お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

なんたって カボチャ!

2010-10-19 | about 英語の絵本


Pumpkin Books

ハロウィンと言えば? そう、まずはカボチャ! 今日はカボチャが主人公の絵本をご紹介します。いずれも"怖くない "絵本ばかりですので、まだ小さい"怖がり”のお子さんのベッドタイムにも安心なお薦めです。

最初の絵本は、エリザベス・キング(Elizabeth King)の「パンプキンパッチ The Pumpkin Patch」。
カボチャばかりを撮った写真集の全巻を彩るのは、アメリカ人が「ハロウィンはオレンジ色」と言うときの、そのオレンジ色。カボチャは、いくら眺めても飽きない、なかなかに表情のある被写体で、まさに秋の風物詩。秋の夜長、子どもと一緒にページを繰りながら、秋色に染まった森や畑に思いを馳せるのにふさわしい一冊です。

続いての2冊目はリンダ・ホワイト(Linda White)作、メ―ガン・ロイド(Megan Lloyd)画の「パンプキンが多すぎる!Too Many Pumpkins」です。
小さい頃、貧しくてパンプキンばかり食べて育ったせいで「もうパンプキンは見るのもいや!」というレベッカおばあさんが主人公。こともあろうに、そのおばあさんの庭にトラックがカボチャをまき散らしてしまったところから物語が始まります。見るのもいやなパンプキンですから、おばあさんはぴったりと窓を閉め、カーテンを閉ざして、庭を見ないことしました。ところが……、ゴロゴロ放置されたパンプキンから種がこぼれ、こぼれた種が芽吹いて育ち、やがて色鮮やかで見事に大きい立派なパンプキンが庭中にあふれんばかり! さぁ大変! レベッカおばあさんは、いったいどうしたでしょう……?

逆に、おばあさんとおじいさんが大事にしていたパンプキンが、こともあろうにハロウィンの日に消えてなくなってしまった!というお話がトニー・ジョンストン(Tony Johnston)作、トミー・デ・パオラ(Tomie dePaola)画の「消えたカボチャ Vanishing Pumpkin」。主人公のおじいさんとおばあさんは二人合わせると”1000歳を超える”という魔法使いと魔女のカップル。消えたカボチャ? もちろん二人で探しに行きましたとも。

さて、カボチャの絵本はまだまだあります。
心やさしい魔女がカボチャの種をまきました。ハロウィンの夜にパンプキンパイを焼こうと思ったのです。カボチャはどんどん育ちましたが、あまりに大きく育ち過ぎて刈り取ることができなくなってしまいました。さぁ大変!「おおきなカボチャ Big Pumpkin」のお話です。
魔女が四苦八苦していると、緑色の顔をした魔女、吸血鬼、ミイラ、コウモリなどなど、ハロウィンの夜を彩る“怖い登場人物”たちが、オールスターキャストで順にやってきて、心やさしい魔女を手伝おうとします。実は、誰もかれもパンプキンパイが食べたい一心! ところが、誰が手伝ってもカボチャはとれません……。ようやく最後に、コウモリの知恵でめでたく収穫!

主人公が「ひとりでは解決できない」問題を、次々に現れるいろいろなそして意外な登場人物と「一緒に解決しよう」とするのだけれども、なかなか解決できない……。さぁ、どうしよう?「困った、困った……」というお話の展開が子どもは大好き。そして「ようやく解決!」というカタルシスにも大喜びします。あのロシア民話の「おおきなかぶ」のコンセプト。
そうなんです、この絵本、よく考えるとタイトルもお話の構成もまさに「おおきなかぶ」そのまま。でも、子どもたちが大好きな物語の展開にのせて、ふだんは"怖い"とされているハロウィン常連の登場人物たちをユーモアたっぷり一人ずつ紹介していくというアイディアはなかなかのもので、あまり"二番煎じ"という感じがしません。これもハロウィン・マジックかも?



コメント
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