八坂庚申堂

2007年03月01日 | まち歩き

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八坂庚申堂 くくり猿

東山の八坂の塔(法観寺)あたりを歩くと落ち着いた京都の街を楽しめる。この辺では多くの軒先に写真(上・右)にあるような吊るしものが目に付く。京都らしい軒先の飾り物かと思えるが、庚申さんのお守り(くくり猿)である。

Yasaka104 八坂の塔の西に小さなお寺があって、これが八坂庚申堂である。数ある庚申さんの中でも日本最初であって、日本三庚申の一つで正式名称は「大黒山金剛寺庚申堂」である。歴史は古く建立は1千年以上の昔で、現在のお堂は江戸時代(1679年)に再建されたもの。

庚申 かのえさる 干支、つまり甲子(きのえね)から始まり癸亥(みずのとい)で終わる60の組み合わせの57番目が庚申。年では60歳(年)で還暦となるように、日では庚(かのえ)申(さる)の日が年に6回あり庚申講が行われる。人には頭・腹・足に三尸(サンシ)の虫がいて、絶えずその人の悪事を監視している。庚申の日の夜、寝ている身体から抜け出して寿命を司る天帝にその人の悪事を告げ口に行く。そうすると罰としてその人の寿命が短くなる。三尸の虫は人が寝ている間しか抜け出せないので、庚申日の前日夜から徹夜をする、これが庚申待ちという。ちなみに2007年は初庚申(1月26日)、二の庚申(3月27日)、三の庚申(5月26日)、四の庚申(7月25日)、五の庚申(9月23日)、納め庚申(11月22日)である。この庚申待ちにはさまざまな行事が行われたが、青面金剛が三尸の虫を食べてしまうというので、庚申待ちには青面金剛を本尊として拝むのが風習となった。

くくり猿 良く見るとお猿さんが手足を括られて動けない姿に見える。欲のままに行動するYasaka101 ことを我慢するを教えとしてこのお守りがあり、くくり猿に願い事を託して叶えるには何か欲一つを我慢することとされています。申・・サル・・猿ということで、多くの庚申堂(庚申塔)には三猿(見ざる、言わざる、聞かざる)が彫られたりしている。この八坂庚申堂の山門の上にも三猿が鎮座している。

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2月25日高台寺近くの THE SODOH HIGASIMA (旧竹内栖鳳の屋敷跡)で結婚披露宴があり出かけた。2時過ぎにお開きになったので八坂庚申堂を訪ねた。会場であった竹内栖鳳の屋敷跡の庭を散策したが、さすがに日本画壇の巨匠が著名人を招いた屋敷とあって趣きがあった。下の写真は庭から八坂の塔を望む、梅が綺麗に咲いていた。

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