しがのやまちゃん(マイカー与太噺)

クルマに関することや旅行記や日常のたわいのない噺を

FMトランスミッターの変調度改善

2015-09-15 16:30:00 | クルマ 関連

Soundsystem2.jpg

 現在クルマに乗った時、Nexus 7で動画を見て音声をナビのオーディオシステム聞くために微弱電波を使うFMトランスミッターを使っています。

 Nexus 7とFMトランスミッター間を接続する方式は、最近ではBluetoothで接続する(A2DPに依るステレオ高音質)モノも出ているようですが、私が使用しているのはφ3.5のミニジャックでイヤホーン端子に接続するアナログ方式のの物です。

 以前、FMトランスミッターの改造であと10dB程レベルを上げるアンプが必要があるとレポートしました。今回、手持ちのオペアンプ(アナログデバイス AD712)を使ってブースターアンプを作りテストをしてみました。

2ch_Bufferamp.jpg

今回製作した2chブースターアンプ

 まず最初にNexus7のイヤホーン端子の出力レベルを確認する。 出力レベルを調べる為に、大変便利なアプリがあります。

 「Function Generater」と言うアプリでデュアルチャネル機能/スピーカー/ヘッドフォン音声出力の波形/信号発生器です。

 44.1kHzサンプリングで左右16ビット出力です。そして出力は使用するデバイスのハードウェアに依存していますので例えば出力レベルを100%と設定するとNexus 7の最大アナログ出力となります。従って最大出力レベルが確認出来ます。

Functiongen.jpg

 実際に測定すると Lch=1kHz  Rch=400Hzの正弦波でイヤホーン出力のレベルを測定したところ、VOL最大で-4.2dBsでした。

NexusOsc_out.jpg

 Nexus7の最大出力レベルが-4.2dBsなので、DACの最大出力を0dBFSとすると基準レベル-20dBFSのアナログ出力は-24dBsとなります。

 FMトランスミッターの基準入力レベルが0dBsなのでこのまま接続すれば、入力レベルが24dB低いことになり他のFM放送より音量が小さいためナビのVOLを上げる事になりその結果S/Nも悪くなります。

今回製作するブースターアンプの仕様は以下となります。

1 電源 カーバッテリー DC12V による単一電源とする
2 入力レベル    -24dBs
3 出力レベル       0dbs
4 増幅度        24dB±0.3dB
5 周波数特性    20~20kHz  ±0.5dB以内
6 残留ノイズレベル -110dBs以下
7 チャンネル間レベル差 ±0.3dB以内
8 チャンネル間アイソリーション 70dB以上
9 ひずみ率     0.2%以下

buffer_schmq.jpg
 ブースターアンプの回路は至って簡単で非反転増幅器の1段構成で2ch入りのオペアンプ1個で済みます。尚、回路図ではLM358となっていますが、実際はAD712を使用しています。
 部品の抵抗を抵抗値誤差1%もので組めば、無調整で上記仕様を実現出来ます。
Osc_level.jpg

 上の黄色が入力信号(-24dBs)、下の緑色が出力信号(0dBs)で、24dB増幅しています。
Lch_outlevel.jpg
 ブースターアンプの出力レベル

Soundsystem.jpg
 Nexus7のイヤホーン出力をブースターアンプ(写真のプリント基板)で増幅しその出力をFMトランスミッターに入力します。
 実際にクルマにセットして見ましたが、変調度が深くなりFM局と切り替えても音量差がないのでVOLを変えなくて済みその結果、微弱電波でもS/Nが大きく改善されました。
 
 尚プリント基板は、後日カッコ良いケースに入れる予定です。​