お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

先生だって…

2009-09-15 | about 英語の絵本

This Is The Teacher

前回の"First Day Jitters"に引き続き、先生が主人公の絵本をご紹介します。

まず最初は”This is the Teacher”(これが先生だ!)。

新学期一日目だというのに、これでもかと言わんばかりの問題続き。生徒のいたずらや失敗で、翻弄される先生の一日のお話です。ひとたび先生に感情移入するや、読み聞かせながらどっとストレスを感じること請け合い!でも、逆に子どもにはすごく面白い一日。子どもの視点で読むと、次にはいったい何が起こるんだろうとわくわくして、ページをめくるのが楽しみ!

本書を読んでいると、以前このブログでご紹介した2冊の絵本が思い出されます。ひとつは生徒のいたずらに見事に対処したネルソン先生の話 Ms Nelson Is Missing(やっぱりネルソン先生)、もうひとつは Alexander And the Terrible, Horrible, No Good, Very Bad Day(「何ひとついいことがなかった日」に読みたい絵本)。どういうわけか朝からひどいことばかり続き、その日いちにち、寝るが寝るまで惨憺たる日を送ったアレクサンダーの話です。This Is The Teacher は、まさにアレクサンダーの"先生バージョン"ですし、生徒に手を焼く"行方不明になる前のネルソン先生"です。

アレクサンダーの本を楽しんで読んだ経験から言えば、この一冊はまさに先生必携かつ"一教室に一冊"の必需品だと思います。なぜって、もしこの本を生徒と共有できれば、先生は生徒のいたずらに敵対して一人イライラする必要はなく、また教室で不運な出来ごとが続く日には、先生としての沽券など気にせずに生徒と一緒になって "This is the teacher!" と笑い飛ばせちゃうでしょうから。

さて、もう一冊は対照的なイメージの絵本です。”Miss Bindergarten Gets Ready for Kindergarten(ビンダーガーテン先生、幼稚園の準備をする)”。入園式の日に、生徒を迎える準備をする先生の仕事ぶりを淡々と描きだした絵本です。

今日は新学期。新入園児たちはみんな期待に満ちて起き出し、朝ごはんを食べ、お母さんに「行ってきます」を言って、バスに乗って学校にやってきます。一方学校では、ビンダーガーテン先生が、自信に満ちた落ち着いた様子で、新入生を迎える準備をしています。空っぽでがらんとした教室も、先生の手で着々と生徒たちを迎える準備が整っていきます。奇想天外な出来事もドタバタ騒ぎもありません。先生と生徒の様子を淡々と描写する絵本なのですが、不思議に子どもたちに静かな人気がある一冊です。


コメント
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