な表紙の絵本が「ギビングツリー(The Giving Tree)」です。

30ヶ国語以上に翻訳され、世界中で、子どもにも大人にも愛読されてきた「ギビングツリー(The Giving Tree)」は、絵もお話もシルバースタインの作。べストセラー作家の名をほしいままにしているシルバースタインの作品の中でも、もっとも読まれてきた、そして読まれ続けているロングセラーでベストセラーです

明るい緑色の表紙は、一見、陽光きらめく春か夏の印象で、冬にもクリスマスにもちょっと縁がなさそうな気がします。が、この絵本、実はアメリカでは、クリスマスの定番の一冊。そう、雪だるまの冒険譚の絵本やクリスマス・ソングのCD、あるいはサンタやトナカイが表紙を飾る絵本と並んで、本屋さんクリスマス・コーナーに毎年必ず飾られる一冊なのです。

林檎の樹が少年と友達になりました。樹は少年が大好きで、大好きで、少年の望むものは何でも与えようとします。暑い日には涼しい木陰を投げてやり、少年がおなかがすいたと言えば林檎の実を与え、少年が遊びたいと言えば枝を差し出してブランコを下げて遊んでやります。

ついには、遠くにある広い世界へ行きたいという少年のために、樹はみずからの幹を投げ出して船を造らせます。そして‥‥少年は、その船に乗って樹のもとを去って遠くに行ってしまいます。

それから永い年月が過ぎ、ある日、樹のもとにかつての少年が戻ってきました。年をとって疲れて戻ってきたかつての少年に、樹は、悲しいけれど、もう何もあげるものがない‥‥と嘆きます。

でも、今、年老いたかつての少年がほしいのは安らぎだけ。ああ、それなら‥‥ここでおやすみ‥‥樹は、今度も少年の望むものを与えることができて、ほんとうに幸福でした。

まさにクリスマスに読むにふさわしい愛のお話です。

クリスマスのプレゼントにいかがですか?お子さんに、ご両親に、恋人に、子育てのパートナーに、恩師に、どなたと分かち合っても素敵な絵本です。

(2008年12月4日のブログをアンコールにより再掲:一部加筆しました)



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