お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

過ぎたるは…かぼちゃ

2009-10-20 | about 英語の絵本

Too Many Pumpkins

若いころ一緒に仕事をさせていただいた出版社の編集長は「一生カボチャは食べない!」と言って、料亭であれ、居酒屋であれ、てんぷらであれ、煮つけであれ、本当に絶対にカボチャを食べませんでした。「戦争中、カボチャしか食べるものがなくて、毎日毎日カボチャばかり食べてたんだ。あのとき、もしこの戦争が終わったら、もう俺は一生カボチャは食べないぞ!って決めたんだ」と言うのが彼の説明でした。

リンダ・ホワイト(Linda White)作の「パンプキンが多すぎる!Too Many Pumpkins」は、まさにこの編集長のために書かれたような絵本。小さい頃、貧しくてパンプキンばかり食べていたので「もうパンプキンは見るのもいや!」というレベッカおばあさん(Rebecca Eatelle)が主人公です。

こともあろうに、このレベッカおばあさんの庭にトラックがカボチャをまき散らしてしまいます。これを知ったレベッカおばあさん。見るのもいやなパンプキンですから、ぴったりと窓を閉め、カーテンを閉ざして、そう!本当に見ないことにしてしまったのです。

ところが! おばあさんが無視している間にゴロゴロ放置されたパンプキンからは種がこぼれ、こぼれた種が芽吹いて育ち、やがて色鮮やかで見事に大きい立派なパンプキンが庭中にあふれんばかりに生ってしまいます。さぁ大変!

さてレベッカおばあさんは、いったいどうやってこのパンプキンを処分したでしょう?

メ―ガン・ロイド(Megan Lloyd)のイラストが実にすばらしく、眺めるだけで秋の気分を満喫できる絵本です。色鮮やかなあらゆるオレンジ色に輝くパンプキンたちを是非ご覧ください!お化けも魔女も吸血鬼もコウモリも、小さな子どもが怖がりそうなものは一切登場しませんが、でもハロウィン気分を満喫させてくれる絵本です。

怖いものはいいさい出てこないということは…、そう!ベッドタイムの読み聞かせには特に最適! 小さい子のための10月の絵本としてお勧めです。



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