お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

SUSHI くいねぇ~

2011-03-17 | about 英語の絵本

First Book of Sushi

その昔……そう、四半世紀くらい前まで、アメリカに暮らす日本人駐在員の間でまことしやかに言い伝えられていたことがいくつかあります。いわく「おにぎりは『きたない』って言われることがあるから要注意。子どもの学校のランチには持たせないように」あるいは「アメリカ人は海藻を食べないので、気持ち悪いって言われることがあるからお客様には供さないように」などなど。

いまは昔! まさに、時代は遷るものです。実は私も最初は真に受けて、アメリカ人の友達が来ると、特に子どもたちにはいつもアメリカ風のスナックを出していました。でも、お菓子でもなんでも、日本のものはとにかく好評。それなら……と、ある時から日本のフィンガーフードをトライすることにしました。最初は、和風の鶏の唐揚げや海老フライから始め、だんだんカリフォルニアロールにカッパ巻きをまぜて……。

驚いたことに、アメリカ生まれアメリカ育ちばかりが揃った娘の同級生たちが、わが家で喜んで食べたものと言えば、実は、ごくフツーの日本食ばかりでした。おにぎり(それも塩結びが大好評!)はもとより、いなり寿司も、一口カツも、海老フライも大好きなら、鳥のそぼろと炒り卵とグリーンピースをのせた「三食どんぶり」やら、(まさかなぁ……)と思いつつ出してみたカレーライスも肉じゃがも大好評。「また作って!あれ食べたい!」とリクエストまで出る人気なのです。

いまでもわが家の笑い話になっているのは、塩むすびを食べて帰った娘の友達が、お母さんに「本当においしかったの。あれ、ウチでも作って!」と話した時のこと。翌日その子のお母さんに「『レシピ』を教えてください」と言われ、(おにぎりにレシピなんて‥‥‥)と思わず吹き出しそうになったのをこらえて「あ、アレですか? 実は、あれ、祖母の秘伝のレシピなのでお教えできないのよ……」とわざと困った顔で冗談を言ったら、相手のお母さんが「そうなんですか~、そうでしょうね~、だってすごくおいしかったって言うんですよ」と真顔で言われたこと。さすがにこらえきれずに大笑い。もちろんお教えしました。

さて、時代はくだり、いまは小さな子のために『お寿司の絵本』までが出る時代になったのです。そうですよね、社会のダイバーシティを語るなら、食のダイバーシティを語らなければ……。

というわけで、メキシコ料理のハラピーニョの絵本『
Hola! Jalapeno』や飲茶の絵本『Yum Yum Dim Sum』と並んで、堂々とお寿司の絵本『はじめて出会うお寿司の本 "First book of Sushi"』が出版されているので、ご紹介します。

カラフルで可愛い絵本です。日本人には目新しいことはありませんが、例えば、この絵本に、かわいい日本の子ども向けの「箸箱に入ったお箸」をセットにして3歳くらいのお子さんにプレゼントするというアイディアはいかがでしょうか? わが家の娘のお箸の特訓は確か3歳でした(器に入れたお豆をつまんでは隣の器に移すというのをやり、嫌われました! 皆様ご注意ください! マーブルチョコレートがよかったかも……と反省しています)。プレゼントを差し上げるときには、これもジョークで「お箸のトレーニングは、実はすごく効果的な『脳トレ』なんだって!」とかなんとか言い添えると、ちょっとミステリアスかも。いかがでしょう?





コメント
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