goo blog サービス終了のお知らせ 

苦楽の彼岸 山あるき 森あるき

こんにちは!umebocです。
主に近畿の山々をうめ子と2人で歩いています。

【7】メリーゴーランド (新潮文庫 お 65-3)

2008-10-23 | 
読了。

 主人公遠野啓一。9年前に東京から故郷へUターン。市役所勤め。気の利く妻、かわいい子供達。まさにスローライフ。そんな啓一の今度の異動先は、超赤字テーマパークを再建するための部署。
民間の感覚からはズレにズレた、同僚、部下、上司に唖然とする啓一。
公務員色に染まりはじめていた主人公の、やや優柔不断、時に勇断、悪戦苦闘のビジネス(?)小説。


 リズム感がよく、いっきに読める。面白い。
公務員組織を強烈に皮肉っているところ(ほぼ全面)はとくに秀逸。昨今の裏金問題などをかんがみれば、そういった風刺も、まんざらオーバーな脚色とはいえないけれど。にが笑いをかみ殺すのに苦労した。
コミカルな登場人物たちの演出によって、ユーモアあふれる作品に仕上がっている。
孤軍奮闘する主人公の姿は、少し疲れたビジネスマンに、ちょっとした勇気をあたえてくれだろう。家族との交流を軸に読み進めることもでき、あったかい気持ちになれる。
著者の他の作品にも期待が持てる。

メリーゴーランド (新潮文庫 お 65-3) /萩原浩 
 umeboc好み度:★★☆☆☆



目標50冊、7冊目終了。
まだまだだなぁ~。

次は石田衣良の「4teen」だ。「池袋ウエストゲートパーク」の著者だ。あれのドラマは面白かった。本好きな知人は「いまいち」と言っていた。