京都のいぬぅ

I wanna be a master of life.

脳科学の挑戦 ~ビジネスへの転用~(1)

2006年11月13日 00時02分50秒 | 
脳研究は研究の世界を飛び出して、
ビジネスの世界でも活かされはじめてます。
そのひとつがニューロマーケティング
人がある商品を好きな理由やどういいった商品に魅力を感じるのかを、
脳の活動を調べることで、より客観的にリサーチしてやろうというものです。

従来のマーケティングといえば、
アンケート方式や直接会っての聞き取り、グループインタビューであり、
好きな商品の傾向は分かっても、なぜそれが好きなのか、どの程度好きなのか、
自分で正確に把握できるものでもありませんし、言葉に表すのも難しいものです
そこで、fMRIなどを用いて、脳の反応から人の気持ちを読み取とり、
より客観的なデータを得て、
客の満足度をより高める商品の開発や、
客により買いたいと思わせる広告の製作に活かしてやろうという手法が現在注目されています



例えば、味嗜好なのかブランド嗜好なのかを
コーラとペプシで調べた実験です。
コーラかペプシかブランド名がわかった上で選んでもらうと、
コーラ好きの人はコーラを選ぶのに、
ブランド名をふせて飲んでもらうと、
コーラ好きの多くの方がペプシの方をおいしいと言います

そこで、fMRIで調べてみると、
コーラでもペプシでも、満足感と関係のある腹側被殻という部分が活性化します。
しかしコーラ好きの人がブランド名が教えられた上で飲む場合、
さらに、脳の前頭葉や海馬が強く活動し、
特に複雑な思考や評価、自己イメージにかかわる内側前頭前野が活発になります。
つまり、ペプシを好む人は味で選び、
コカコーラのファンはブランドの影響をより強く受け、製品を選んでいるということです



ニューロマーケティングは広告業界も多いに期待しています。
例えば、もっとも記憶に残りやすい広告
被験者にCMを見せて、1週間後にテストしてみたところ、
左前頭葉を活性化させたCMが一番よく覚えていたのです。
つまり、この領域を活性化させるようなCMをつくれば、
人々の頭にこびりついて離れないようなものが出来上がりるわけです


他には、衝動買いしてしまうほど購買欲を駆り立てるCMや
清潔感や親しみの湧くCMなど、
製品の価値が持っている以上の魅力ある広告で顧客をつかむために
脳科学を用いた手法は、今後より活用されるでしょう


次回は、実際に企業がやっている事例をご紹介します。



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