ヒゲ

薄毛である。
いつからだろう？29歳時の結婚記念写真には辛うじて頭頂部に毛を残している。お山の上にチョビッと積もった雪みたい…。

学生の頃は特に意識しなかった。仕事を始めて周囲から指摘され出した。
不思議なもので意識しだすとドンドン薄毛が加速しだしたように思う。
36歳の今、完全に来て、そして過ぎ去った感がある。

頭頂部が薄くなるのに反比例して体毛、正確に言うと頭を目のラインで水平に輪切りにして、そのラインから下の毛がアッという間に剛毛になった。
当然ヒゲも濃くなる。胸毛なんてモッサリである。

社内勤務だった頃は面倒くさいのでヒゲを伸ばしていた。たまにＴ字剃刀で整える程度。

しかし営業職に就いた時、やはりヒゲはイカンでしょう。と毎朝のヒゲ剃りが始まった。
毎日の事であるし、先輩の勧めでCMでお馴染みＢ社の電気髭剃りを購入した。

しかし私の強情なヒゲちゃんは電気髭剃りの攻撃に必死で抵抗に、挙句の果てには肌がボロボロ荒れてしまい、電気髭剃りを断念。

それからＴ字剃刀に逆戻り。
毎朝の儀式として朝飯は食べなくとも髭剃りは欠かせなかった。

だいぶ以前であるが、ある先輩が「ヒゲというものは午前11時に急激に伸びるものであり、という事は朝ヒゲを剃っても前の晩にヒゲを剃っても、その日の夕方時点でのヒゲの伸び方は同じなのである。」らしい事をのたまった。TVかラジオで聞いたらしい。

当時はそんな馬鹿な…と相手にしなかったが、最近朝が早いこともあり先輩の言葉を実践してみた。

これが具合がよろしい。果たして午前11時にヒゲがニョロリンと伸びているかは解らないが、夜寝る前に暖かくした洗面所でゆっくりヒゲを剃るのと、朝冷え切った洗面所で慌しくヒゲを剃るのでは気持ちの余裕が違う。自然に仕上がりも丁寧になり、確かに夕方の時点でヒゲの伸び方には大差ないように思える。

という事で最近、髭剃りは夜。である。自転車には関係ない。