寺平の道祖神祭りを訪れる際に違和感のあるモノを目にした。仕事がらと言っても良いが、これは一般の人が見ても不思議に思うモノである。もちろん興味が湧いたので少しネット上で調べてみたのだが、なるほどと思うのは、もちろん同業者だからだ。
寺平への道をグーグルマップで検索するとこんな感じに表示される。ちなみに長野県境から検索してみた。これでは分かりづらいので、この図の寺平に近い箇所を拡大したものが下図である。左側が韮崎市、右上のマークが寺平である。そもそも誘導される道路がずいぶん紆余曲折していることが解るが、それでもマップがこのルートへ誘導してくれるということは、この道が最も早いということになるが、この道がいわゆる国県道ではないことは、この道なりでお分かりだろう。
このルートに韮崎市で入ってみてすぐに分かることは、この道は「農道」であるということ。何しろカーブも多いが上下が激しい。経験上幅は広いが明らかに「農道」である。「農道」についても本日記では何度となく触れてきているが、この道はセンターラインがあるからいわゆる大型農道というやつ。例えば長野県内では軽井沢から上田市に連絡するのに、国道18号より浅間サンライン(浅間山麓広域農道)を走る人は多い。安曇野の大動脈も「安曇広域農道」と言われている。それら広域農道に比べるとカーブも上下も激しいが、この道にとても似ている道が我が家の近所にもある。「伊那南部広域農道」の竜東部分というやつ。寺平への広域農道はよくこの道に似ている。だが、驚いたのは寺平直近に至ってからである。
図の途中から誘導ラインが南へ迂回している。これはここでいう「茅ヶ岳東部広域農道」から県道敷島竜王線に誘導されて南下し、荒川を渡ってから甲府市内を昇仙峡グリーンラインと言われる県道を再び北上して寺平へ誘導される。ようは広域農道に未開通区間があるためなのだが、迂回誘導されるところにある長大橋は完成している。それもここ最近にできたものではなく、もう何年も前にできているのに未開通なのだ。ということで検索していたら、もちろんその疑問を解いてくれる動画が開示されている。圧巻はこの動画だろう。ドローンで空撮された物らしく、圧巻である。まずご覧いただきたい。
【未成道】茅ヶ岳東部広域農道【亀沢大橋】
なぜこの道が未開通なのかは、もうひとつの動画にそれらしいことは述べられているが、検索していてわかることは、この超大橋は、もう10年以上前に完成している。平成21年に民主党政権になった際に、この道を造るための予算が大幅減額された。というと「最もだ」という人がいるかもしれないが、道を造るための予算だけではなく、農業基盤を整備するための全ての予算が減額された。維持管理に関わる費用もだ。とくにこの道を造る予算は皆無に近いほど削除されたためなのだろう、とっくにできていたはずの道は、今もって未開通なのである。あとわずかという感じもするため、数年後には通れるのかもしれないが、この「すごい橋」が供用されていないのは驚きである。そしてもっとびっくりなのは、目的地寺平の集落のすぐ手前がこの「茅ヶ岳東部広域農道」の終点(この右手県道のすぐ先は村入口に当る)なのである。昇仙峡へのルート上にもあるから、観光目的という意図も大きかっただろう。
ちなみに現在昇仙峡へ向かう県道の甲府市―甲斐市―甲府市と至る間の「―」部分、ようは荒川を渡る橋がいずれも整備されていて、下部工が工事中である。寺平の数年後は、ずいぶん環境が変わっていることだろう。
【無駄】ほぼ完成状態で放置された『未成道路』を紹介するぜ【ゆっくり解説】未成道 茅ヶ岳東部広域農道
追記 それにしても長野県はガソリンが高い。同じ内陸なのに山梨県で給油したらリッター170円。今日塩尻市内で入れたら181円。もちろんいつも給油している上伊那はもっと高い。20円近く山梨と違う。その理由を教えて欲しい…。