オレが塁に出れば、ツカチンの出番だ。ところがこのバカは、素足にサンダル履きという普段通りの出で立ちでバッターボックスに入っていた。その足で蹴ろうというのだ。体育の授業をなめている。いや、これはキックベースへの冒涜ではないか。思わずベース上から、敵チームの声にあわせてヤツにブーイングを浴びせ、なじり倒してやった。
案の定、ヤツの蹴ったボールは、外野深くにポジションを移したαっちのところに飛び、やすやすとキャッチされた。ツカチンはとてつもないバカ力を持っているのだが、打つ方向が真っ正面では、まるで相手に捕ってくださいといわんばかりだ。きっと、体育の時間などどうでもいい、早く終わらせてタバコを吸おう、と考えているにちがいない。
ところがサードを守らせたツカチンは(もちろん監督であるオレ様がポジションを決めた)、ゴロを捕球すると、ものすごいスピードボールをファーストのオレに向けて投げよこしておびえさせた。
「ばっきゃろー、送球で全力を出してどうするんだ、殺す気か!」
「ごめんよ、勝ちたいもんでね」
「うそつけ。打席じゃ、打つ気なんてこれっぽっちもなかったじゃねーか!」
守備中ずっと悪態をつきつづけてやったのだが、ヤツは半笑いを口元に浮かべ、それはもう死ぬほどおそろしい球をこっちに投げてくる。いや、ぶつけてくる。オレは決死の思いで・・・ほとんど半泣きで、それを捕りつづけた。
東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園
案の定、ヤツの蹴ったボールは、外野深くにポジションを移したαっちのところに飛び、やすやすとキャッチされた。ツカチンはとてつもないバカ力を持っているのだが、打つ方向が真っ正面では、まるで相手に捕ってくださいといわんばかりだ。きっと、体育の時間などどうでもいい、早く終わらせてタバコを吸おう、と考えているにちがいない。
ところがサードを守らせたツカチンは(もちろん監督であるオレ様がポジションを決めた)、ゴロを捕球すると、ものすごいスピードボールをファーストのオレに向けて投げよこしておびえさせた。
「ばっきゃろー、送球で全力を出してどうするんだ、殺す気か!」
「ごめんよ、勝ちたいもんでね」
「うそつけ。打席じゃ、打つ気なんてこれっぽっちもなかったじゃねーか!」
守備中ずっと悪態をつきつづけてやったのだが、ヤツは半笑いを口元に浮かべ、それはもう死ぬほどおそろしい球をこっちに投げてくる。いや、ぶつけてくる。オレは決死の思いで・・・ほとんど半泣きで、それを捕りつづけた。
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