23日、静内町コミュニティセンターにて<軽種馬経営体育成シンポジウム>が開催された。
プログラムは下記に示した通り、基調講演後にパネルディスカッションという形式で行われた。
1、基調講演
(1)演題:外部にみた馬産地・日高の傾向とこれから
講師:河村 清明 氏(競馬コラムニスト)
(2)演題:グローバル競争化における軽種馬経営の戦略課題
講師:小山 良太 氏(福島大学経済経営学類助教授)
2、パネルディスカッション
テーマ:望ましい軽種馬生産構造の実現に向けて
コーディナーター:古林 英一 氏(北海学園大学経済学部教授)
パネリスト:
・岡田 紘和 氏(静内町軽種馬生産振興会青年部副部長)
・前田 宗将 氏(三石町軽種馬生産振興会青年部長)
・三好 直樹 氏(荻伏軽種馬生産振興会青年部副部長)
・谷口 幸樹 氏(浦河町軽種馬生産振興会青年部長)
・河村 清明 氏(競馬コラムニスト)
・小山 良太 氏(福島大学経済経営学類助教授)
基調講演を行った2氏は、「生き残っていくためには、明確な目標を掲げ、経営モデルを構築(高度生産体系化、多角化、分業化、大規模化など)することが必須。中期育成牧場の共同化や繁殖牝馬の共同所有といった形態導入も考えるべき。」と提言した。
しかし、パネルディスカッションで青年部からは、明確な目標を掲げていくことの必要性は感じているが、共同化に関しては「3人集まると考えが一致せず、結局うまくいかないケースが多い。」と否定的な意見が多かった。
最後までかみ合わない印象が強かったが、これは論点や置かれたステージの相違からくるもので、開催前にシンポジウムの趣旨をもっと明確にしておく必要があると思う。
また、<経営戦略立案>や<マーケティング>の技術を学ぶ機会をもっと設ける必要があるのではないだろうか。
戦略を立てるとした場合、<ミッションは?><ビジョンは?>から<仕事>へ落とし込んでいかなければいけない。例えば、ミッションは<丈夫な馬を提供することにより、馬主様に長く楽しんでいただく>、ビジョンを<出走率でナンバーワンになる>としたとする。その上で<2歳世代の出走率を○○%にする>という目標を掲げ、そのためにどうするかという具体的な仕事へ落とし込んでいけば、自ずからやるべきことが明らかにされるだろう。
共同化の議論も、その過程の中で出てくるべきもので、そこがずれているとずっとかみ合わないだろう。
<強い馬づくり>という曖昧なテーマを設ける講演会よりも、<経営戦略立案セミナー>を行うことが先決ではないだろうか。
そういったセミナーを行う(本来は個々自らが参加すべきことではあるが)ことで、自らの牧場経営をどうするかを今一度熟考したり、参加者との交流(異業種も含めて)を深めたりする機会がどんどん増えていくと思う。もちろん有料で!
by umaichi.com
プログラムは下記に示した通り、基調講演後にパネルディスカッションという形式で行われた。
1、基調講演
(1)演題:外部にみた馬産地・日高の傾向とこれから
講師:河村 清明 氏(競馬コラムニスト)
(2)演題:グローバル競争化における軽種馬経営の戦略課題
講師:小山 良太 氏(福島大学経済経営学類助教授)
2、パネルディスカッション
テーマ:望ましい軽種馬生産構造の実現に向けて
コーディナーター:古林 英一 氏(北海学園大学経済学部教授)
パネリスト:
・岡田 紘和 氏(静内町軽種馬生産振興会青年部副部長)
・前田 宗将 氏(三石町軽種馬生産振興会青年部長)
・三好 直樹 氏(荻伏軽種馬生産振興会青年部副部長)
・谷口 幸樹 氏(浦河町軽種馬生産振興会青年部長)
・河村 清明 氏(競馬コラムニスト)
・小山 良太 氏(福島大学経済経営学類助教授)
基調講演を行った2氏は、「生き残っていくためには、明確な目標を掲げ、経営モデルを構築(高度生産体系化、多角化、分業化、大規模化など)することが必須。中期育成牧場の共同化や繁殖牝馬の共同所有といった形態導入も考えるべき。」と提言した。
しかし、パネルディスカッションで青年部からは、明確な目標を掲げていくことの必要性は感じているが、共同化に関しては「3人集まると考えが一致せず、結局うまくいかないケースが多い。」と否定的な意見が多かった。
最後までかみ合わない印象が強かったが、これは論点や置かれたステージの相違からくるもので、開催前にシンポジウムの趣旨をもっと明確にしておく必要があると思う。
また、<経営戦略立案>や<マーケティング>の技術を学ぶ機会をもっと設ける必要があるのではないだろうか。
戦略を立てるとした場合、<ミッションは?><ビジョンは?>から<仕事>へ落とし込んでいかなければいけない。例えば、ミッションは<丈夫な馬を提供することにより、馬主様に長く楽しんでいただく>、ビジョンを<出走率でナンバーワンになる>としたとする。その上で<2歳世代の出走率を○○%にする>という目標を掲げ、そのためにどうするかという具体的な仕事へ落とし込んでいけば、自ずからやるべきことが明らかにされるだろう。
共同化の議論も、その過程の中で出てくるべきもので、そこがずれているとずっとかみ合わないだろう。
<強い馬づくり>という曖昧なテーマを設ける講演会よりも、<経営戦略立案セミナー>を行うことが先決ではないだろうか。
そういったセミナーを行う(本来は個々自らが参加すべきことではあるが)ことで、自らの牧場経営をどうするかを今一度熟考したり、参加者との交流(異業種も含めて)を深めたりする機会がどんどん増えていくと思う。もちろん有料で!
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