きものと洋服でお困りのあなたへ !!

創業106周年きものと洋服のお手入れ専門店 一級染色技能士の仕事事例と日常生活

忘れられないお客様

2013年09月16日 | コラム

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

当店にはたくさんのお客様がいらっしゃいます。

呉服関係の方、クリーニング関係の方、染物関係の方、百貨店関係、仕立て屋さん業界のプロの方達

一般のお客様こちらは、着物を着用される、アマチュアの方達です。

仕事の依頼も高価な作家物の着物、高価な結城紬や大島紬の新しい反物の湯通し

振袖や留袖等の湯のしやウールや黄八丈や紬等普段着もたくさん丸洗いやしみ抜きを数え切れない程

手がけてきました。

 

辻が花の作家 久保田一竹の訪問着

そのお客様お一人お一人からたくさんの事を学ばせて頂きました。

 

特に忘れられないお一人が私が生後一ヶ月の頃母が腸チフスに感染しました。

赤ん坊の私に感染防止の措置の為に母が病気療養中にこの方に預けられたそうです。

この方はもう高齢で杖をついてこられ20代の私を見て当時をとても懐かしんでいました。

このお客様がご自分の着物を20枚位持ってこられ

綺麗に洗ってアイロンを掛け綺麗なたとう紙にいれて欲しいとのご要望がありました。

「しみがありますが、しみ抜きはいたしますか?」とお尋ねしたところ

「私はもう老い先が短く、いつ死ぬかわからないので、自分が死んだ後に汚いきものが

たんすに入っていて、汚くだらしない婆さんと思われたく無いのてきちんとして欲しい」とのお話でした。

私が当時24歳位の事ですが、現在で言う終活というんですか 

「立つ鳥後を濁さず」とゆうことわざ通りの生き方をして

大和撫子とはこう言う方指す言葉だと今でも心に深く深く刻んでおります。

きちんと丸洗いをして真心を込めてプレスをして、お客様にご満足頂けたと思います。

 

もう一人は店舗建て替えの時にお世話になった電気工事店の社長夫人です。

この方は高額のきものも平気で買える位の裕福な方ですが、持ち込まれたきものは化繊の付下げでした。

当時高額なきものばかり見ていた私は、とても傲慢な心が芽生えていました。

「化繊のきものですがよろしいですか?」と尋ねると

「これは私の初月給で買った物思い出のきものなのでとても大切なものですので

綺麗に洗って下さい。」と微笑んでいました。

この時にきものは、値段で判断するのではなく、お客様の物は全て思い出の宝物である事を

教えて頂きましたと共に自らの傲慢な思いを猛烈に反省させて頂きました

 

この頃読んでいた本の中に明治天皇の御製が有りました。

目に見えぬ神の心に叶うこそ人の心の誠なりけり」と言う一節がありますが

とてもシンプルなお言葉の中にとても深い意味が込められている事を感じました。

私なりの職人としての思いとして

目に見えぬ御客の心に叶うこそ匠の心の誠なりけり」と思い、

いつもお客様のお心に叶う職人を目指したいとこの時に心に固く誓いました。

どんなに良い技術を持っていても、お客様の為にならないと

無意味になります。常に向上心を持ち反省 研究 模索し続ける。

技術の向上の為に自分に対して常に

「もっと良い技術はないか、もっと素晴らしい方法はないか」

と毎日至らない自分ですが、この頃に比べて少しは進歩したかと

いつも自問自答を繰り返し心と技能の向上を目指しています。

 

着物と洋服のお手入れでお困りな場合は、

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる

山三 三ツ屋染舗にご連絡下さい善処致します。

〒062-0902

札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号

電話011-811-6926 FAX011-811-7126

メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp

ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp

営業時間 平日(月曜~土曜) 午前8時~午後6時

休日 日曜 祝日

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