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イオン・CFS深まった溝

2008年01月24日 16時52分06秒 | Weblog
イオン・VS・CFS上
深まった溝:決着後も主張平行線
「委任状争奪戦は異例中の異例で、軽々しくやる手段ではない。だが、今回は限度を超えた」二十二日のCFSコーポレーションの臨時株主総会終了後、沼津市内のホテルで会見したイオンの岡田元也社長は、淡々とした口調の中にも時折厳しい言葉を並べた。
矛先はCFSの石田健二会長兼社長個人に向き、「かつては立派な経営者だと思った。しかし、最近は分からないことが多すぎる」と痛烈に批判した。
二〇〇〇年に業務・資本提携したCFSとイオンだが、〇四年のCFSの一方的な提携解消の公表以降、ぎくしゃくした関係が続いた。イオンが今回、委任状争奪戦に踏み切ったのは、グループからの事実上の脱退を意味する統合計画を掲げたCFSに対し、募っていた不信感がピークに達したためとの見方が強い。
株主総会で統合阻止を果たしたイオンは今後、代案として提示し、一度はCFS経営陣が拒否した企業価値向上策の受け入れを再び求める方針だ。イオンの豊島正明専務執行役は「CFSの今の業績を考えると時間はない」と言う。CFSも「(統合否決は)イオンともう一度、話をしなさいという株主の意思」(松岡健二副社長)と受け止め、協議に応じる姿勢を見せる。
ただ、「すべての前提になるのは、今回の混乱を招いた石田さんの責任問題だ」(イオン関係者)。
その石田会長兼社長は「全従業員と力を合わせ、業績回復を目指したい」と職にとどまる意向を示す。「統合議案は否決されたが、半数以上の株主は賛成した。目指した方向性に間違いなかった」とも言った。
岡田社長は「非常に残念な発言。自身の進退を冷静にお考えいただきたい」と失望感をあらわにした。総会後の両者の主張は、最後まで歯車がかみ合うことはなかった。
イオンにとって統合否決は、他の株主からCFSの再建を託されたことを意味し、「大きな責任を負った」(岡田社長)。争奪戦のさなかに開いたCFS株主向け説明会では「TOB(株式公開買い付け)をしてほしい」などの要望も多数寄せられた。現段階で否定するものの、関係改善が遅れ、CFSの業績回復が図れない状態が続けば実施に踏み切る可能性も出てくる。

CFSの目指した調剤薬局運営会社との経営統合計画は、筆頭株主のイオンによって白紙に戻った。今後は、イオン主導でCFSの業績回復が進むかどうかが焦点だが、激しい争奪戦で生じた両社の深い溝は果たして埋めることができるのか。
(静新平成20年1月24日(木)朝刊)

