I Spy School Days
入学/進学のはらはらドキドキの緊張が一段落したら、”学校ネタ”で遊んでみましょう。おなじみの「I Spyシリーズ」の”学校もの"です。
一冊目はタイトルもズバリ学校そのもの---- I Spy School Days(学校生活をスパイする)です。
シリーズの中ではビギナー向けとされていますが、内容が初心者向けに容易であるとか、構成やデザインが簡素というわけではありません。使われている写真は他の本と同様に美しく精緻で、対象読者とされている年齢層(4歳からから8歳)を超えて幅広い年齢層が楽しめる本になっています。
学校生活をイメージした構成の目次は「Aといえば…(A is for…)」「黒板の楽しみ(Chalkboard Fun)」「1,2,3」などなど。シリーズの他の本と同様、見開き1ページいっぱいにテーマ別のさまざまなオブジェがちりばめられています。
最初の「Aといえば…」ではページ全体に凝ったデザインのアルファベットが散らばり、それぞれの文字の回りには、その文字で始まる名前のオブジェが散らばっているという諏向です。たとえばAの回りには飛行機(Airplane)やそろばん(Abacus この単語ご存知でした?私は知りませんでした!)などの写真が当てはめられ、Aの文字そのものはアルファベット(Alphabet)模様になっているという具合い。親子で、友達と「あ、これもAではじまる、あれもAだ」とひとつずつ発見しながら、語彙も綴りも憶えられます。小さい子は小さいなりに、大きくなってもそれなりに楽しみ方がありそうで、「10歳の息子が、幼稚園以来ずっと愛読している」という読者評にも、なるほどとうなづけます。
さて、二冊目は "I Spy A School Bus”(スクールバスをスパイする)。
アメリカのあの黄色いスクールバスはきっと映画などでお馴染みだと思います。お兄ちゃんやお姉ちゃんが颯爽と乗り込んでいくスクールバスは弟や妹の憧れでもあります。バスの中はどんなだろう?乗ってる間は何をするんだろう?実は私も一度は乗ってみたいと思っているのですが、残念ながらいまだにチャンスがありません。
さてそのスクールバスを対象にした I Spy… の本ですが、残念ながら実物の写真ではなく、ちょっと残念。普通の I Spy…シリーズの精緻でリアルな写真を想像される向きには、やや期待外れかもしれません。
本書の造りは本当に初心者向けで、2-3歳の子どもでも、すぐに見つけられて、すぐに憶えてしまいます。「やさしすぎて、退屈だった」という読者もいるようです。が、木のおもちゃで構成されたファンタジックな写真の世界は、ノスタルジックなぬくもりがあって、大人の目も楽しませてくれます。