大学の頃、東急東横線の〝大倉山〟駅に集合する折、勘違いして大井町線の〝大岡山〟に行ってしまった後輩がいましたが、携帯電話が一般に普及していなかった当時は、この手の「すれ違い」はよくありましたね・・・・
◆博多のはずが高岡に 「福岡」違いで思わぬ交流 台湾人留学生から駅員に礼状(富山)
◆外国人入国、最高の810万人…韓国のビザ免除も影響(読売)
福岡県には南福岡駅(JR九州・鹿児島本線)と博多南駅(JR西日本・山陽新幹線)という紛らわしい駅があるのですが、福岡県にあるJR博多駅と、富山県にあるJR福岡駅という鉄ヲタには有名な〝ネタ〟を体現した事例の記事は自身初めて目にしました。(ここ数日のクリッピングでは個人的に一番ウケた・・・・)
「京都から博多駅に行くつもりが、誤って富山の福岡駅に来てしまった台湾人留学生が、親身に案内してくれた駅員氏に礼状をしたためた」という美談がこの記事の要旨ですが、日本人でも実際に誤乗する例があるという件を読んで再びビックリ!『福岡市に行くつもりで駅や旅行代理店の窓口で「福岡」と告げ、係員が発券機に「福岡」と入力してしまうと、高岡市の福岡駅行きの切符が発券されるのが原因らしい』という件は、MARSの操作上はその通りなのでしょうが、「九州ではなく、北陸富山県の福岡駅までで宜しかったでしょうか?」と一言確認するというプロセスがあればこの手の誤乗は相当数防げるはずです。旅行者風情が大阪の梅田で「福島まで行きたいのですが・・・・」と道行く人に尋ねたら「ABC朝日放送のある環状線の福島?それとも東北の福島?」とワン・クッション置いてくれそうな気がしますけどね・・・・
異郷にあればちょっとした他人様の親切がこのうえなく有難く思えるものです。昨秋集集線からの接続列車を二水駅で待っていた折、客引きで声をかけてきた運ちゃんに時刻表の頁を指差してやんわりと謝絶したところ、件の運ちゃんは「台北に行きたいみたいだよ!」と改札辺りにいた台鉄の駅員をわざわざ呼びに行ってくださいました。(「乗り継ぎは把握してます」ということで台鉄の駅員氏とはお互い自己紹介等を・・・・)
それから小一時間後、乗り込んだ普通電車での車内でうたた寝をしていたのですが、ふと目覚めて「ど、何処かいな??」と泡を食っておりました(不覚にも西鉄電車の車内で寝ているものかと錯覚し、一瞬頭が真っ白に・・・・)ところ、今度はロングシートの座席の対面のかなり距離のあるところから、「日本人ですか?」という声が聞こえました。車中の視線が一斉にこちらに注がれたので我に帰った次第ですが、彰化駅で下車する折、その初老の男性に丁寧に礼を申したのは言うまでもありません。
風光明媚な風景や食べ物もさることながら、旅先で出会った人の印象は自身にとって〝記憶〟の重要な要素を占めています。(人で嫌な思いをしたところはリピートしたいとは思いませんね)
英国には「スコティッシュ・ホスピタリティー」という言葉があります(英国も台湾も首都の喧騒からちょっと足を伸ばしたところに人や自然の妙味がより感じられますね!)が、日本の魅力を見初めた「よきリピーター」が一人でも増えるよう、さりげない親切を心がけたいものだと改めて思いました。
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