イオン・VS・CFS下
株主の反応「業績回復へ道筋注視」
経営統合計画をめぐってCFSとイオンの委任状争奪戦が過熱していた年明けの五日。三島市内で開かれたイオンのCFS株主向け説明会に出席した伊豆の国市の男性(七八)は、その場で委任状の統合議案反対欄に丸を付けた。なじみ深いCFSのスーパー「キミサワ」の近年の低迷を気にかけていただけに、「イオンにてこ入れしてほしい」との思いを込めた。
この日まで悩んでいた沼津市の男性(五九)も、イオンの説明に納得し、「愛着のあるキミサワを応援する意味で、あえて統合に反対する」との気持ちを固めた。
ドラッグストアが売り上げの約七割を占めるCFSだが、県東部ではキミサワが広く知られる。CFSは統合によるドラッグの強化で企業体質を改善し、フード部門の収益力を高める考えだったが、イオンは「静岡に多い個人株主はキミサワに親しみがあり、調剤薬局相手の統合には不安が募っている」と読んだ。
三島でイオンの岡田元也社長は「名門キミサワを復活させる」と、県内株主に呼び掛
けた。
金融機関とともに争奪戦の鍵を握るとされた個人株主。結果的にCFSの創業家関係と社員持ち株会を除いた約20%のうち、四割程度が統合反対に回ったとみられる。
岡田社長は「ドラッグはまず、既存店を立て直す。キミサワはイオンの開発力で新店をオープンするなどして売り上げを伸ばしたい」と戦略を描く。だが、CFSの石田健二会長兼社長は否決されてもなお、「イオン提案は時代の変化に対応する抜本的な策が盛り込まれていない」と、従来の考えを変えなかった。
今後の両社の関係には、争奪戦の渦に巻き込まれた株主の厳しい目が注がれる。
総会後、統合に反対した男性(七四)=三島市=は「今回の計画はどうしてもキミサワの切り捨てにしか思えなかった。地元の消費者を大切にしてほしい」とCFSに要望。逆に、賛成の立場だった男性(三四)=同=からはイオンに、「賛成票への思いもくみ取り、CFSと融和路線を」と注文がついた。
争奪戦を注意深く見守ってきた証券関係者は、イオンとCFSの主張のはざまで多くの株主が悩んだ点を挙げ、「他の株主に対し、CFSの業績を回復させる分かりやすい絵を双方で描くことが重要になってくる」と指摘する。
(東部総局・関本豪が担当しました)
(静新平成20年1月25日(金)朝刊)


臨時株主総会:CFS

2008年01月23日 13時32分18秒 | Weblog
統合案否決(静新平成20年1月23日(水)朝刊)
イオンも戦略見直し
連結売上高五兆円に迫るイオンが、一千五百億円に満たないCFSコーポレーションの経営にこだわり、臨時株主総会での委任状争奪戦で統合を白紙に追い込んだ。イオンの岡田元也社長自ら「異例中の異例」と呼ぶ手段を取ったのは、CFSの離脱がドラッグストア戦略の根幹を揺るがしかねないとの危機感が背景にあるためだ。
これまでのようなグループ企業の自主性に任せる関係では、CFSのような離反の動きが出るだけでなく、グループ化の成果が十分得られないー。イオンは今後ドラッグ戦略の見直しに取り組むことになる。
イオンは、業界最大手のマツモトキヨシホールディングスに対抗するため、十社程度とドラッグ連合を形成。出資比率を三分の一以下に抑えた「緩やかな連携」を結んでいる。歴史の浅いドラッグ業界には、創業者が健在で独立心の強い企業が多いためだ。
しかし、参加企業からは「イオンとの縦の関係は強いが、横とのつながりが弱く利点は少ない」との声も漏れる。CFSがイオンに反旗を翻したのも「出店調整機能がなく、グループ内で競合してしまう」(石田健二会
長兼社長)という不満が原因だった。二〇〇六年には業界二位のスギ薬局が脱退し、グループ崩壊も危ぶまれていた。
来年からスーパーでの大衆薬販売が可能となり、他業態を巻き込んだ競争激化が予想される。急成長を続けたドラッグ業界は「五社ぐらいに集約される」(大手ドラッグ首脳)との見方もある。
業績が低迷しているCFSの株主からは「イオンにもっと関与してほしい」として、株式公開買い付け(TOB)を期待する声が出ていた。
CFS株主から四割超の支持を得たイオンの岡田社長は「重い責任を背負った」とした上で、「今後は結果を求められる」と、ドラッグ連合の成果を出すと決意表明。
ただ業界地図が激変する中で、CFSの自力回復を待つ余裕はない。今後、出資比率を高め、CFSの経営に積極的にかかわる方向にかじを切る局面も予想される。

