四六年に移住したビキニ環礁の住民は、現在も「核の難民」として約千キロ離れたキリ島などで暮らす。ここには、さんご礁の島々が円を描く環礁はなく、環礁の内側の穏やかな海をカヌーで行き来し、農作物を取っていた伝統の暮らしは破壊された。食料は米国が配給する缶詰に頼っている。
現在訪れるのは主に欧米のダイバー。核実験の標的になって沈んだ米空母サラトガなどが人気スポットになっている。
実験終了後、土を入れ替える放射能除去作業は行われた。しかし、現地調査を続けるフォトジャーナリスト豊崎博光氏は「地上の放射線量は下がったが、農作物を食べると許容量を超える」と内部被ばくの危険性を指摘する。ダイバーたちはヤシ、パンノキなど地場の食料は一切口にしない。
竹峰さんは「科学者は『放射線量が低いから安全。もう帰れる』と言うが、住民は『あの島の食べ物は大丈夫か』と生活感覚で考える。いくら放射線の調査を重ねても、生活を再建できなければ帰島できない」と批判する。 (東京新聞 特報から)
核の恐ろしさを正確に語れるものは誰もいない。核の影響は、空間的にも時間的にも、それを使ったものの予想をはるかに超えて現れる。パンドラの箱の寓意は、現代の核の脅威を予見していたのかもしれない。
現在訪れるのは主に欧米のダイバー。核実験の標的になって沈んだ米空母サラトガなどが人気スポットになっている。
実験終了後、土を入れ替える放射能除去作業は行われた。しかし、現地調査を続けるフォトジャーナリスト豊崎博光氏は「地上の放射線量は下がったが、農作物を食べると許容量を超える」と内部被ばくの危険性を指摘する。ダイバーたちはヤシ、パンノキなど地場の食料は一切口にしない。
竹峰さんは「科学者は『放射線量が低いから安全。もう帰れる』と言うが、住民は『あの島の食べ物は大丈夫か』と生活感覚で考える。いくら放射線の調査を重ねても、生活を再建できなければ帰島できない」と批判する。 (東京新聞 特報から)
核の恐ろしさを正確に語れるものは誰もいない。核の影響は、空間的にも時間的にも、それを使ったものの予想をはるかに超えて現れる。パンドラの箱の寓意は、現代の核の脅威を予見していたのかもしれない。
☆『隠されたヒバクシャ―裁きなきビキニ水爆被災』(凱風社、2005年)
http://www.gaifu.co.jp/books/ISBN4-7736-2909-6.html
書評・紹介記事
http://www.gaifu.co.jp/review/hibakusha.html
☆『<市民講座>いまに問う ヒバクシャと戦後補償』(凱風社、2006年)
http://www.gaifu.co.jp/books/ISBN4-7736-3101-5.html
あとがき
http://www.gaifu.co.jp/books/3101/atogaki.html
書評・紹介記事
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20070115/mng_____tokuho__000.shtml
http://www.janjan.jp/book_review/0611/0611044083/1.php
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200611060019.html
☆『マーシャル諸島 核の世紀 1914-2004』 [上下巻](日本図書センター、2005年)
http://www.nihontosho.co.jp/renewal/isbn/ISBN4-8205-7164-8.html