Watching

日々の気になるニュース。ただし某NGOのお仕事が忙しい時はしばらく更新されないことも…。

カリモフのしっぺ返し? ウズベク、米軍撤退を要求 (各紙)

2005-07-31 00:55:45 | 中央アジア・ロシア関連
中央アジアのウズベキスタン政府は29日、米軍が同国南東部のカルシ・ハナバド空軍基地から撤収するよう求めた外交覚書を在タシケント米大使館に渡した。30日付ワシントン・ポスト紙が報じ、米国防総省も同日、この事実を認めた。ウズベク領内の米軍基地撤収はアフガニスタンでの米軍の活動に大きな支障をきたすため、米・ウズベク関係に深刻な影響を与えるのは必至だ。 (毎日新聞のサイトから)

背景には、多数の犠牲者を出した今年5月のウズベク暴動鎮圧に関する国際調査受け入れを米国が要求してきたことに対する、カリモフ強権政権の反発があることは確実だ。同政権は暴動後、ハナバード空軍基地での米軍機の夜間離着陸を禁止、基地閉鎖要求は時間の問題とみられてきた。
中央アジアでの米軍プレゼンスを快く思わないロシアと中国も、こうしたカリモフ政権を後押ししてきた。両国主導の上海協力機構(SCO)は今月5日、サミットで、中央アジア駐留米軍に撤退期限を示すよう要求。中国はウズベクとのエネルギー協力も強化している。
これに対し、ラムズフェルド米国防長官は今月25、26日、キルギス、タジキスタンを訪問、米軍が駐留するキルギスでは基地使用継続への合意を取り付けた。在キルギス外交筋などによると、米ブッシュ政権は今後、ウズベク駐留米軍のキルギスやタジクへの移転を検討する可能性もあるという。 (読売新聞のサイトから)

背景には、5月にウズベキスタン東部で起きた反政府暴動の武力鎮圧を米国が強く批判していることへの反発や、基地使用に伴う資金援助の拡大を狙う駆け引きがあるとみられる。 (共同通信の配信記事から)

カリモフは、アメリカともロシアとも中国とも、適度な距離と親密さを保つことで、独裁政権の維持をはかってきた。しかし、5月の反政府騒動以来、その外交政策を変えざるを得なくなった。カリモフ政権の非民主的な姿勢を公然と非難したアメリカに対して、カリモフ政権は中国との親密な関係を背景にしっぺ返しをしようとしているのではないか。
このしたたかさにアメリカは対抗できるのか?




最新の画像もっと見る