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H7N9型鳥インフルエンザについて

2013-04-17 19:52:50 | 健康?
過去にH1N1pdm09関連の素人記事を書いた性か・・・知人からインフルエンザA(H7N9)への問い合わせを受けている。だが、私は問い合わせてくる知人と同様の一般人で報道されている事しか分からない。そんな中で報道された事からインフルエンザA(H7N9)を読み解いてみた。

当初報道されていたインフルエンザA(H7N9)は発症から1週間で重症化し2週間で死亡すると云う臨床像である。但し、インフルエンザA(H7N9)の感染例が少なかった頃の中国の病院では抗ウイルス薬が効果を発揮する48時間以内の投与は全く行われていなかった様だ。WHOからは、中国で行われた臨床検査の結果からH7N9型鳥インフルエンザはタミフルとリレンザに感受性があると示されている。が、治療に使われて効果があったというエビデンスがある訳ではないのが少し怖い。(我が家では、前回のH1N1pdm09騒動から個人輸入したタミフルとリレンザを人数分確保している。昨年、使用期限が切れて更新した処だが今サイトを見ると円安と併せて価格が上がっていた)

Frequently Asked Questions on human infection with influenza A(H7N9) virus, China
Update as of 5 April 2013
より抜粋

12. Does treatment exist for influenza A(H7N9) infection?

Laboratory testing conducted in China has shown that the influenza A(H7N9) viruses are sensitive to the anti-influenza drugs known as neuraminidase inhibitors (oseltamivir and zanamivir). When these drugs are given early in the course of illness, they have been found to be effective against seasonal influenza virus and influenza A(H5N1) virus infection. However, at this time, there is no experience with the use of these drugs for the treatment of H7N9 infection.


12.インフルエンザA(H7N9)感染症の治療薬は存在するか?

中国で行われた臨床検査では、インフルエンザ(H7N9)ウイルスはノイラミニダーゼ阻害剤(オセルタミビルとザナミビル)として知られる抗インフルエンザ薬に感受性があることが示されている。これらの薬物は、疾患の経過の初期に与えられている場合、それらは季節性インフルエンザウイルスおよびインフルエンザA(H5N1)ウイルス感染に対して有効であることが見出されている。但し、現時点では、H7N9感染の治療のためのこれらの薬物の使用での経験がない。


尚、H7N9型鳥インフルエンザの感染は報道では、妻が発症後に夫の感染が発覚した1例が報告されているのみでヒト・ヒト感染は報告されていない。このまま散発的にトリ・ヒト感染と云う一方的な感染に終われば、パンデミックの心配は杞憂に終わるかも知れないが、WHOによるとヒト・ヒト感染を引き起こすカモ知れない変異(適応の兆し)が見え始めているのだそうだ。


4. Why is this virus infecting humans now?

We do not know the answer to this question yet, because we do not know the source of exposure for these human infections. However, analysis of the genes of these viruses suggests that although they have evolved from avian (bird) viruses, they show signs of adaption to growth in mammalian species. These adaptations include an ability to bind to mammalian cells, and to grow at temperatures close to the normal body temperature of mammals (which is lower than that of birds).


4。何故、今、このウイルスは人間を感染させるのか?

これらの感染者への感染源(経路)が分からないので、我々は未だこの質問への答えを知らない。しかし、これらのウイルスの遺伝子の分析が、彼らは鳥(バード)ウイルスから進化してきたものの、それらは哺乳動物種の成長への適応の兆しを見せていることを示唆している。これらの適応は、哺乳動物細胞への結合、および哺乳類の正常な体温(これは鳥のそれよりも低い)に近い温度で成長する能力が含まれています。


それと、このインフルエンザA(H7N9)は人類の予想を大きく裏切った。今日迄も新たな鳥のインフルエンザが変異してヒトへの感染を起こし、そしてヒト・ヒト感染能を獲得してパンデミックに発展すると云うシナリオを想定して準備をしてきた。それが高病原性トリインフルエンザとして知られるインフルエンザA(H5N1)亜型である。この高病原性と云うのは、従来からの宿主である(野生の)トリを多くは殺さないが家禽であるトリ類(カモや鶏やウズラ等々)に感染した場合に高い毒性を示して多くを殺してしまう意味であり、ヒト属への毒性を意味するモノではない。だが、今日までの医学の常識で、鳥類への強毒性のインフルエンザはヒト類にも強毒性であろうとし、逆に鳥類への弱毒性インフルエンザはヒト類に感染しても弱毒性だと・・・ナンの根拠もなく経験則で・・・考えていた事だったが、今回のインフルエンザA(H7N9)はトリ属に対しては弱毒性であった為にノーマークだった感がある。トリ属には弱毒性でもヒト属には強毒性だったと云う初めての例である。

従来風の対処方法は家禽(家畜のトリ類)や豚の大量死でインフルエンザの流行を知りヒトのインフルエンザ感染を疑い防疫を試みるのだろうが、今回は鳥や豚などの大量死が観察されず、突然重篤な呼吸器症状を示す患者が発生、医師達はインフルエンザ感染を想定せぬまま致命的な肺炎への対処に追われてノイラミニダーゼ阻害剤使用開始が間に合わなかったのだろう。

ヒト・ヒト感染は未だ起きていないと云う楽観論を信じて、中国当局が1日も早い感染拡大と封じ込めに成功することを希う次第だ。感染者が増えれば増えるほど、ヒト・ヒト感染能を獲得する変異が発生する確率が高まるのだから・・・。だが、しかし、トリ属への低病原性が邪魔をして感染を媒介している鳥類の特定と一掃は例え一党独裁の社会主義国でも困難だろう。

尚、幸いな情報としてインフルエンザA(H7N9)は高湿環境で発芽し易いと報告されているので、もう間もなく華南や華中は梅雨入りし流行は終わると思われる。我が国でも遅れて梅雨入りするので今年はインフルエンザA(H7N9)の心配は要らないのでは無いでしょうか?

尚、病気で弱ったトリ類を充分(70°以上)に加熱せずに食べない限り、通常の調理方法での鶏肉や鶏卵での摂取がインフルエンザA(H7N9)の感染に繋がると云う心配は要らないので、鶏肉や鶏卵の不買は意味はない。理性的に行動する事をお薦めしたい。尚、前述の理由で東アジアの梅雨が終わる頃にはインフルエンザA(H7N9)不安は去っている筈なので、来冬のインフルエンザA(H7N9)の心配をされる方は、夏頃に価格が下がったノイラミニダーゼ阻害剤(オセルタミビルとザナミビル)を個人輸入されておくのも良いかも知れない。


# 但し、それらがインフルエンザA(H7N9)に有効とのエビデンスは無いし、我が国に於いてはパンデミックになったとしても同種製剤が不足する事態には至らないカモ知れない。更に、法的にグレーゾーンである個人輸入を薦めるのも心苦しい。因みに、掛かり付け医に相談されれば、予防的措置としての自費購入の処方箋を書いて下さる筈なので自費購入をなさる事もお薦めしたい。薬価はタミフルで3700円/10カプセル位だったので、自費購入なら4~5000円位(自費購入は、薬価に依らず自由価格制)なら許容範囲だろうか?又、今の時点で個人輸入をしようとすると相手先に依っては、病院で自費購入の処方箋を書いて貰うよりも高い価格で・・・正規の薬ではないモノか使用期限切れのモノを掴まされる恐れもあるので十分御注意頂きたい。兎に角、今年前半の日本でのインフルエンザA(H7N9)の流行は絶対にない。備えるなら、今年の冬以降の不安に備えるべきなので・・・
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