Trips with my RV.

RVでの小旅行。

ギラン・バレー症候群

2013-03-04 19:28:35 | 健康?
ギラン・バレー症候群とは、急性炎症性脱髄性多発根神経炎(acute inflammatory demyelinating polyneuropathy: AIDP)の事。細菌・ウイルス等に因る上気道感染や下痢などの先行感染の後、1~3週間後に両足の筋力低下や痺れの知覚という形で発症する事が多い。筋力の低下は急速に上方に進行し足全体や腕にも及び顔面の麻痺や嚥下困難や発声困難、そして、呼吸困難に至ってしまう場合もある。

食中毒の原因菌であるカンピロバクターの感染後の発症が最も確率的に高いそうだが、他にもマイコプラズマやインフルエンザや麻疹・風疹・耳下腺炎・サルモネラ等々も原因感染症と云われている。特に、ヘルペス(水疱瘡)ウイルスによる帯状疱疹http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%AF%E7%8A%B6%E7%96%B1%E7%96%B9を繰り返す方の場合は、神経細胞を取り囲んでいるサテライト細胞内に潜伏しているので神経鞘の破壊が急速に進んでしまう。症例として少ないがインフルエンザワクチンの接種で発症する事もある。(ギラン・バレー症候群の治癒後も、再発抑止の為にインフルエンザワクチン接種は控えるべきだとされている)有髄神経の構造は、電気的な興奮を伝える軸索が中心にあり、軸索の周囲を絶縁体である髄鞘が覆っている。ギラン・バレー症候群は髄鞘が傷害される脱髄型と、軸索そのものが傷害される軸索傷害型、両者が傷害される混合型に分類できる。

これは・・・素人の戯れ言だが、ヒトの神経系に影響を及ぼす細菌やウイルスには、ヒトの運動神経系に近い三次元構造を有している部分があり、ヒトの免疫系の中で三次元構造を損なう事で攻撃を行う抗体が、自分自身の運動神経系を疾病原因菌と間違えて攻撃をしてしまう一種の自己免疫症候群である。この構造相似性がカンピロバクター種と高いのである。だが、前述した様にヘルペスウイルス類が神経鞘に潜伏感染していると髄鞘が壊れるタイプのギラン・バレー症候群になり易いと云われている。乱暴に言い切ると、リューマチや膠原病と同じく激しいアレルギーの一種だが比較的予後は良く再発率も低いが、帯状疱疹後神経痛と同じ後遺症が起こる事がある。尚、残念な事に神経痛様疼痛に対する治療法は確立していない。又、俗に云う「反射神経(俗語)」で問題とされる神経伝達速度がギラン・バレー症候群快復後も充分に回復しない事が知られているのでレーサーとか一流のスポーツ選手は現役続行が危ぶまれるのカモ知れない。

治療方法は、最も一般的な治療法である血漿交換療法の外、(作用機序は不明だが)免疫グロブリン大量療法や免疫吸着療法等がある。免疫グロブリン大量療法とステロイドパルス療法(3日間、ステロイド薬を大量に点滴する方法)の併用療法が最も回復期間が短縮されると報告されている。治療に要する期間は、それこそ人それぞれだが、数週間以内の治療完了から、それこそ半年以上長引く場合もある。発症から2週間以内に治療を開始した場合の予後は良いとされている。

私の中でのギラン・バレー症候群の著名人はゴルゴ13(デューク・東郷)である。強靭な肉体と強い精神力、集中力を持つとされるフィクション世界の超人だが、背後に立たれるのが耐えられないのと同様に再発するギラン・バレー症候群と云う弱点を秘めている。

戦士にも休息の時が必要だと身体が告げているのでしょうね。

お大事に・・・
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« やはり変だぞ。 | トップ | 非常時のシミュレーション »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

健康?」カテゴリの最新記事