お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

子どもの個人情報が危ない!

2013-12-08 | from Silicon Valley


 なんだって?
 うちの5歳の息子が、住宅ローンを組んでるって?
 ローンで車まで買ってるって?
 まさか!?
 
 ・・・と仰天している親がアメリカには少なからずいます。アメリカでは子どもの個人情報(Child Identity Theft)の盗難が深刻な社会問題になっています。

 というのも、子どもの個人情報の盗難は年間50万件以上。大人よりも多いくらいなのです。なぜなら、子どもの個人情報は、うまく盗み出せれば、大人の個人情報よりも使い勝手が良く、また長期間発覚しにくいからです。第一に、子どもは幼ければ幼いほど「きれいな信用履歴」をもっています。当然ですよね、子どもは借金したことがないのですから。第二には、子どもは個人情報を盗用されていることになかなか気づかない。実際、大学進学で教育ローンにアプライしようとして初めてわかった時には、もう十年以上にわたって盗用されていたというようなケースが続出しています。

 "Child identity Theft : What Every Parent needs to Know" は、こうした子どもの個人情報盗用に関する包括的な概説書です。誰が、何の目的で、どうやって子どもの個人情報を盗むのか、具体的にわかりやすく解説されています。

 個人情報は、空き巣などにモノと一緒に盗み出されるという場合もありますが、多くは学校や病院の記録や時には教会の記録から、あるいは落とした財布や鞄の中身、また棄てた書類等から、そしてもちろんインタネットから盗まれています。

 電話も危ない。テレマーケティングを装って個人情報を盗み出すケースも多発しているからです。こうした犯罪対策に、米国連邦政府はテレマーケティングを拒否する電話番号登録サイトを開設しています。登録後になおテレマーケティングの電話を受けた場合には、かけてきた相手を訴えることができます。

 対策は? まずは子どもに個人情報盗用のリスクについてよく教えておくこと。子どものソーシャルセキュリティ番号を決して書類等に書き残さないこと。また、子どものソーシャルセキュリティ番号を持ち歩かないこと。

 それでも盗用されてしまったら? 著者のRobert P. Chappel は対策についても丁寧に解説しています。

 全篇、読みやすく、わかりやすいQ&Aスタイルです。

Child Identity Theft: What Every Parent Needs to Know
Rowman & Littlefield Publishers

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする