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変わる医薬品販売

2008年10月12日 15時01分51秒 | Weblog
来年、改正薬事法施行「変わる医薬品販売」
 スーパー参入進む「登録者」常勤、厳しいコンビニ
 来年の改正薬事法施行により一般用医薬品(大衆薬)販売を担う薬剤師とは別の専門家「登録販売者」制度が設けられる。新制度の導入で医薬品の大半が薬局だけでなくスーパーなどでも販売可能になり、大衆薬販売をめぐる市場は大きく変わりそうだ。
 県内では九月中旬、静岡市内で登録販売者の第一回試験が行われた。薬局での実務経験などの条件を満たした約千九百人が受験し、十月末に合格発表が行われる。
 改正法では大衆薬をリスクの程度によって第一類から第三類に分類。薬剤師のみが販売できる第一類は文書での消費者への情報提供が義務化されるため、店頭での取り扱い方法も変わる。リスクの低い第二、三類は登録販売者が店舗にいれば販売ができるようになることから、スーパーやコンビニなどでも販売が可能になるとされている。
 しかし「販売には薬剤師や登録販売者が常勤していることが必要」(県薬事室)で、二十四時間営業のコンビニでの販売は難しいのが実情。参入を公表しているファミリーマート(東京都)は九月下旬から東京都内に実験店を設け、時間帯を区切って薬剤師による大衆薬販売を始めたが「当面は首都圏での販売が中心」(広報グループ)で、県内への進出はしばらくなさそうだ。
 ホームセンターや家電量販店の参入も見込まれるが、エンチョー(富士市)は「参入は考えていない」とし、二店舗で試験的に薬の販売を始めているヤマダ電機(群馬県)も「本格参入は当面ない」としている。
 一方、大型スーパーでの大衆薬販売は確実に広がりをみせている。県内に二十三店舗を構えるユニー(愛知県)は、すでに県内三店舗に直営薬局を持つ。既存薬局での販売経験を基に今年は社員約百人が登録販売者制度試験を受験。今後、薬販売を拡大していく。イオン(東京都)もすでに94%の店舗で薬販売を行っており、県内を含めサービスを拡大させる方針という。
 業界ではセブン&アイ・ホールディングスと調剤薬局大手のアインファーマシーズが業務提携するなど再編が進んでいる。消費者にとっては、改正法の施行で薬を購入できる店舗が増えるが、専門家に相談した上で商品を選ぶ姿勢は継続して求められる。
(経済部・石井祐子)
(静新平成20年10月12日「経済ナビ」)




ノーベル化学賞:下村脩氏

2008年10月08日 19時42分42秒 | Weblog
ノーベル化学賞に海洋生物学者の下村脩さん:2008年10月8日19時2分(アサヒコム)


下村脩さん
 スウェーデンの王立科学アカデミーは8日、今年のノーベル化学賞を米ウッズホール海洋生物学研究所・元上席研究員の下村脩さん(80)=米マサチューセッツ州在住=と米国の研究者2氏の計3人に贈ると発表した。下村さんは、オワンクラゲの発光の仕組みを解明する過程で、緑色蛍光たんぱく質(GFP)を分離し、その構造を解明した。GFPは、細胞内で動く分子を追跡する便利な「道具」として世界中で使われている。
 日本人のノーベル賞受賞は16人目。化学賞は02年の田中耕一・島津製作所フェローに続き5人目。授賞式は、12月10日にストックホルムである。賞金1千万スウェーデンクローナ(約1億4千万円)は受賞者で分ける。
 たんぱく分子は大きさがわずか10ナノメートル(ナノは10億分の1)程度と小さく、そのままでは光学顕微鏡で観察できない。そこで、特定のたんぱく分子にGFPをくっつけて光らせることで、観察できるようになった。たんぱく質に目印の電球をつけるようなものだ。
 下村さんは、発光する生物から発光物質を取り出し、その仕組みを地道に研究してきた。1962年、オワンクラゲから、発光物質としてイクオリンというたんぱく質とGFPを取り出して発表した。さらに、イクオリンがカルシウムと結合することで青く光り、そのエネルギーを使ってGFPが緑の光を出すことを70年代に解明した。
 90年代になって、ウッズホール海洋生物学研究所のダグラス・プラッシャー氏がGFPをつくる遺伝子を同定。ほかのたんぱく質とくっつけて細胞に組み込む方法を米コロンビア大のマーチン・シャルフィエ氏が発見した。細胞が生きたまま、中のたんぱく質を観察する「便利な」手法として世界中の研究室で使われている。
 下村さんは60年、米国の大学に招かれ、氷川丸の最後の航海で、太平洋を横断。発光メカニズムの研究ひとすじにうちこんだ。海洋生物学研究所を退職した後も、自宅で研究を続けている。
     ◇
〈下村脩さんの略歴〉
1928年 京都府生まれ
  51年 長崎医科大付属薬学専門部卒業
  55年 名古屋大学理学部有機化学研究生
  60年 米プリンストン大学研究員
  63年 名古屋大助教授
  65年 米プリンストン大上席研究員
  81年 米ボストン大客員教授
  82年 米ウッズホール海洋生物学研究所上席研究員
  01年 自宅に研究室をつくり、研究を続ける
  07年 朝日賞


ノーベル賞:医学賞

2008年10月07日 13時58分18秒 | Weblog
ノーベル賞:医学賞に仏独の3氏
 エイズウイルス発見など
 【ストックホルム6日共同】スウェーデンのカロリンスカ研究所は六日、二〇〇八年のノーベル医学生理学賞を、エイズウイルスを発見した世界エイズ研究予防財団のリュック・モンタニエ理事長(七六)、パスツール研究所のフランソワーズ・バレシヌシ教授(六一)の二人=いずれもフランス=と、子宮頸(けい)がんを引き起こすヒトパピローマウイルスを発見したドイツがん研究センターのハラルド・ッア・ハウゼン名誉教授(七二)=ドイツ=に授与すると発表した。
 授賞式は十二月十日にストックホルムで開かれ、賞金一千万クローナ(約一億四千万円)の二分の一をハウゼン氏、残りをモンタニエ氏とバレシヌシ氏で等分する。
 いずれの発見も、その後の治療やワクチン開発に道を開いたことが評価された。二〇〇七年末のエイズ感染者は、約三千三百万人。モンタニエ氏らは、一九八四年までに患者からエイズウイルスを分離、発見した。感染の仕組みや感染者の診断法の開発などにつながり、世界的な流行を抑えたと評価された。
 一方、子宮頸がんは女性の死因で二番目に多いがん。ハウゼン氏は八三年、特定の型ヒトパピローマウイルスが子宮頸がんの原因となることを突き止めた。感染メカニズムの理解や予防ワクチンの開発をもたらしたことが受賞理由となった。
 ノーベル賞受賞者略歴
 リュック・モンタニエ氏フランス生まれ、76歳。仏パリ大で博士号取得。仏パスツール研究所教授を経て、世界エイズ研究予防財団理事長。
 フランソワーズ・バレシヌシ氏フランス生まれ、61歳。仏パスツール研究所で博士号を取得。パスッール研究所教授。99年、薬害エイズ事件で業務上過失致死罪に問われた元厚生省課長の弁講側証人として東京地裁で証言した。
 ハラルド・ツア・ハウ
ゼン氏ドイッ生まれ、72歳。独デュッセルドルフ大で医学博士号を取得。ドイツがん研究センター名誉教授。(共同)
(静新平成20年10月7日(火)朝刊)