ご既承の方も多いのではないかと思いますが、欧州連合(EU)と韓国は6日、昨年10月に仮署名を済ませた自由貿易協定(FTA)に正式署名し、来年7月の発効を経て工業製品の9割以上の関税が撤廃される運びとなったようだ。アジアとの関係強化を図るEUはインド、シンガポールともFTA交渉を進めており、薄型テレビや自動車など日本の輸出は打撃を受けるのは間違いない見通しであり、「取り残される日本」の姿がいよいよ浮き彫りになりそうな状況であります。
そもそも、FTAとはFree Trade Agreementの略であり、簡単に言えば二国間若しくは地域間において、貿易の障害となる数量制限や関税を撤廃し、自由に貿易を行う事で利益享受を目的とした協定であります。
詳しくは、JETRO(http://www.jetro.go.jp/indexj.html)等ご参照下さい。
話を戻しますが、今回EUと韓国がFTAを締結したことで、発効初年度に日本は9億200万ユーロ(約1030億円)の輸出を韓国に奪われ、次年度から影響がさらに拡大するという試算が出されています。
日本が得意とする薄型テレビの場合で14%、自動車でも10%の関税が撤廃されるなど、日本の貿易は更なる悪化を懸念しています。
先日、日銀のゼロ金利政策も打ち出され、景気回復に弾みをつけたかった思惑でしたが、円高は依然として回復の兆しを示さず、更には今回のFTAパンチもあり、どんどん世界での遅れが目だってしまっています。
恐らく、日本のコンテナ船需要も、更なる落ち込みになるのでは....
写真は、NYK(日本郵船)のコンテナ船とコンテナヤードです。
これからアジアの主役は、中国と韓国更にはインドになってしまうのだろうか....日出る国は、一体どこに。。。
韓国のコンテナ船 今やアジアのハブ、釜山港です。
HANJINです。
海上コンテナ取扱高は、日本の比ではありません。2005年に釜山港は世界第5位、唯一東京港がこの年の20位でした...