今年も咲いた日台友好の桜

私自身「今日は何の日？」的な雑学は苦手なのですが、昨日閣下の憂鬱様（超特選ブログ）　の記事を拝見していて、不覚にも２月７日が「北方領土の日」であったと〝認識〟した次第です。「北方領土→露助の不法行為→シベリア抑留→舞鶴」といった連想の中で、『言うならば、拉致被害者のご家族も現代版「岸壁の母」だな・・・・』といたたまれない思いがしたのですが、「届かぬ願い」という諦観が繰り返されてはならないのは論を待ちません。

◆台日友好の桜、今年も１０００本が台湾へ（台湾週報）

桜といえば花見、花見といえば桜ということで、毎年何某かの集まりに交わるのが日本人的光景であろうかと思うのですが、私自身飲んで騒ぐ楽しみ（？）はさておき、「世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし」（在原業平）と「願はくは 花の下にて 春死なむ そのきさらぎの 望月のころ」（西行）という二つの和歌にはシンパシーを感じますね。（TVドラマ等でも、「来年の桜は見れるかな・・・・」といった台詞を見たことはよくありますから、西行の真情は優れて日本人的メンタリティなのかもしれません・・・・）
閑話休題、日本李登輝友の会の活動として特に賛意を表したいのが台湾への桜の寄贈です。同会のHPには「NPO法人育桜会（園田天光光理事長）と本会（小田村四郎会長）が協力して台湾の李登輝之友会（黄崑虎総会長）に河津桜の苗木を寄贈し、日台で協力して１万本の桜を台湾に咲かせ、一緒にお花見をしようというものです」と記されていますが、末永い日台親善への願いを込めた素晴らしい民間外交だと思います。（ポケットマネーを投じるという点では宝くじ買うよりも「確率が高い」ということで、私自身は今後とも微力ながら応援したいと思っております）
桜を介した日台友好団体の民間外交は、昨年ワシントンポスト紙でも、地域間競争の激化で花開く日台関係というヘッドライン（記事）で、

＜The trees, set in a park commemorating a leader who fought Japan during World War II, are among the first of more than 10,000 that Japanese and Taiwanese groups intend to plant across Taiwan. They are seen as emblems of the newly blooming relationship between the Pacific neighbors -- a tie that only underscores the competition for regional influence between Japan and China, East Asia's two major powers.＞
（この桜の木（第二次世界大戦の間日本と戦った指導者らを祀っている公園に植樹される）は、日本人と台湾人の団体が台湾に植樹を予定している10,000本以上にも及ぶものの最初の一つであり、太平洋の隣人同士に新たに花開いた関係（両者の結びつきは東アジア地域に影響を及ぼす日本と中国という２つの主要国の覇権競争を印象付けるだけのものだが）の象徴であるとも見られている）

といった紹介がされていましたが、こうした行為がとりもなおさず「日中地域間覇権競争」云々に連動するものではないのは言うまでもありません。 Anthony Faiola特派員自身、先の大戦を挟みつつも日本から合衆国に贈られた桜が毎年ポトマック河畔に花を咲かせているのはご存知でしょうけどね・・・・（〝旧領台湾〟にこそ桜の花は根付いてそうに思えますが、戦後台湾を接収した中華民国の国花が「梅の花」であるというのが一つの解なのでしょうね・・・・）

桜を通じて日米親善に心血を注いだ先人同様、台湾への植樹が百年後に語り継がれる偉業とならんことを祈念したいと思います。

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