皇室が紀子さまの御懐妊を発表してから、女系天皇を容認するかの論議がぴたりとやみましたが、
(この発表には、秋篠宮さま、皇室の強い意志が感じられました。)
前置胎盤により紀子さまの出産予定がはやまりそうです。
生まれてくるお子様の性別に如何によっては、この問題がふたたび持ち上がるのは必至です。
日刊スポーツ
http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20060719-62694.html
男系天皇論を擁護するために、
神武天皇のY染色体を守るいう主張を耳にしますが、
生物学に携わるものとして一言。
性染色体であるY染色体は男性のみがもち(女性はXX、男性はXY)、
男性のみが受け継ぎますが、
現在では、Y染色体は減数分裂時にX染色体との間で相互転座が起こし、
またY染色体自身の中で他の場所にあるDNAと入れ替えをすると考えられています。
つまり、Y染色体は比較的突然変異を起こしやすく、
遠い昔の先祖と子孫がまったく同じY染色体をもっているかというと
疑わしいかぎりです。
(さらに、Y染色体は255個の遺伝子をもっていますが、
その大半は雄性化や生殖に関わるもので、生命に必須の遺伝子は含まれていません。
つまりY染色体自体、重要ではないのです
オスとして切ない限りですが・・・
高校生物 遺伝と変異(2)
http://www.asahi-net.or.jp/~hi2h-ikd/biology/genetics1.htm)
したがって、神武天皇のY染色体を守るためというのは、説得力がありません。
むしろ、天照大神のミトコンドリアを受け継ぐ天皇家の女性のほうが、
そういう意味ではよっぽど理にかなっています。
第57回 女性・女系天皇容認で議論呼ぶY染色体論とミトコンドリア
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/051130_tennou/
男系女系、この問題を考える上で重要なのは、染色体がどうのこうのということよりも
日本が守り受け継いできた伝統を、これからどう位置づけ、どうしていきたいのか
ということです。
今後、グローバル化する世界の中では、各々の国が独自の文化、伝統をもち
それを発展していき、差別化していくことがより一層求められます。
日本は世界に誇れる文化、伝統を受け継いでいることは疑いのないことですが、
皇室の問題は、伝統芸能や工芸技術とはまた違う意味をもっています。
単なる文化ということだけではなく、
日本人の精神構造を築く神道との関わりや
民主主義における天皇制の意味なども関わってきます。
しかし、これらを考えるにあたっては、私たちは必要な情報が少なすぎる気がします。
形だけの何の意味も与えない貧弱な義務教育、
右翼か左翼かに偏った情報あるいは、
それらからの批判論議をさけ、うわべだけの情報しか流さないテレビや新聞、
それらの情報を受け取ることだけで満足し、自ら進もうとしない大衆、
奥にかくまって、国民には何をしているのか姿の見えてこない皇室。
(外交や文化だけでなく、
天皇が国民のために何を祈り、行っているか、
その年中行事を含め、もっと公開すべきだと私は思います。)
この問題を論じるにあたっては、
より多くの情報にふれ
右翼や左翼などと小さな枠におさまらずに
世界がどうなっているのかを把握し、
連綿と続く過去をふまえ、
これから、どうあるべきなのか、どうあってほしいのか
未来志向の生産的で活発な論議を期待したいところです。
(この発表には、秋篠宮さま、皇室の強い意志が感じられました。)
前置胎盤により紀子さまの出産予定がはやまりそうです。
生まれてくるお子様の性別に如何によっては、この問題がふたたび持ち上がるのは必至です。
日刊スポーツ
http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20060719-62694.html
男系天皇論を擁護するために、
神武天皇のY染色体を守るいう主張を耳にしますが、
生物学に携わるものとして一言。
性染色体であるY染色体は男性のみがもち(女性はXX、男性はXY)、
男性のみが受け継ぎますが、
現在では、Y染色体は減数分裂時にX染色体との間で相互転座が起こし、
またY染色体自身の中で他の場所にあるDNAと入れ替えをすると考えられています。
つまり、Y染色体は比較的突然変異を起こしやすく、
遠い昔の先祖と子孫がまったく同じY染色体をもっているかというと
疑わしいかぎりです。
(さらに、Y染色体は255個の遺伝子をもっていますが、
その大半は雄性化や生殖に関わるもので、生命に必須の遺伝子は含まれていません。
つまりY染色体自体、重要ではないのです
オスとして切ない限りですが・・・
高校生物 遺伝と変異(2)
http://www.asahi-net.or.jp/~hi2h-ikd/biology/genetics1.htm)
したがって、神武天皇のY染色体を守るためというのは、説得力がありません。
むしろ、天照大神のミトコンドリアを受け継ぐ天皇家の女性のほうが、
そういう意味ではよっぽど理にかなっています。
第57回 女性・女系天皇容認で議論呼ぶY染色体論とミトコンドリア
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/051130_tennou/
男系女系、この問題を考える上で重要なのは、染色体がどうのこうのということよりも
日本が守り受け継いできた伝統を、これからどう位置づけ、どうしていきたいのか
ということです。
今後、グローバル化する世界の中では、各々の国が独自の文化、伝統をもち
それを発展していき、差別化していくことがより一層求められます。
日本は世界に誇れる文化、伝統を受け継いでいることは疑いのないことですが、
皇室の問題は、伝統芸能や工芸技術とはまた違う意味をもっています。
単なる文化ということだけではなく、
日本人の精神構造を築く神道との関わりや
民主主義における天皇制の意味なども関わってきます。
しかし、これらを考えるにあたっては、私たちは必要な情報が少なすぎる気がします。
形だけの何の意味も与えない貧弱な義務教育、
右翼か左翼かに偏った情報あるいは、
それらからの批判論議をさけ、うわべだけの情報しか流さないテレビや新聞、
それらの情報を受け取ることだけで満足し、自ら進もうとしない大衆、
奥にかくまって、国民には何をしているのか姿の見えてこない皇室。
(外交や文化だけでなく、
天皇が国民のために何を祈り、行っているか、
その年中行事を含め、もっと公開すべきだと私は思います。)
この問題を論じるにあたっては、
より多くの情報にふれ
右翼や左翼などと小さな枠におさまらずに
世界がどうなっているのかを把握し、
連綿と続く過去をふまえ、
これから、どうあるべきなのか、どうあってほしいのか
未来志向の生産的で活発な論議を期待したいところです。