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創業106周年きものと洋服のお手入れ専門店 一級染色技能士の仕事事例と日常生活

お手入れについて

2013年09月19日 | コラム

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

仕立て上がり着物の着用後のお手入れにはいくつかの方法があります。

  1. しみ抜き
  2. 生洗い(プレスを含む)
  3. 丸洗い 
  4. 洗い張り
  5. 染替え

この5つの項目について私なりの解説をしてみます。

しみ抜き

仕立て上がりの着物に手を通してからのお話です。

まずきものの衿が汚れていませんか?

女性ならファンデーション等の化粧品や食べこぼし等があります。

胸元や上前や袖は食べこぼしの多くしみがあります

この位のきものはしみ抜きのみの処理で十分だと思います。

自分でベンジンや揮発油や水、しみ抜き剤等の使用してしみ抜きをする方も多いと思いますが

揮発油のでのしみ抜きで静電気の発生により自然発火の恐れがありますので十分注意をしてください。

冬期間で暖房器具の火気での火災もありますのでくれぐれもご注意ください。

絹の主成分は蛋白質のフィブロインで先の大戦中は軍隊の落下傘(パラシュート)にも使用されていた位強い物ですが

濡れた状態での摩擦に非常に弱く生地が傷みやすくスレ(白け)が起きやすくなります。

スレとはなめらかな繊維の表面が摩擦で鱗状にめくれ上がり、つやのない断面の

部分が露出している事をいいます。

背中汗によるスレ(白く見える部分)

一時期ピーチスキンのネクタイが流行しましたが

これもスレた生地で絹特有なつやが無かった事を思い出します。

クリーニング店のしみ抜きでもスレを出している所も見受けられます。

スレを出すとひどい物は復元が困難になりますので、

絹製品の自分でのしみ抜きを行う事は自己責任で行って下さい。

特に筆記具や水性のしみ等できればしみ抜きの専門店に

お出ししていただく事をおすすめします。

 

生き洗い(いきあらい)

生き洗いとは、丸洗い(ドライクリーニング)せずに衿、袖口、裾を油性の溶剤のスプレーガン等で

部分洗いをして一部しみ抜きをしてプレスをして収めます。

ご年配の方でクリーニング店で丸洗いで失敗された方は生き洗いを希望される方もいらっしゃいます。

衿、袖口、裾に汚れがあると言う事はお尻や全体的にも汚れているので当店では丸洗いをおすすめしています。

 

丸洗い

丸洗いはきものを仕立て上がった物を解かずに、そのままの状態で、前処理(下洗い)で

衿、袖口、裾を専用ブラシでこすりドライ機に入れ洗いますが、水性のしみや、古いシミは

落ちないので、自然乾燥後に、落ちなっかたしみや汗等をしみ抜きで処理してプレスをして納品します。

昭和40年代以降少しずつお手入れが丸洗いが主流になってきましたが、当時まだドライクリーニングの溶剤管理や

しみ抜きの技術的なものが未熟で試行錯誤を繰り返してきたきました。丸洗いをしてもしみが抜けない事は

私自身が一番よく知っています。洋服のドライクリーニングでは、前処理で水溶性のしみ抜きが成功していますが

きものでは丸洗いの前処理剤(水性)の使用後の経時変化による黄変の事故がこの頃多発していました。

その為丸洗いはきものをだめにするトラウマが最近まで続いていました。

正しい溶剤管理をすると風合いも良くなり、女性の方が良くおっしゃる臭いもなくなります。

当店のドライクリーニング溶剤のドライソープ(洗剤)は洗浄力が高く風合いが良くさらに抗菌剤入りの物を

厳選して使用していますまた溶剤管理もきちんと第三者機関に行ってもらい高評価を受けていますので、

どうぞご安心下さい。

 

洗い張り

洗い張りは全体的の汚れがある、寸法を変えたい、、裏地を変えたい、風合いの向上の時に必要です。

私自身も幼少時より両親の仕事を当たり前に見ていた事や丸洗いしみ抜きを携わって来た者として

思いますが、洗い張りが一番優れています。結城紬は水に入れれば入れるほで良くなると言われいます。

しかし、戦前の女性はみな裁縫が出来家庭でも普段着は張り板で洗い張りをしていました。

現在は、仕立ては自分で出来ないので人に頼まなければいけないので、コスト(費用)の問題から

洗い張り仕立て替えを敬遠なさっています。

裏地のみ変えたいとご希望のお客様もいらっさいますが、絹物は湿度にて伸び縮にが生じやすく

仕立てやさんも全体的な裏交換は洗い張り後のものしか生地のバランスが悪く引き受けて

くれませんし第一仕上がり悪く手間を掛けてもいい、きものに生まれ変わりません。

 

染替え 

染替えは、きものを解き洗い張りをした後に物により色抜き、ガード抜き後

色無地または小紋に染替えしたり、派手になったきものを洗い張り後に色を抜かずに

地味な色を掛ける事を目引きといいます。

昔はかなり盛んに染替えがありましたが、最近はあまり行われません。

 

当店の仕事は予防的な仕事や対象療法的の仕事よりも根治的な事を心がけ

お客様のお着物の気持ちを考えた仕事を心掛けております。

 

着物のお手入れは

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる

山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。

〒062-0902

札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号

電話011-811-6926 FAX011-811-7126

メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp

ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp

営業時間 平日(月曜~土曜) 午前8時~午後6時

休日 日曜 祝日

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