最近は忘年会をはさみつつ、レンタルDVDで『イン・ザ・ヒーロー』を観ました。
これは予想以上に良作です。
ヒーローを演じるスーツアクターさんの日常を描いた映画なのですが、あの伝説の『蒲田行進曲』に通じる真剣さに迫力と面白さ。そして何よりも、泣かせてくれます。
ジ~ンと来る場面もあって、涙が自然とこぼれました。
とくにクライマックス……スローモーションの場面での、和久井映見さんがご主人さんを抱き起こす動きと表情が、真剣なまなざしで力強く、それがカッコイイと思うのではなくて、和久井ママにそこまで愛されていたんだと、観客なのに自分のことのように感じ違いしちゃって。観客の自分までハートがほっこりしてなみだが出てくるのです。私はここで泣いちゃった……。
これはもう演出と和久井映見さんの演技の素晴らしさです。私は見事にやられましたね……。
母性愛に満ちた和久井映見さん。前半の保守的で常識的なことに囚われていたからこそ、クライマックスでの自分の本当の気持ちを解放させたシーンは美しく、まさに女神のようであり、他のキャラの存在感を奪ってしまうかのように圧巻でした。
そんな圧倒的な存在感で、(女神が降りてきたかって?)って言いたくなるシーンが徐々に家族愛への本来の姿に戻っていく感じへのスライドさせていく演出がまたたまらない! ステキすぎます。ホント、母性にしか見えない。いや、私には女神に見えましたよ!
大事なことなのとコーフンしているので二度言いました。
……ああ、これが映画の素晴らしさなんですね。
そして唐沢寿明さんのキレのある動き。実は、ご本人も若いときにスーツアクターさんだったんですね。だからなのか、アクションチームの中にいても、まるで違和感がありませんでした(笑)。
殺陣のシーンは、なんか中途半端にやってないなという迫力が伝わってきますし、スターウォーズのライトセーバー戦もこの映画の動きを参考にしてもらいたいくらいの良いチャンバラをやっています!
アクションチームで頼りがいのあるアニキ役の寺島進さんもいい味出してるし、新人アイドルの福士蒼汰さんの演技もいい感じに力が抜けていて現代っ子らしい。でもラストのセリフなしで表現した表情には泣かされましたし、だんだん本気になっていく成長過程も目が離せませんでした。
また黒谷友香さんも、思わず「いるいる、こういう人!」と笑ってしまいました。
オススメの映画です。
だから致命傷になるようなネタバレは避けます。
なので、あとは些末なことですが、熱くて感動的な『イン・ザ・ヒーロー』の中で、とくに主人公の部屋に貼られていた文言『人間、一生、誠に僅の事なり。好いたる事をして暮らすべきなり』が、個人的には強く印象に残りました。
これは江戸時代の佐賀藩士、山本常朝が残した言葉だそうで、人間の一生は僅かしかないから、好いた事をして暮らすべき。夢の間の世の中に、好かぬ事ばかりして、苦しみて暮らすは愚かな事なり。と語ったんだそうです。
この言葉にも感動しました。
いや~、いいですね~。
私も今後は、もっとバカになって生きていきたいです。
さて、その私の好いた事ですが、年末の忙しさで進んでるのはちょこっとでした(苦笑)。
デジタルコミック制作準備のレポート。
マンガ版『ウルティマ・ゴッテス~巨人娘~』に登場する怪獣ヘラームのモデリング、その3です。
◆ZBrushの作業に移行しようと思っていたら、翼を作るのを忘れていました。慌てて、その翼の作成を開始です。
◆まずは翼の形を作っていきます。
◆ポリゴンの押し出しという機能で、棒を伸ばし、あとからエッジを追加してなめらかな曲線のあるラインにしていきます。
◆翼の骨組みを曲線となるよう、エッジを追加しながら徐々になめらかにしているところです。
◆今度は翼の膜を張っていきます。
◆これは膜を張っている過程です。
◆膜を張り終わって、スムーズをかけた状態をチェックをします。
◆苦手なUVマップも、コツコツやって……何とか下手なりにクリアしました。
◆翼も完成し、これで今度こそ「ZBrush」での作業に入れます。
……というわけで、現在の作業はここまでです。
気がつくと、もう構想の段階から制作の準備に2年近くかかっているんですね。
自分でもよく続けられていると、自信につながります。
さらに映画『イン・ザ・ヒーロー』も観て、ますます元気づけられました。
ありがとうございます。
さて……。
来年も地道に頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いします。
それでは皆さん、良いお年を!