昨日、JR中央線,オレンジ電車のラストランがありました。
オレンジ電車は、JR中央線の快速電車として約30年間にわたって使用されてきました。オレンジ一色の車体「201系」車両が昨日17日、引退することとなり、豊田(東京)-松本(長野)間を臨時列車としてラストランし、多くの鉄道ファンが別れを惜しんでいました。
国鉄時代から都心部の通勤・通学客を運び続けてきた201系は、首都圏を走る国鉄の通勤路線が「国電」と呼ばれ、各路線の電車が単一のシンボルカラーに塗られていた時代の最後の生き残りなんです。
1979年に中央線でデビューしたときのキャッチフレーズは「省エネルギー国電」。オイルショック以後の省エネブームのなか、鉄道車両の省エネ化を目指す新型通勤電車として誕生しました。
それまでの国電車両は前面まで単一カラーでしたが、201系は車体を単色でカラーリングする原則を踏まえつつ、車両前面の上半分は黒い鋼製パネルで覆われました。“ブラックフェイス”と呼ばれるその面構えは当時、とても斬新なデザインでした。
その半面、201系は製造コストが高く、財政難の国鉄では量産に適しませんでした。それゆえ他の路線へは普及せず、従来型の国電車両は201系より後に導入されたステンレス車両へと置き換えが進行。唯一残った非ステンレス製の201系は中央線のみを走る異色の存在となっていたんです。
通勤電車には、新幹線や豪華特急のような華やかさはありません。しかし、他路線車両の世代交代に影響されず、中央線沿線の人たちの日常生活を30年間黙々と支え続けたオレンジ電車は間違いなく、都心部における昭和の名優だったと言えるでしょう。
あの、乗車率300%が本当に懐かしく思えます。お疲れ様でした....
201系車両
新型のE233系車両です