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創業106周年きものと洋服のお手入れ専門店 一級染色技能士の仕事事例と日常生活

訪問着袷(解き済み) 仕立て屋さんの筋消しと当店の筋消し 正絹素材

2021年10月27日 | 着物(洗い張り)

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます!!

呉服店から解き済みの訪問着袷の筋消しのご依頼がありました。

訪問着袷(解き済み)

は縫いをしようと作業中に違和感がありました。

訪問着袷 八掛

八掛は折り目が残っていましたが、表地は折れ目が伸びていました。

訪問着袷表地

折り目が伸びていましたが、斜めから見ると筋が残っていました。

呉服店にお聞きした所、あまり着ていない着物を寸法直しをしようと

仕立て屋さんの解いてもらった所汚れていないので、洗い張り店の

持ち込まずに仕立て屋さんが霧吹きを使い家庭用のアイロンを駆使して

筋消しをして表地を一反分頑張ったのですが、筋が完全に消えなかったので

八掛と胴裏は諦めて当店にたどり着いたとの事でした。

表地と八掛は撥水加工がしている為に霧吹きで水を掛けても弾いてしまいますし

家庭用のアイロンと仕上げ台ではこれが限界だと思います。

幼少期から親の行っていた洗い張りを見つずけて、自分でも洗い張りを行う様に

なってから、折れ目が残った状態だ水に通して湯のし機に掛けても筋は綺麗に

伸びません、ましてや撥水加工をしたものはもっと伸びずらいです。

ある洗い張り屋さんの動画を見ると50~60度の温水で洗っている場面を見ました。

そうしないと折れ目の筋が伸びないとおっしゃっていました。

当店は業務用アイロンで筋を伸ばしたから水を通して乾燥後に湯のし機を掛けている為に

折れ目の筋がきちんと伸びていいます、各店それぞれやり方があります。

家庭用のスチームアイロンも筋は伸びますが生地によってはスチームで収縮するので

業務用の蒸気アイロンに強力なバキュームモーターの業務用仕上げ台を駆使して

作業しないと折れ目の筋が消えません、たかが折れ目の筋ですがされど折れ目の筋です。

訪問着袷 仕上がり後

いつもは表地、胴裏、八掛と三つにするのですが、慌てて作業をして

表地と八掛を同時に板巻きにしたので八掛が無いように見えます。

 

着物と洋服のお手入れは

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる 

山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。

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