上田ゆう子のあやせブログ

日々のでき事への私の思いをお伝えしながら、
政治のこと、社会のことを、ごいっしょに考えていきたいと思います

物の言えない時代を繰り返さないために

2005年12月19日 | 市政のこと、市議会のこと
議会の最終日が終わりました。戦争時に国民を統制するための国民保護法にもとづく3条例が可決されてしまいました。この条例への反対討論は松本議員に担当してもらっていたのですが、他議員の賛成討論を聞いているうちに、「どうしても今、言わなくてはならない!」との思いがこみあげ、原稿なしで反対討論に立ちました。
テロはもちろん許せないけれど、「テロの脅威」ばかりを強調して有事への備えが必要だと言う、いまの状況はあまりにおかしい。ほんとうにテロをくいとめたいなら、なぜテロが起きるのか、そこにこめられた怒りの背景を見つめるべきではないか。大量破壊兵器を隠しているとの理由でイラク戦争を始めたアメリカが、大量破壊兵器は存在していなかったと認めた。この間違った戦争の責任は、いったい誰がどのようにとるのか。そこを問題にしないでテロばかり問題にする状況はあまりにアンフェアだ。そのような偏りのなかでつくられた国民保護法によって、国民が、自治体職員が、戦争に巻き込まれていくのは納得できない。
いま、第二次世界大戦前夜、国家総動員法のもとで、「アジアの平和のため」といって国民が戦争に巻き込まれていった時代を思い起こしている。賛成討論のなかで、「この条例に反対するのは無責任だ」といわれたが、そうやって、反対の意見を言うことを「無責任だ」と言って切り捨てていく風潮の中で、物が言えなくさせられていく。そうやって国民が戦争に巻き込まれていった状況を、今、肌身をもって感じている。そのような時代を二度と繰り返したくない、との思いを込めて、反対の討論とします。


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