高校時代からの顧問のお友達。大和田くん。全然変わらないですね。東京交響楽団のホルン奏者です。

Q&A
初めて好きになった曲は?
「ふるさと紀行」の番組終わりにスポンサーのテロップと共に流れていたオーケストラの曲(今回、放送局・スポンサーに問い合わせてみるも、ついに題名分からず!!)
最近ちょっとハマっていること
口笛を吹く真似をし、魚を油断させて撮る水中写真。
本番前はどんなふうに過ごしていますか?
腹筋、ストレッチ、ヨガ、瞑想。時間があればさらに写経……をイメージして、大福や蒸しパンを食べます。
ショスタコーヴィチで好きな作品は?
《ジャズ組曲 第2番》の〈第2ワルツ〉
なぜか演奏者の間では通称「湯の花ワルツ」
インタビュー
街歩きと歌謡曲
どこに行っても早起きして、街の探索に出かけます。キリストと弟の墓。知らずに温泉だけ入った座敷わらしの民宿。本因坊の墓。新潟では内野駅の広場で歌謡曲「高校三年生」が流れる顕彰碑を見つけて、“りゅーとぴあ”の職員の方と一緒に大騒ぎ。思いがけないものに出会えることがあるから、街歩きはやめられません。
さて、なぜ歌謡曲で盛り上がったかというと、これはわが東京交響楽団ホルンセクションの得意分野だからです。こぶしを入れて歌う異色のアンサンブルコンサート「ホルンで奏でる紅白歌合戦」は全国的に好評で、この12月には秋田でも演奏します。司会を務める「チャーリー犬和田」の歌謡曲好きは、趣味で歌謡曲を作っては雑誌に投稿していた父の影響があるとかないとか……。
東京交響楽団ホルン:大和田 浩明
「ホルンで奏でる紅白歌合戦」の司会者・チャーリ―犬和田
作曲家それぞれの演奏法
音大卒業後はドイツへ。普通のレッスンの他にオーケストラスタディのレッスンもあり、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンと作曲家ごとの癖(演奏法)を学ぶのですが、他の大学で勉強している違う楽器の友人がR.シュトラウスのレッスンで私と同じことを言われていたのには驚きました。ドイツには作曲家が生きていた時代から脈々と受け継がれてきた演奏法があり、それを皆が学ぶため、誰もが同じスタイルで演奏できるのです。一方で様々な背景を持つ方たちと交流し、他の人の立場を思いやることを学んだのもドイツでした。
不思議なめぐりあわせ
やがて私はパッサウ市立歌劇場管弦楽団に入団。コンビを組んだ1番ホルンの方は、奥さんが日本とのハーフ(プリングスハイムの孫!)ということもあってか、とても親切にしてくれました。妻の大和田ルース(第1ヴァイオリン奏者)ともこのオーケストラで出会い、この綺麗な町で一生暮らすのも悪くないなと思っていましたが、やはりオペラだけでなくマーラーやブルックナーも演奏したくなるもので、そんなときに大学の同級生で同じホルンセクションのメンバーでもある曽根さんからオーディションの知らせを受け、東京へ戻ってきました。
振り返ってみると、私の人生は良いタイミングで人やものとの出会いがあったように思います。「ホルン紅白」をとってみても、川崎公演を“りゅーとぴあ”の方がわざわざ観に来てくださって新潟公演が決まったり、思いがけずサントリーホール(ブルーローズ)に呼んでいただいたり。大久保の練習場でチャリティコンサートとして開催した際には、ミュンヘン・フィルやバイエルン放送響のホルン奏者たちも趣旨に賛同し参加してくれました。全ての出会いに感謝しています。
このインタビューは演奏会プログラム「Symphony」2017年12月号に掲載されたものです。現在と情報が異なる場合がございます。

Q&A
初めて好きになった曲は?
「ふるさと紀行」の番組終わりにスポンサーのテロップと共に流れていたオーケストラの曲(今回、放送局・スポンサーに問い合わせてみるも、ついに題名分からず!!)
最近ちょっとハマっていること
口笛を吹く真似をし、魚を油断させて撮る水中写真。
本番前はどんなふうに過ごしていますか?
腹筋、ストレッチ、ヨガ、瞑想。時間があればさらに写経……をイメージして、大福や蒸しパンを食べます。
ショスタコーヴィチで好きな作品は?
《ジャズ組曲 第2番》の〈第2ワルツ〉
なぜか演奏者の間では通称「湯の花ワルツ」
インタビュー
街歩きと歌謡曲
どこに行っても早起きして、街の探索に出かけます。キリストと弟の墓。知らずに温泉だけ入った座敷わらしの民宿。本因坊の墓。新潟では内野駅の広場で歌謡曲「高校三年生」が流れる顕彰碑を見つけて、“りゅーとぴあ”の職員の方と一緒に大騒ぎ。思いがけないものに出会えることがあるから、街歩きはやめられません。
さて、なぜ歌謡曲で盛り上がったかというと、これはわが東京交響楽団ホルンセクションの得意分野だからです。こぶしを入れて歌う異色のアンサンブルコンサート「ホルンで奏でる紅白歌合戦」は全国的に好評で、この12月には秋田でも演奏します。司会を務める「チャーリー犬和田」の歌謡曲好きは、趣味で歌謡曲を作っては雑誌に投稿していた父の影響があるとかないとか……。
東京交響楽団ホルン:大和田 浩明
「ホルンで奏でる紅白歌合戦」の司会者・チャーリ―犬和田
作曲家それぞれの演奏法
音大卒業後はドイツへ。普通のレッスンの他にオーケストラスタディのレッスンもあり、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンと作曲家ごとの癖(演奏法)を学ぶのですが、他の大学で勉強している違う楽器の友人がR.シュトラウスのレッスンで私と同じことを言われていたのには驚きました。ドイツには作曲家が生きていた時代から脈々と受け継がれてきた演奏法があり、それを皆が学ぶため、誰もが同じスタイルで演奏できるのです。一方で様々な背景を持つ方たちと交流し、他の人の立場を思いやることを学んだのもドイツでした。
不思議なめぐりあわせ
やがて私はパッサウ市立歌劇場管弦楽団に入団。コンビを組んだ1番ホルンの方は、奥さんが日本とのハーフ(プリングスハイムの孫!)ということもあってか、とても親切にしてくれました。妻の大和田ルース(第1ヴァイオリン奏者)ともこのオーケストラで出会い、この綺麗な町で一生暮らすのも悪くないなと思っていましたが、やはりオペラだけでなくマーラーやブルックナーも演奏したくなるもので、そんなときに大学の同級生で同じホルンセクションのメンバーでもある曽根さんからオーディションの知らせを受け、東京へ戻ってきました。
振り返ってみると、私の人生は良いタイミングで人やものとの出会いがあったように思います。「ホルン紅白」をとってみても、川崎公演を“りゅーとぴあ”の方がわざわざ観に来てくださって新潟公演が決まったり、思いがけずサントリーホール(ブルーローズ)に呼んでいただいたり。大久保の練習場でチャリティコンサートとして開催した際には、ミュンヘン・フィルやバイエルン放送響のホルン奏者たちも趣旨に賛同し参加してくれました。全ての出会いに感謝しています。
このインタビューは演奏会プログラム「Symphony」2017年12月号に掲載されたものです。現在と情報が異なる場合がございます。