お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

マルチメディア時代の絵本

2013-09-09 | about 英語の絵本


 今日の絵本は "Press Here" です。ことばを聞いてわかるようになった年頃(2歳前後)の子ども向きです。子どもを"遊ばせてくれる"絵本でもあります。

 表紙を開けると、最初に出てくるのは黄色い「まる」、そして「さぁ、用意はいいかな?」の質問です。子どもが、「はい!」とか、「うん、いいよ!」とかと応えたら、ページをめくります。すると・・・
 
 子どもたちは、次々に出て来る指示にしたがって、「まる」をなでたり、こすったり、叩いたり、果ては、本を持って振ったり、傾けたり・・・するという趣向。シンプルなドット、シンプルな色遣い、シンプルなテキストが子どもの想像力をかきたてます。

Press Here
Chronicle Books


 実は、書店で初めてこの本を手に取って眺めたときの私の正直な印象は「iPad時代の子どもが、果たして、本当にこれを喜ぶのかな?」でした。

 ボタンを押したら "本当に何かが起きる" 携帯端末のような新しいメディアとは違って、絵本は子どもたちの想像力に依存しなければなりません・・・新しいメディアに慣れた子どもたちが、想像力を働かせてまで、この本の仕掛けについてくるのかな? ほんとうに最後まで読み通すかな? と疑問に思ったのです。

 でも、杞憂だったようです。出版直後からアマゾンのブック・レビューはこぞって★5つ。たちまちニューヨークタイムズ紙のベストセラー・リストにのり、ウォールストリートジャーナル紙からは年間ベスト児童書に賞されました。

 ちなみに、ここまで書いてきて、是非ご紹介したくなったのが日本のアーティストがつくった絵本「ころころころ」です。この絵本には、iPadのようなメディアが出現しても決してゆるがない(ある意味では、それとはまったく競合しない)独自の世界があります。ゼロ歳の赤ちゃんでも楽しめるし、大きくなっても楽しめます。アメリカでも売り出されてほしい絵本です。

ころ ころ ころ (福音館の幼児絵本)
福音館書店


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