■「説得力欠く」「対立、利益ない」
個人株主、今後を注視
沼津市で開かれたCFS臨時株主総会後、統合計画が否決されたことについて株主はさまざまな反応を見せた。
統合案に対して否決に回った三島市の自営業の男性(六一)は「石田さんの説明に誠意を感じなかった。何のための統合なのか説得力がなく、株式移転比率が株主の利益になるとは思えない」とCFSを手厳しく批判した。
同市内の男性(七四)は「アインは合併を重ねて短期間で成長した会社。統合する価値を『のれん代百三十五億円』と強調していたが、実像とは思えない」と反対票を投じた。
一方、賛成票を投じた株主は口々に不安を漏らした。沼津市の主婦(六〇)は「昔から慣れ親しんだ店が身近な存在でなくなるかもしれない」などと述べ、東京都の会社員馬庭修一さん(六一)は「イオンと提携して業績が伸びたわけでなく、イオンの策で業績が回復するとは思えない。最後は(CF
Sが)イオンに取り込まれてしまう」と懸念を示した。
三島市の男性会社員(三四)は「対立しても株主のためにならない。イオンには統合に賛成した株主の意見もくみ取って融和路線で」と大株主に注文をつけた。

■機会失われ遺憾
アインがコメント調剤薬局大手のアインファーマシーズは二十二日、CFSコーポレーションとの経営統合計画がCFSの臨時株主総会で否決されたことを受けて「統合は大変意義あるもので、機会が失われることは誠に遺憾。引き続きCFSとの友好と信頼の関係を築く」とのコメントを発表した。
アインが同日開いた臨時株主総会では統合が承認されたが、CFSの否決によって統合計画は白紙になった。


■二十二日に沼津市内でそれぞれ会見したCFSの石田健二会長兼社長と、イオンの岡田元也社長の一問一答は次の通り。

CFS 石田健二会長兼社長
全力挙げ業績回復
ー経営責任についてどう考えますか。
「統合案は否決されたが、われわれの目指す方向性は過半数の賛同を得た。今後は全従業員の力を合わせて業績を回復させ、株主の満足度を高める責任がある」
ーアインとの関係はどうなるのでしょうか。
「否決は考えていなかったので、何とも言えないが、これまでに築いた信頼、友好関係は今後も維持していきたい」
ーイオンが提案した企業価値向上策はどう受け止めますか。
「抜本的な対策、時代の変化への対応については盛り込まれていなかったが、当座の業績回復にはプラスになるものも。今後どうしていくかはイオンとの話し合いの中で決めていく」
ー委任状争奪戦でイオンとの関係にしこりが残るのでは。
「株主総会で岡田社長はにこやかに穏やかに質問されていた。こじれた関係が修復されるかは今は分からない」

イオン 岡田元也社長
反対は株主の総意
ー統合案が否決されましたが。
「当社が提案した企業価値向上策が多くの株主の賛同を得た結果だ。これまでの株主向け説明会で理解を得られたという感触は得ていた」
ー経営陣の責任についてはどう考えますか。
「実質、経営陣以外すべての株主が反対したと見ていい数字。石田社長は採決結果を重く受け止め、進退について冷静にお考えいただきたい」
ー委任状争奪戦を振り返り、今の心境は。
「今回の手段は異例で軽々しくやるべきことでない。ただ、これまでの経営陣の動きはビジネスの常識を欠いていた。多くの株主に迷惑を掛けたが、他の株主の考えを聞き、当社の思いを聞いてもらう機会になった」
ー経営陣がさらにアインとの統合への動きを見せたらどう対応しますか。
「対応の手段は限られている。TOB(株式公開買い付け)は考えたくない」

CFSと調剤薬局大手の統合否決

2008年01月22日 17時25分27秒 | Weblog
CFSと調剤薬局大手の統合否決 筆頭株主イオンが反対
2008年01月22日13時17分(アサヒ・コム)


 ドラッグストア大手、CFSコーポレーション(横浜市)と調剤薬局大手のアインファーマシーズ(札幌市)との統合案が22日、静岡県沼津市で開かれたCFSの臨時株主総会で否決された。CFS筆頭株主のイオンが統合に反対して他の株主に同調を求め、委任状争奪戦に発展していた。

