事務所内に電車の発車を知らせるような音が流れる。わたしはスマホではないので無関係だが、いわゆる土砂災害警戒情報の知らせがスマホから流れて賑やかに周囲に知らしめたというわけだ。時を同じくして外では防災無線を使って土砂災害警戒情報の知らせが流れた。夕方の慌ただしい時間に発せられたものの、帰路もそれほど強くない雨の中を車に向かったが、「どこかで降っているのだろう」と思うしかないのは、知らせが盛んに流れているのに、それほど雨も降っていないというチグハグさだ。避難指示が近くで出ているというのだが、この雨でなぜなんだろう、そう思う人もいるのだろう。近年の局所的豪雨のせいもあるが、情報がその局所情報にも対応するこのごろだ。携帯の進歩はこうしたところに効果的なんだろうが、それにしても盛んにこうした情報が流れるいっぽうで、そうした環境に慣れてしまうということもある。
8月1日午後5時9分に関東を震源域とする緊急地震速報が音声告知システムによって発表された。聞く所によると誤報と判明したため2秒後に取り消されたと言うが、ご存知のとおり地震の情報は1秒でも早く告知しなければならないから、2秒後ではすでに「遅い」というわけで、すでに起動していて速報は流されたというわけだ。都内では震度7クラスの地震が来るとということで、それを聞いた人たちはびっくりしたに違いない。飯田下伊那でも市町村ではすでに告知が流れていて、いわゆるカウントダウン放送が学校でも入ったという。誤報でも瞬時で伝わる現代の凄さを体感させてくれるが、緊急地震速報にも空振りが多いから、その程度に受け止めた方も多かったのだろう。この誤報について「誤報」だという告知が届いたのは50分ほど後のこと。
とりわけ都内で情報を得たのは「高度利用者向けの緊急地震速報(予報)」だけ。ようは一般利用者向けの緊急地震速報(警報)は流れなかった。おそらく人口密集していても、隣の人には連絡があっても自分にはない、みたいな…。まさに冒頭の知らせはスマホを使っていないわたしには無縁だった。周囲の騒ぎでわたしにも伝わるというやつ。この地震情報の違いだが、通常の速報は2か所以上の地震計で揺れを感知しないと配信されないいっぽう、「高度利用者向けの緊急地震速報(予報)」は1か所で感知した時に即座に配信されるという。より「速い」というわけだ。そもそも緊急地震速報とはどんなものか。たとえば「ドコモでは、気象庁から配信された 「一般向け緊急地震速報」を利用して最大震度5弱以上と推定した地震の際に、強い揺れ(震度4以上)の地域(全国を約200の地域に区分)の携帯電話に一斉配信いたします。」と言っているから、サービスによっても情報が入るか入らないかが異なるというようだ。今回は会社内では情報が流れなかった。誤報とすぐに解ったせいなのか、それとも情報そのものが来なかったのか。窓の外では近くにある学校のカウントダウンが聞こえていたというから、まるで別世界が隣り合わせていた、ということになる。
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