お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

数ある 数の絵本

2009-09-17 | about 英語の絵本

Hungry Monster ABC

「幼稚園に行って“世知に長けた子”になると、小学校に上がった時に担任の先生にご迷惑をかける」という母の考えで、私は、友達がみな3年保育や2年保育の幼稚園にあがっても、「おうちにいらっしゃい」と言われ、庭の草むしりをする母の傍で蝉の抜け殻を拾ったり、サクラソウの株分けをしたり、イチジクの木にたくさんいるカミキリ虫をつかまえては紙を切らせてみたりしていました。

同様の考えだったのでしょう。母は本はよく読んでくれたのですが、幼い私に決して文字や数字を教えようとしませんでした。ですから、今となっては記憶がないのですけれども、もしかすると私は小学校に行くまで字が読めなかったかも‥‥。考えるだけで冷や汗が出そうですが、そんな風に育っても読み書きに不自由がない大人になったのですから、きっと当時はのどかな時代だったのでしょう。

でも、どうも最近はそういう時代ではありませんね。家庭の内も外も情報の洪水ですから、子どもたちも興味を持って早くからあれこれ聞きますし、幼稚園以前のプリスクールでも当然のように”お勉強”をさせています。街のマックショップに行けば、店頭で、まだおむつをして言葉もおぼつかない赤ちゃんというべき年齢の子どもたちが、マウスを上手に操作してコンピュータで遊びながら算数やアルファベットを学んでいます。

早期教育については諸説あるようですが、実際、幼稚園に上がるのにABCや数字はどこまで知っていればよいのでしょう?

というわけで、今日はきれいで楽しいABCと数の絵本を2組ご紹介します。

最初の絵本は Hungry Monster(はらぺこ怪獣)のシリーズ。主人公は毛むくじゃらの怪獣。いつもおなかを空かせていて、手当たりしだいなんでも食べてしまいます。こう書くと恐ろしげですが、画家の Lynn Munshinger は、どことなく愛嬌のある憎めない目をした怪獣を作り出して子どもたちの人気をさらいました。

そんな怪獣が主人公の Hungry Monster ABC(はらぺこ怪獣のABC:Grace M. Schmidt作、Lynn Munshinger画)は、きれいに韻を踏んだ簡潔で読みやすいテキストで書かれた、憶えやすいアルファベットの本です。

同じシリーズの数の絵本は One Hungry Monster: Counting Book in Rhyme(はらぺこ怪獣いっぴき:ライム(韻)で数える本:Susan H. O’Keefe作 Lynn Munshinger画)。いたずら怪獣に笑いながら繰り返し読んでいるうちに、親子ともすっかり暗唱してしまいます。

次は Chicka Chicka シリーズ。アルファベット絵本の Chicka Chicka Boom Boom(チカチカブムブム:Bill Martin, Jr.+John Archambault作、Lois Ehlert画)は以前このブログでご紹介しましたが、お読みになるチャンスがあったでしょうか?

アルファベットたちがあちこちから集まってきて、満月の夜に大きなヤシの木に登っていく、というお話です。スピーディに調子よく読むと実に楽しい絵本で、読み聞かせに人気があります。ジャズの大御所レイ・チャールズが、あの味わいのある枯れた声で読み聞かせているCDつき絵本も出ていますので、ぜひお楽しみください

同じシリーズの数字の絵本 Counting BookはChicka Chicka 1,2,3(チカチカ123:Bill Martin Jr. +Michael Sampson作、Lois Ehlert画)。同じ趣向ですが、こちらはヤシの木ではなくてリンゴの木です。

これらは、読むと、家のどこかにヤシの木とリンゴの木を描いた大きな紙を貼り出したい気分にさせられる本です。そして子どもと一緒に、そこによじれたり、蝶結びになったアルファベットや数字を描きいれたり、切り紙にして張り付けたりしたら‥‥、う~ん、楽しそう!

子どもが大きくなっちゃって残念だなぁ‥‥と思うのは、こういうときです。




コメント
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