 統合などの重要事項は、株主総会で特別決議にかけられ、3分の2以上の賛成が必要。この日の株主総会では、CFSの大株主の金融機関などが、巨大取引先でもあるイオンに同調して統合否決に回った模様だ。経営陣が決めた企業合併・買収(M&A)を、株主が否決する異例の事態となり、CFSは経営戦略の修正を余儀なくされそうだ。

 


モナリザのモデル

2008年01月16日 21時39分48秒 | Weblog
【1月16日 AFP】ドイツのハイデルベルグ大学(Heidelberg University)図書館は15日、イタリアの画家レオナルド・ダビンチ(Leonardo da Vinci)の名画「モナリザ(Mona Lisa)」のモデルが、通説通り、イタリア・フィレンツェ(Florence)の商人の妻リザ・デル・ジョコンド(Lisa del Giocondo)であることを裏付ける証拠を発見したと発表した。



CFS・アインF統合問題22日総会

2008年01月15日 10時50分32秒 | Weblog

CFS・アインF統合問題22日総会
「委任状争奪・説得大詰め」
石田健二CFSコーポレーション会長兼社長「調剤を核に独自性」
岡田元也イオン社長「株主の利益損なう」
県内や首都圏でドラッグストアの「ハックドラッグ」やスー
パーの「キミサワ」を運営するCFSコーポレーシヨン(三島
市)は22日、沼津市内で臨時株主総会を開き、調剤薬局大手ア
インファーマシーズ(札幌市)との経営統合議案を提出する。
統合計画に対しては、筆頭株主のイオン(千葉市)が反対を表
明。CFSとイオンの間で激しい委任状の争奪戦が繰り広げ
られている。勝敗を決する場となる総会まで残り1週間。
3分の2の承認ラインをめぐり、攻防は大詰めを迎えている。
■競合激化に危機感
CFSが経営統合にこだわるのは、他にはない「調剤併設型ドラッグス
トア」の出店加速のため、アインのノウハウや薬剤師の育成システムを
必要としているからだ。
ドラッグストア業界は今後、薬事法改正でスーパーやコンビニ
など業態の垣根を越えた競合の激化が予想される。九日に三島市
で開いた株主説明会で、石田健二会長兼社長は危機感をにじませながら、
「独自性がなければ生き残れない。調剤はその核になる」と訴えた。
■移転比率を問題視
一方、イオンはCFSO・三対アイン一・二五という統合時の株式移転
比率が「株主利益を損なう」と問題視。
CFS株価が低迷する局面での決定だっただけに、岡田元也社長は「なぜこの時期
なのか理解に苦しむ」と批判する。
CFSの課題は売り上げ規模の拡大と利益率の回復ーと主張し、
イオンのグループ企業との提携を柱とした企業価値向上策を提案したが、
CFSが受け入れを拒否したため、総会で否決を目指す道を選んだ。
■カギ握る個人株主
総会で確実に賛成へ回るCFS側の株主は20%。一方、イオンの保有
株は15%。否決ラインの三分の一を超えるためには、イオンは18%程度の
反対を上乗せしなければならない。長年の付き合いのある地銀などは
CFS側に流れるとの見方が強く、両社は県内にも多い個人株主の説得に全力
を挙げている。イオンは昨年末から三回開いた説明会で約百七十人から
委任状を集めた。CFSも「手応えはある」と一歩も引かない。
■"踏み絵"状態に
過熱する委任状争奪戦の中、双方と取引がある仕入れ企業などは
"踏み絵"状態となっている。
苦しい決断を迫られる株主からは「どちらにも賛成しないのが一番いい」
という本音ももれる。議決権の行使が減れば、否決へのハードルも下がるだけに、
判断に迷う株主の動向も結果を左右する要因になりそうだ。

■CFSの株主構成
イオン 15:イオン以外の法人株主 21:創業家や従業員持株会 20
個人株主(外国人含む) 22:地銀(スルガ、静岡、清水) 6.8
大手銀行など(その他金融機関) 15.2

(静新平成20年1月15日(火)朝刊)