台風四号とSUNQパス

金曜の夜に大学時代の友人が「明日博多港から釜山に渡る」と無謀にもやってきたのですが、さすが欠航と相成りました。博多祇園山笠で土曜以降の福岡市内での宿泊は厳しい状況ですので、台風四号が迫る中、どこか行ける所に行こうかと・・・・
土曜日昼前の時点でJR九州の特急は既に運休していたものの、島内の高速バスは鹿児島、宮崎方面以外はしぶとく生きていましたので、別府温泉に向かうことにしました。　

　西鉄天神バスセンター

旧くから高速道路が整備されていたこともあって、九州は高速バスのネットワークが充実しているのですが、高速バスｖｓ鉄道（新幹線）ｖｓ空路という構図は台湾島内と酷似しています。熊本～福岡間などは一日百往復以上の高頻度運転ですが、利便性で鉄道より分がある点も台北～基隆間と感覚的に似ていますね。
荒天模様ですから車内は閑散としており、FUKというクレームタグが付いた荷物を持った外国人旅行者以外の日本人乗客はあまり見当たりません。二組のカップルは韓国人のようで、ビーチサンダルのようなつっかけ（！）に履き替えて最前列に座っている女性三人組は、南方系のノリ＝台湾っぽい。ほどなくして三人組の一人が「ウェイ？」と携帯でしゃべり始めたのですが、中山高速公路を南下しているような「異国情緒」を九州道で感じるとは望外のことで・・・・
 


九州道の鳥栖JCTから、大分道に入った辺りから雨が降り出し、結局湯布院I．Cから先は通行止めで下道に降りる羽目に・・・・

 

思いっきり視界不良なんですが・・・・
件の台湾ぽい少姐三人組は、途中の鉄輪バス停できゃぁきゃぁ言いながら暴風雨の中を突撃していきました。（これから地獄めぐり？）
別府北浜のバスターミナルでも韓国人ぽい青年が「はぁ、この悪天候はたまらんなぁ（謝罪と賠償を）・・・・」とでも言いたげな顔で立ち尽くしていました。

 

２１時過ぎ、小雨になったのを見計らって宿から外に出てみたのですが、駅周辺は閑散としています。

 

「モバイルSUICA」な時代なのに、別府駅は有人改札のようで・・・・



構内には土嚢が積んでありました。



商店街もこんな調子でしたが、台風のせいか、そもそも寂れてしまっているのか？
「ポン引き」には至るところで声を掛けられましたが・・・・



駅前でそれっぽい〝日式公共浴場〟を見かけましたが、駅周辺は概して温泉街という風情に乏しい印象です。でもまぁ、温泉それ自体はやはり日本が一番ですね。食事やサービスの水準もさることながら、台湾みたいに水着着用して温泉に入ってもくつろげん・・・・
海外旅行がお手軽な今日、観光地としての九州は長期的な凋落傾向にありますが、九州新幹線の全線開業も睨み、島内のバス事業者は↓のような海外攻勢に出ているようです。ＳＵＮＱパス買っているのはバスヲタ位かと思っていましたが、帰宅後この記事を見て「なるほど、そういうことだったのかもね・・・・」といささか氷解した次第であります。

◆台湾でＳＵＮＱパス　今月から韓国に次ぎ販売開始（西日本）
　
　高速バスを含めた九州乗り放題バス乗車券「ＳＵＮＱパス」の運営委員会（４６社加盟）は今月から、台湾での販売を始めた。昨年６月の韓国に続き海外展開の第２弾。九州への個人旅行の増加に伴うバス利用の拡大を見込んでおり、今後はさらに契約旅行代理店の数を増やしていく。 　
　現在のところ、台湾の契約代理店は２社。６月末に契約を済ませ、今月から乗車券の送付を始めた。昨年１１月と今年５月に関係者が台湾を訪問、商談会を開くなど販売準備を進めていた。 　
　台湾から九州への旅行者約１０万人のうち、個人旅行は現在のところ２割程度だが、今後は比率が高まると運営委員会ではみている。韓国でも個人旅行の増加を受け、月平均で約６００枚売れており、韓国シェアは２１．６％に拡大。「北部九州版」だけでなく「全九州版」も売れ始めているのが最近の傾向だという。 　
　韓国での契約代理店は大手を含め１２社に増えており、台湾でも売り込みを強化していく方針。

〔備忘録〕・・・・SUNQパス　九州のバス乗り放題乗車券［サンキューパス］