もういちどTPP

　以前は参加しないほうがいいと考えていた。しかし聖書を読んでいると、直接的には書いてないが、どうも世界の動きは不参加は拙い方向のように見え始めた。
　一方、懸念される農業であるが、心配はわかるがさりとて日本の農が現状のままでいいとはどうあっても思えない。国土の荒廃は人心の荒廃につながる。経済一辺倒、カイシャがエライ！の数十年を経て”ふるさと”の疲弊荒廃は激しい。ここいらで考え直さなければいけない。
　しかし日本人は中々自分自身では変わらない。日本を変革してきたのは常に不都合な外圧であったことを、そして何故かいつの間にか不都合が好都合になっていた事を思えば災い転じて福となす積極思考で外圧の渦中に飛び込むほかに道はないのではないかと考えるに到った。
　私には今の日本人と日本社会の全てが、硬直して小心翼翼恐怖心清潔安全平和愛好神経症で縮こまっているように見える。但し例えばコスプレ、ユルキャラ、B級グルメ、等何かを孕んでいるように感じさせる部分もある。
　何が言いたいかって？？・・・要するに日本をダメにしているのは『管理と前例に拘る』である。現在の農を管理している物・事・組織・慣習・風土・気分・観念などなどを一旦破壊しないと新しい何かは出てこないのではないか？TPPと言う毒は『眠りこけている国民すべて』の枕を蹴飛ばす衝撃があるのではないか？

　農は業でなくても日本の環境を保全すること、伝統を保全すること、に寄与する。そしてそれは人心の保全でもある。このように考えれば農とは国家の背骨であり、農業は誇りある仕事であると解る。これは国民全体の見識の問題である。即ちTPP参加によって国が発展するか衰退するかは一にかかって国民全ての民度と見識に依拠する。
　母親の手料理を敬遠して牛丼チェーンに奔るか？、コンビニに駆け込むか？或いは弁当作りの手間を嫌って子供に昼食用金銭を渡すか？・・・このような短絡的な行動からろくなものは出て来ない。物の値打ちを経済だけで測って来たから日本は衰退したのよ。反省せよ！！