県内の桜の開花が早まるという。とはいえ、ここ数日の温かさによるもので、県南の飯田ではそれほど変わらない。昨年は3月31日に県の出先機関である合同庁舎東側にある夫婦桜と並んでいる古木の桜が咲き始めていた。今年は今日咲き始めというところ。1日早いかどうかといったところである。1953年から統計をとり始めた桜の開花日は、飯田の基準木といわれる大宮通りの桜並木のもので最も早かったのは2009年2010年の3月23日だったという。また最も遅かったのは1984年の4月19日だったというから、その差1カ月近い。このごろはだいたい4月1日前後というところだろうか。昨年は「流行の一本桜から」と題し何度となく飯田近辺の桜を日記に残した。桜の木を意識したことはそれほどなかっただけに、意外と多い一本桜の存在を知った。まだまだたくさんこの界隈には無名な桜の木があって、県内では特異な地域かもしれない。今年も少しそんな桜を日記に残そうと思っている。
ということで昨年「流行の一本桜から・前編」で触れた冒頭の夫婦桜が赤くなっている。いく輪か開花しているものもあり、明日には開花宣言してよいほどのところだ。昨年の記録を見ると、開花した3月31日後雨天が続き、日記に掲載した写真は4日に撮影した。このまま温かい日が続くと、まさに散るのは昨年より早まるのだろう。勢いあちこちで咲き始めると、なかなか足を運べない。標高差があって、日差で桜を楽しめる長野県内だけに、温かい日ばかり続くのは差し控えてほしいところ。夫婦桜の南側にある古木が、例年夫婦桜に先立って開きだす。青空のもと、桜が栄えている。ふだんは人影もないようなところに、桜を目当てに足を運ぶと、誰も考えることは同じようで、桜を求めてやってきた老夫婦の姿があった。
いよいよ春、そして新学期、新年度、とリニューアルされた風が、ちまたに吹く。この3月は定期券を1往復利用しただけ。あと数日限りの定期券をもう1往復くらいは使って廃棄する予定。まったく元をとれなかった定期券を即延長する予定はない。電車に乗っているとその利点を感じるものの、やはり同じ時間に家を出ても30分以上会社に着く時間が違うと、車を使いたくなる。春になって農作業が始まると仕事を終えてから妻の実家に行く可能性も高い。ほぼ100パーセントの確率で電車通勤をしていた伊那市へ向っていた数年前とは違う。何より同じ時間に出ても違って10分程度という時間差がハンドルを持つ気にさせなかった。飯田線特有の田切地形を迂回する、通称Ωカーブが二つもあったのにそれほど時間差がなかったのだから、いかに渋滞があるかということ。飯田に向う道で、渋滞にはまることなど皆無である。顔ぶれの変わる新たな年はどうなのか、いずれにしても数年前とは飯田線の車両も変わって、乗る気を起こさないような雰囲気になっているのも確かだ。
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