憂国の花束

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祖国日本よ! 誇り高くあれ。

何にでも喰いつく・・

2021-05-24 19:45:16 | 皇室
上皇が皇太子時代、「国民の食料難を救える。」と、放流したブルーギルが大変なことになり、後年上皇陛下が謝罪されたことは有名な話です。

ブルーギル。
某局の「池の水をぜんぶ抜く」番組の常連さん。特定外来生物に指定されている。

日本魚類学会に所属する魚類学者としては、いささかお粗末な顛末でしたが、上皇陛下は他にもビミョウなことを思いつかれていたようです。

平成30年11月19日
東御苑二の丸庭園の池にヒレナガニシキゴイを放流される両陛下。

皇居・東御苑の二の丸庭園にある池にはヒレの長い色鮮やかな鯉が泳いでいる。
【いきもの語り】上皇さまのご提案で誕生 優雅で鮮やかヒレナガニシキゴイ
2021.5.22 20:30 産経新聞
抜粋
交配や飼育に携わってきた埼玉県水産研究所(同県加須市)によると、魚類学者である上皇さまが昭和52年に研究所の前身を視察した際、「インドネシアにヒレの長いコイがいるので、取り入れることで優雅なニシキゴイができるのは」と提案されて始まったプロジェクトという。 

ご提案を受け、55年にインドネシアからヒレナガゴイの稚魚50尾を手に入れ、交配を開始。57年には全てのヒレがニシキゴイよりも長いコイが生まれるようになり、ヒレナガニシキゴイと命名した。

上皇陛下(当時皇太子)の思いつきは、2年という割と短期間で完成をみたようです。
御自分で交配をされたのでなく、思いつきをぽっと漏らせば周囲が何とか形にしてくるところはさすが、ではありませんか。

研究所の山口光太郎・水産技術担当部長(53)は「交配自体は難しくなく、飼育もニシキゴイと同じようにすれば育つ」と話す。ただ、ヒレナガゴイは黒っぽい色のため、黒を出さずにニシキゴイの色が鮮やかに出るよう工夫しながら交配を繰り返したという。今では模様や色も多様になり、研究所は10種類に分類している。

ヒレナガニシキゴイは誕生したものの、世の中には普及しなかったようです。
二の丸庭園池への放流は2018年にも報道されたようですが、私は記憶になく、ヒレナガニシキゴイの存在も今回の記事で初めて知りました。

こうして順調に誕生したヒレナガニシキゴイだが、「なかなか世の中には広まっていかなかった」と山口さん。ニシキゴイは品評会が開かれ、高額で取引されることもあるなど「文化」として定着しているが、ヒレナガニシキゴイがその中に割って入ることは難しかった。

普及しなかったのは「錦鯉市場に割って入ることが難しかったから」と言っていますが、実際にはヒレナガニシキゴイに「独自の魅力が無かったから。」だったのではないでしょうか。
新種ハンターが存在するように、どんなに市場が出来上がっていても、圧倒的な魅力を持つ新入りを市場も人々も求めて居るし、歓迎する。


ヒレナガゴイです。
色は単色で地味ですが、南蛮渡りの茶器あるいは朝鮮の雑器のような渋くて軽い魅力があり、このまま鑑賞しても悪くない。
言わずと知れた錦鯉です。豪壮で典雅。
日本ばかりで無く世界中の人を魅了するのも頷けます。


ヒレナガニシキゴイ。
うーん。綺麗かと問われれば綺麗ですが。
ヒレナガゴイの野趣もなく、錦鯉の洗練もなく。中途半端

というわけで、人気がイマイチだったヒレナガニシキゴイですが、陛下の肝いりで作ったものを捨てるわけにもいかず・・・。

研究所では、ニシキゴイが庭園で飼育され、上から眺めて楽しむものとされているのと異なり、ヒレナガニシキゴイがヒレを含めて横から見ても美しいことに着目。家庭などの水槽で飼えるサイズで販売できるようにすれば飼いやすくなると考えた。 

ヒレナガニシキゴイは広い池で飼えば50センチ以上とニシキゴイとほぼ同じ大きさに育つが、水槽で飼えばそれほど大きくならないという。平成23年にはようやくホームセンターのペットコーナーなどで販売されるようになった。また、今年2月には埼玉県の養殖業者が初めて米国などに計約1700匹を輸出するまでに至り、徐々に国内外に知られるようになってきた。

・・・餌を少なくし、小さい水槽で金魚のような小さな鯉。にしてみたら、ぼちぼち売れるようになった。て、魚の盆栽?
陛下が変なことを思いつかなければ、所員の方々も苦労しなくて済んだし、コイも盆栽にならなくてすんだのにね。
陛下の思いつきに付き合った所員の方々はご苦労様でした。

ちょっと良さそうなことを思いついてはやってみる。て、魚に限ったことではありません。
考えて見れば、平成と言う時代は、陛下が次から次へと思い付かれる「前の時代とは違うこと」をやってみた時代だったよう気がします。
そしてそれらは、ブルーギルのように皇室(日本)の秩序を壊し、ヒレナガニシキゴイのように見た目がちょっと変わっているというだけが値打ち、というようなことだったような気がしてなりません。


ダボハゼ。どんなものにも見境無く飛びつく。

魚類学者としての上皇陛下はハゼの研究で有名。


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