上原正稔日記

ドキュメンタリー作家の上原正稔(しょうねん)が綴る日記です。
この日記はドキュメンタリーでフィクションではありません。

Xdayのカウントダウン・・・あと7日

2013-07-22 09:37:06 | 告知

この十数年、ぼくが大好きで、尊敬していた友人たちが次々、姿を消していった。あの世に行ってしまったのだ。デビッド・オズボーンは日本語将校だったが、阿嘉島に上陸すると、シャツも靴も脱ぎ捨てて、半ズボンで岩山をのぼり、野田義彦隊長と会い、海岸線で待つ梅澤裕隊長とも話し合い、投降するよう勧告した強者だった。その時海岸線でアメリカ兵と日本兵が共に平和を祈る場面の写真を僕がアメリカ公文書館で発見し、不思議な美しい物語を琉球新報とTBSテレビで発表したが、その「平和の祈り」の写真にモッコに乗せられた梅澤隊長がデビッド・オズボーンと共に静かに祈りをささげている後姿があった。
この物語を発表する前に、ぼくは梅澤裕さん本人に話を聞こうと思ったがどうしても探すことが出来なかった。野田義彦さんとは東京で会うことができた。野田さんはお酒の好きな人だった。阿嘉島の厳しい守備隊長の面影はどこにもなかった。部下がアメリカ軍の食糧を手にすると、射殺を命じたり、朝鮮人にも厳しく当たって後に収容所で朝鮮人と部下から袋叩きの目に遭った。
阿嘉島では野田隊長を恐れた住民の集団自決は全くなかった。一方、座間味の梅澤隊長は六尺のゆたかな長身で村の人たちから尊敬されていた。アメリカ軍上陸前の三月二十六日の午前零時頃、梅澤隊長は朝鮮軍夫全員を集め訓示した。「明日、敵は上陸してくるだろう。君たちはこれまでよく俺に協力してくれた。しかし、君たちの役割は終わった。これで解散するが、敵に投稿するもよし、また俺たちと共に戦うもよし。君らの自由だ。」 梅澤さんはつい数年前にぼくと電話で話した時、言ったものだ。「私は彼らの何人かは残って私と共に敵のアメリカ軍と戦ってくれるだろうと、ひそかに期待していたが、ひとり残らず、喜んで敵に投降していったのだ」と語って、愉快そうに笑った。
そんなわけで梅澤さんは収容所で朝鮮人が仕返しの暴行を受けることはなかったのだ。ぼくは7月29日の判決で上原正稔の勝利が宣言されると、直ちに梅澤裕さんに電話を入れて喜んで貰おうと思っている。


貶められた旧日本兵─『援護法』に隠された真実4」は狼魔人日記で詳しく説明されています。

カンパのお願い 

7月29日(月)午後1時10分に 

福岡高等裁判所那覇支部にて判決が出ます。

  

徳永弁護士も手弁当で支援して下さっていますが、 

打ち合わせ等をするにも交通費等の出費を無視できません。 

カンパは支援している三善会にお願いします。 

ぼくを応援してくれている皆さんに心より感謝申し上げます。 

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ゆうちょ銀行からの振込の場合 
【金融機関】 ゆうちょ銀行
【口座番号】 記号:17010 口座番号:10347971
【名  義】  サンゼンカイ
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【名  義】  サンゼンカイ  


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